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悪役同盟!〜同じ事故が原因で転生した4人の悪役令嬢は同盟を組んで断罪を回避したい!〜  作者: 里和ささみ


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89 物件見学

お楽しみいただければ幸いです。

よろしくお願いします。

 はいはーい!聖女の免許皆伝をいただいたヴァイオレットちゃんでーす!


 何日か前に訓練がなくなりましたんでね。あれから朝食後はお母様、アーサーと散歩がてら果樹園の温室へ行って、二人が雛たちのご飯をとってる間にみかんの木へ祝福。アーサーは収穫を済ませて待ってる間、ピーターについて回ってるらしい。お兄ちゃんが出来たと思ってるみたい。


 温室内の祝福は三人に任せる。別に世話してる人がいるから毎日はいらないんだけど、鳳凰鳥のためかな。聖女の祝福で育ったから、せめて身体が出来上がるまでは祝福を受けたものを食べてもらいたいらしい。

 あ、さすがにやらかした後の責任は取ったよ!そんなに無責任じゃないよ!ちゃんと土に祝福かけました!


 そんで、今日は物件見学です!物件見るのって楽しくない!?私、実家暮らしだったんだけどさ、不動産屋のホームページで間取り見たりすんの好きだったんだよね。妹が結婚した時も新居探しくっついてったもん!もちろん、物件決めるのに口出しはしてないよ?

 妹の旦那さん、ヨーロッパの人なんだけど、日本語めちゃめちゃうまくてさー。日本好きが高じて日本に住んでるんだけど、日本家屋が好きらしくて、都内にはそういう家がないのを嘆いてたよ。


 今は普通にマンションで暮らしてるけど、こっそりといつかウチの実家の母屋もらっていい?って聞かれたもんね。理想の純和風住宅なんだって。昭和初期の建物だから古民家といえば古民家なのかな?住みにくいよって言ったらその不便さもいいと言われた。変わってんな。

 思い出がたくさんつまった家だから、大事にしてくれるならいいよって言っておいた。妹に言うと何故かブチギレられるらしくて、お姉さんに先に許可をもらいたいって。

 まあ、まだおばあちゃん生きてるし、両親も健在だから、不謹慎な話ではあるんだけど。それも分かってる人だから、別に不快ではなかったけどね。老後の話だって言ってたし。


 まあ、それは置いといて。


 今日は物件見学以外にダスティンの奥様と顔合わせ兼ねてるから、菓子折持ってご挨拶ですわ。わざわざ王宮まで迎えに来てくれるらしくて、お母様も久々だからご挨拶するって。

 お母様の家庭教師だったんだもんね。ドロシーの話だと鬼嫁っぽいけど、どんな方なんだろ?ドロシーは残りの日程はお母様について御技の教本作りだから、今日の付き添いはアンが来てくれる。デイジーはまだまだ修行中のようだ。


「先生、お久しぶりですわね。お元気そうで何よりだわ。」


「王妃殿下におかれましてはご健勝のご様子、大変喜ばしく存じます。ご無沙汰しておりました。本日は姫殿下をお預けいただきありがとう存じます。」


 わあー、すごい綺麗な淑女の礼!ラノベとかでよくカーテシーって見るけどさ、あれ、ホント体幹しっかりしてないとグラグラしてマヌケだよね。みんなどんだけ体幹強いんだよ!


「ヴァイオレット殿下にはお初に御目文字かかります。ダスティンの妻、コーデリア・ルーフスと申します。この度は幼年学校の校長の大任を拝しまして、大変光栄にございます。夫から話を伺い、わたくしも微力ながらお力添えをと申し出た次第でございますが、このような栄誉を賜ることが出来、とても感謝しております。今度ともどうぞよろしくお願いいたします。」


「ごていねいにどうも……。」


 うわん!圧倒されちゃう!この人がダスティンの鬼嫁!


「姫殿下、臣下にそのような態度はよろしくありません。王国の王女たるもの、もっと鷹揚に構えなくては。」


「しつれいいたしました……。」


 なんか授業始まっちゃってる!?残念王女の更生でも任されてるのかな!?


