第二幕 第二話 【 新たな世界の扉の開門 】
第二話です!
こうしてみると一話短すぎない?
目を開けると、そこには知らない天井があった。
——どこだここは?
遅れて記憶が戻ってくるとともに、
——確か腹を抉られて……
と、ここまでの状況を整理していると、カシュッという音を立てて目の前の白い扉が開く。そこから現れたのは白衣を身に纏い眼鏡をかけた白髪の美人だった。
「さっき戦っていた白髪の方はいないんですか?」
と、何とはなしに尋ねるとその人は不思議そうな顔を見せて
「わたしのこと?というか最初に聞く質問がそれとはなかなかぶしつけね。それとも私に一目惚れでもした?」
「たしかに最初に聞く質問としてはぶしつけでしたね。そして断じて一目ぼれしたわけではありません眼鏡をかけるとここまで変わるとは思いませんでしたしなにより……」
一瞬彼女の豊かな胸に目が行きかけ素早く目線を上げると、
「確かに《核武装》を着ると胸が押し付けられてそこまで胸がなさそうに見えるけど」
言葉だけを聞くとコメディのような会話が交わされるが、両方とも全くの無表情、抑揚のない会話なのでコメディ感はゼロ。
——《核武装》はさっき彼女たちが装着していた鎧か。
「ふざけた会話はここまで。さて、質問はあるかしら」
と、聞かれて周りを見渡す。白い。すべてが白い。家具のようなものはなく床もそうだし、彼女も白髪に白衣、粉雪のように白い肌なのでこの場にある色と言ったら、自分の黒い髪とそれに入ったワンポイントのような赤い髪。自分はその真っ白な部屋の真ん中にあるこれまた白いベッドに白衣を着せられてベッドに寝かせられているようだ。
「ではまず会話がしにくいのであなたの名前を聞いていいですか?ちなみに俺の名前は七瀬龍二です」
「自分が先に名前を言うほどの礼儀はあるようね。私は漆川凪白。これから長い間よろしくね。」
「次の質問です。ここはどこで何をする施設なのですか?」
本命の質問をする。それに対し、漆川はどうするかという表情で少し悩んだ後、
「まあ長い付き合いになるだろうしいいわ。この施設は簡単に言うと公的には存在しない政府の組織の一つ、《意素媒介超常事件対処課》通称《意素課》。場所は皇居の真下200mよ。ここが全国234か所ある拠点の本部よ。まあ意素で行われた超常事件を捜査し、解決する組織ね。」
「なるほど。わかりました。で、さっきから言っている長い付き合いってどういうことですか?」
それに対して相手も困惑したようで、
「?君も意素を使う人でしょ?つまりこの組織とかかわることに必然的になるでしょ?」
「すみません。まず意素って何ですか?」
「わかりやすくに言うと魔法のようなものでいう魔力よ。君の使う異能力の源のこと。」
「俺そんなもの使えませんよ?」
そういった瞬間空気が固まった。
「…………え?」
「いや、そんなわけないはずよ。だって学校の敷地内にいる意素を持たないまたは覚醒していない人は外に出るように意識誘導をする結界を張ったはずよ?それにそんな落ち着いているってことは意素などの能力に面識があるからでしょ?」
…………盛大な沈黙。
「偶然じゃいないですか?あと落ち着いているのはもともとです。感情が外に出にくいんですよ。」
苦笑の表情を作りながら言う。
「わかったわ。無関係ならもう開放する。傷もアイツに直してもらったことだし。でもここの存在は絶対に言わないで。一応記憶消去はするけど意素を持っているかもしれないあなたには効かないかもしれないから監視をつけるわね。」
「わかりました。」
言いながら自分の腹の傷が完全に治っていることに気づく。
「じゃあ、記憶があればまたね」
「はい。あ、あと一ついいですか?」
出ていこうとする彼女が振り向いた。
「いいわよ。」
最初にあったころから不思議に思っていたことを言う。
「なんでそこまで感情を消そうとするんですか?」
「っ……それは言えないわ」
そして彼女が足早に扉から出ていくとともに入れ違いに一人の男が扉から入ってくる。
「Hi! イマからキミの記憶を消すサイラス・シュタインハルトだ。記憶が残っていたら覚えといテ」
金髪に好奇心旺盛そうな蒼い瞳に眼鏡をかけている、とても白衣が似合う男。人懐こそうな表情で話してきた。
「よろしくお願いします」
と言うと、
「じゃあ、またどこかで会えたら」
と言いながら男の瞳が青く輝き、俺は意識と自分が引きはがされるのを感じた———
「ヒロインきたああああああ!!!!」
「凪白ちゃんカワ(・∀・)イイ!!!!」
「続きまだ!?」
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明日も二話投稿です!後九日くらい続きます!もう一話投稿するよ!