表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

【1572】加久藤城へ

「なるほど、そういうことでしたか。では、この合戦の結果もご存知で?」

「はい。結果的には勝つのですが、どちらも軍勢の8割ほど失ってしまう痛手を負います」

(忠堅)は神妙な面持ちで笑みを浮かべた。


「なるほど、では私たちは負けますね。」

俺は目が点になった。味方が負ける、と言う人はなかなかいない。現代でもそうだが。


「なぜわかるのですか?合戦が始まったわけでもないのに」

「ふふ、わからないですか?あなたのお兄さんは私たちの兵を50人倒しましたよね?となると残りの兵は250、300人から250人はかなり痛いです。あなたの推測では大軍が来るというのに」

確かに250人と3000人じゃさすがに歯が立たない。


「ですが、勝算はあります。」

「は?」

ないだろう。誰が考えてもない。確実に負ける。兄がいたら別だが。


「では、その勝算を教えていただきましょう。」

「はい、あなたの兄を呼ぶのです」

「えぇぇぇぇぇぇ!」

こいつは頭がおかしいのか、あ、もしかしてこの世界にもヤクが?もう死んだはずの兄が生き返るわけがない。


「ふふ、この反応を待っていました。さぁ城に着きましたよ。すみません。夜までかかってしまいましたね。ここからはご自分の目でお確かめください」

「はぁ、あ、ちなみにお名前は忠堅殿でよろしいですか?」

「はい、でも少し堅苦しいので、忠堅でいいですよ。あなたのお名前は?」

「私は草間一樹です。じゃあ、私も一樹でいいですよ」

「じゃあ一樹よろしく」

「こちらこそよろしく忠堅」

俺と忠堅は強く握手をした。


城門を抜けて、しばらく奥まで歩いた。

「こちらが、我が父です。」

忠堅は襖を開けた。その時、

「おぉ、久しぶりだなと言っても20時間ぶりぐらいか」

聞き覚えのある声にゴリラのような顔。

「兄ちゃん…」

俺は知らぬ間に涙を流し、兄に抱きついていた。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

尚、史実については諸説あり。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