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宿命の力者  作者: セイカ
第一部 三章 入学編
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十七話 話し合い

孝介の再襲撃の翌日、龍助達は彼を含めて学校にもある空き教室で話し合いをしている。

事の発端ほったんは前回孝介に襲われた際に彼の動機を聞き出すことに成功した。

その理由が少し哀れに思った龍助が一緒に敵を倒そうと提案した。

初めは叶夜達に猛反対されていたが、龍助の必死な訴えにより、渋々受け入れてくれることになった。

で、そのことももちろん京に報告済みだ。

初めは驚かれたが、龍助が訳を話したら何かに納得して了承してくれた。


「京さんがあんなあっさりと許可するなんてね」

「まあ、理由がありましたからね」


龍助があの時見た映像はもちろん叶夜達にも話している。

というより、あの場に全員いたので、その場で説明した。


「ほんとに、恐ろしい人だよ。あんたは」

「別に怖くはねえだろ?」


孝介は龍助のことを少し怯えた様子で見つめている。

底知れぬ力を持っているだけでなく、心まで読まれたのだから怖がるのも無理は無い。

しかし、龍助からしたら、害を及ぼした訳でもないのに怖がられていることに不服さを感じていた。


「まあまあ、それより、あなたに指示を出している人はTBBの幹部に近いのかな?」

「TBBかどうかは分からないけど、少なくとも組織の中でもトップクラスの人だよ」


孝介に指示を出した人物はTBB関連の人物かどうかは不明らしい。

彼が所属というより、入らされたところはとても小さい組織だったらしく、その上の組織の指示で動いているそうだ。


「てことは、どんなやつかは分からないけど、その人の指示で動いているのね」


叶夜の質問に孝介が頷く。

孝介自身も直接その人物にあったのは、高校入学する直前の春休みだったらしい。


「素性が分からないとなかなか厳しいな……」

「そういえば、あなたの弟さんは大丈夫なんですか?」

「とりあえず、俺達しか知らない場所に隠れてもらってる」


穂春の心配も無用だったみたいで、今は安全な場所にいるとのこと。

しかし、龍助はそれだけでは心許ないと感じていたので、とりあえずTPBで保護してもらうように提案したが、まだ信用していない集団に預けられないと断られてしまう。


(まあ、普通そうだよな)


龍助は内心そんなことを思っていた。

なぜなら自分も昔そうだったから気持ちが分からないでもない。


「じゃあとりあえず、君の弟は大丈夫なんだな?」

「大丈夫です」


孝介の回答に龍助は内心安堵していた。

しかし、もしものことを考えて、一応京に相談しておこうと思う龍助だった。


「じゃ、とりあえず、あなたに指示を出しているやつの居場所をつきとめましょ」

「そうだな。それが妥当だとうか」


叶夜の提案に意義を申し立てる者はいなかった。

次の目標が決まった龍助達は、そろそろ授業が始まるので、それぞれの教室へと戻っていった。

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