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光り輝く学園生活  作者: とっきー
第二章 消えゆく半影
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【第四話】 緊急学園会議

 映像は俯瞰視点から始まった。大きな部屋の大きな机を囲むように人が座っており、中には見知った顔も多く混ざっており、ジョナサンと赤熊もいた。冒頭、翔真が口を開いた。


「皆さん、お忙しい中お集まり頂きありがとうございます。学園長が所用によりお休みなため、私が開式の儀を執り行わさせて頂きます。よろしくお願いします。事前に連絡しましたが、緊急に対応すべき事項があったため、集まって頂きました。また皆さんからも共有すべきことを連絡頂いておりますので、本日はそれらについても話し合いたいと思います。バスティアン」

「はいよ」


 翔真の隣に座っているバスティアンは机に埋め込まれた画面を操作し始めた。


「では、手元の画面をご覧ください。今回話し合いたい議題をまとめたものになります」


 映像にはジョナサンが編集して入れたであろうテロップで議題が並んでいた。


【1.被害報告(生徒会)

 2.今回の大規模出現の異常(生徒会、高等教育委員会 魔法学科 魔物学専攻 オリバー・マイケルソン教授)

 3.卒業生らの戦闘参加(生徒会、高等教育委員会 魔法学科 魔物学専攻 オリバー・マイケルソン教授)

 4.テロリスト対策(生徒会、セキュリティ委員、報道委員、風紀委員)

 5.今後の世界情勢(報道委員)

 6.今回の振り返り(特殊作戦隊)】


 「基本的にはこの順番通りに進めていきたいと考えています。何か異議のある方は? ……では早速進めさせていただきます。こちらをご覧ください、今回の被害報告になります」


 誰も異議が無いことを確認すると、翔真は1番の議題に入り始めた。それに合わせるようにバスティアンは画面を操作した。映像には先程まで映っていたテロップは消え、会議で皆が見ているであろう被害状況をまとめた表が映し出された。それを見た玄兎は思わず声を出してしまった。


「え? これって本当なんですか」

「やっぱり君もそう思うよね? 思ったことはどんどん言ってくれ。場合によっては映像を止めよう」


 映し出された表には学園生の死者数・行方不明者数は共に0名、累計死者数は49名、行方不明者数は4名と書かれていたのだ。映像内では数名の人が驚いていた。そして長いひげを生やした年配の男性が生徒会に確認をした。


「こ、これは本当なのですかな? こんなに被害が抑えられたのですか……!? 鳩が豆鉄砲を食ってしまいますぞ!」


 既に驚いた顔をしている男性に対して、その隣の女性が冷静に正した。


「裁判長、もう食ったような顔してます」

「なんですと!」


 この質問に対して翔真が答えた。


「驚くのも無理はないと思います。俺もびっくりしましたから。この要因に関しては後々お話します」


 翔真が回答をした後に、更に小田切が質問をした。


「あの……行方不明の方の情報はどこまで集まっているのですか?」

「それは確かに気になるね~、いいんちょ、いい質問するね!」


 杜若が小田切を褒めると少し驚きながら小田切は感謝を述べた。

 

「あ、ありがとうございます」


 この質問には翔真ではなく、翔真の近くに座っていた男性があくびをしながら気だるそうに答えた。


「ふぁ~……それは僕たちセキュリティ委員が答えるよ。というわけでよろしく」


 その男性は隣に座っていた男性に目配せをし、説明を丸投げをした。

 

「えぇ! おれぇ!? やりますけども!」


 いきなりのことで驚いていたが、慣れているのかすぐに切り替えて説明を始めた。


「ま、結論から言ってしまえば、行方不明の人の身元以外は何も分かっていませんね。一体どこでいなくなったのか、生きているのか死んでいるのかすらも含めて何も。とりあえず今は各国に情報共有をして探してます」

「ふ~ん、セキュリティ委員といえどもそこまで万能じゃないんだね~」


 杜若の悪気無く煽るような発言に隣に座っていた小田切は慌てていた。この言葉に対して説明していた男性は苦笑いしながら答えた。


「入構許可証を落としていて行動を追跡できない、そこからの行動もカメラで確認できない、目撃証言も少ない、そうなったらいくらなんでもお手上げですよ」

「そういうこと。これ以上僕たちにできることはこれと言って無いと思うよ」


 そう言われても納得できないのか、小田切は渋い表情をしていた。

 

「あの、せめて行方不明の方の写真などあるとありがたいのですが……」

「ほいほ~い、あとで渡すよ」


 男性は雑に返事をした。小田切が少し不機嫌になったのを察したのか、先程まで説明していた男性がそれについて代わりに謝っているのか、手を少し挙げて頭を下げるジェスチャーをした。


「さて、他に何も無いようであれば早速2つ目の議題に移りたいと思うのですがよろしいでしょうか」


 翔真がそう言い終わるや否や扉をノックする音が会議場に響いた。


「どうぞ」


 扉が開くと女性が一人入ってきて、そのまま翔真の隣の席に座った。


「真希、オリバー教授は?」

「そろそろです」


 映像にはドタドタと走るような音が徐々に大きくなり、一人の中年の男性が息を切らしながら会議室に走りこんできた。


「みんなごめ~ん! 今どこまで進んだ?」

「ちょうどこれから教授の出番です」

「おお、そかそか、それは良かった。猩々とてシャン、案内ありがとう」


 オリバーは、真希と呼ばれていた女性に感謝を示しながら席に着いた。オリバーは机のスクリーンの電源をつけるや否や驚いた。


「え、思った以上に被害少なっ!?」

「まさにそこについて今から話し合いたいのです」


 翔真はバスティアンに目線を送るとスクリーンが移り変わり、学園のマップが映し出された。


「今回の魔物の動きをざっくりとですがまとめたものになります」


 そういうと学園のマップに赤い点がいくつも表示され動き始めた。その赤い点は生まれた場所で乱雑に動き、いくつかの点は消えていくだけであったが、もう一度赤い点が多く表示されるとその点は一様にしてマジクランタへと集まっていった。


「うん、確かにおかしいことが起きてるね。じゃあ鷹巣イケメンはその理由は何だと思う?」


 オリバーは考え込むような顔をしながら翔真に質問をした。翔真は驚いてオリバーに聞き返した。


「待ってください。この時点で既におかしいところがあるのですか?」 

「え、うん。このことを聞きたいんじゃなかったの?」


 質問で返されると思っていなかったのか、オリバーも驚き聞き返した。


 「俺としては魔物が弱かったこと、そして魔物が特定の生徒を狙っていたことの理由を聞きたかったのですが……」


 この発言には生徒会と特殊作戦隊以外の全員が驚き、会場はざわめいた。一方で玄兎は自分自身が関わっていることなので今までよりも前のめりになっていた。


 ――そのことにより、玄兎は自分のことを品定めするような目で見つめるジョナサンには気付くことが出来なかった。

次回の更新は12/6(金)の予定です。


感想やアドバイス、疑問点をくれると凄く嬉しいです。

考察とかも大歓迎です。

頭を空っぽにして読むのも大歓迎です。

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