 そうそう、結局、計画が託児所とかなり違うものになってきたから、名称どうしよっかって話になって、アウルム王立セプテントリオーネス幼年学校になったんだよ。長い。

 今後、幼年教育を家庭教育から学校教育にシフトしていく方針で、各領にも作る予定ではあるんだけど、差し当たってはね。王都で実験ですわ。


 今は王立ながらも学費を取るし義務教育ではないんだけど、いずれは義務化していくみたい。やっぱり、学院では甘やかされた貴族の子どもたちが中一の年で初めての集団生活が始まるから、一年目はトラブルが多いって。集団主義もどうかと思うけど、協調性も大事よ。


 ま、とりあえずのここはしっかり挨拶しとかないとね。


「はじめまして、ルーフスこうしゃくふじん。このたびはこうちょうのにん、しょうだくしてくださってありがとうぞんじます。はじめてのことだらけでてさぐりですが、よりよいがっこうづくりをできるよう、みなできょうりょくしてまいりましょう。こちらはひきうけてくださったおれいと、おちかづきのしるしに。わたくしのしゅくふくでけつじつしたかじつでジャムをつくってもらったの。よろしかったらめしあがってみてちょうだい。」


「お気遣いありがとう存じます。普通はここまでしていただかなくてもよろしいのですよ。」


「けれど、ダスティンにもせわになってるし、ほんのすこしのこころばかりのおれいよ。きがるにうけとってくださいな。」


「ありがたく頂戴いたします。」


 そうそう、果物ね!厨房の人から、熟れきってるから火を通した方がいいって言われたから、ジャムとコンフィチュールのつめあわせにしてもらったんだよね。その方が朝食とかお茶会にも使いやすいからって。

 厨房におしかけたら、王族が直接ここに来るなんて陛下以来です!って言われた。近衛の制服を着て、おやつの無心に来たりしてたらしい。近衞騎士の割には気安いなって思ってたら、ある日とうとうお父様回収係が来て、コック一同平身低頭、無礼を謝罪したんだけど、いつもありがとうって言いながら引き摺られて去ってったって。いや、ホントすみません。


 今度、焼き菓子以外のお菓子作りする約束を取り付けたんだ〜。フルーツタルトも作ってくれた!みんなで食べて、美味しかったなぁ。

 砂糖もだけど、バニラビーンズが稀少品で、カスタード作りにはヒイヒイ言われたけど、美味しいは正義!次はプリンだ!ゼラチンあればゼリー作りたい。私が手を出すと謎の魔法で不味くなるから、作るのはコックさんだよ!


「いってまいります、おかあさま。」


「いってらっしゃい。良い物件だといいわね。」


 本当にね。早く決めちゃいたい。

 そうそう!騎士の退職予定者の名前聞いたら、レナードの名前があってさ、ビックリ!兵部省に所属しながらたまに指導に来るって言ってたのレナードのことだった。

 そしたら、騎士の方からも子どもを学校に通わせたいって人が出て来て、預かる子どもの人数百人越しちゃったよ。


 前線で働く騎士としての寿命は長くても四十代前半。その後は王立学院の教師になったり、地方から来てる人は領軍に再就職したり、有能な人材は兵部省に入ったり、そのまま騎士団に残って事務方したり厩舎で馬の世話をする人もいるし、全く違う仕事をし出す人もいて、それなりにそれぞれの道があるらしい。

 騎士は貴族しかなれないから、前世の軍隊の規模を考えると思ったより少ないので、なんとかなるのかもしれない。


 ダスティンは外郭の官公庁で用事があったらしく、先に現地に行ってるって話なので、コーデリア夫人と二人で馬車に揺られて移動。

 道中は新しい魔力理論や御技理論の話をあちらから振ってくれて、話題は尽きなかった。夫人も御技の使い手だそうで、既に神殿から再教育の連絡が来てるんだって。アーネスト仕事はや!


 聖女の末裔は王国全体で百五十人とちょっと、王都で三十人弱。思ったより少ない。香澄様の召喚が先代と間が空いてるらしく、濃い血を残せてないんだって。近親婚はねー、続くとヤバイもんね。

 それに血が薄まりすぎると御技の発現が見られないので、末端までは管理しないことになってるって。だから、聖女の末裔に当たる人がいるにはいても、血筋的に御技の発現が見込まれるのが聖女の末裔と呼ばれるって。

 しかも、その中で使える人使えない人がいるわけでしょ?実際の御技の使い手と言える人はとても少ないってことだ。


 香澄様が久々の異界の乙女だから、その辺の関係もあって、こっちに来てすぐから色々無茶を言われて、そのせいで結婚してからはあまり王都に来なくなったんだと夫人は語った。なにそれこわ。どんな無茶を言ったんだろ?


「着きましたわね。」


「おおきいですね。がっこうというより、やくしょのようです。」


 馬車から降りて建物を見上げる。正方形に近い形の三階建てで、簡易的な装飾しかない。なんか無骨な感じ。官公庁のど真ん中だし。建物同士は四面全て道になるように区画整理されてるから、日当たりと騒音問題は大丈夫そう。

 庭といえば馬車止まりくらいよ、ここ。二台くらいは入って乗降出来るかな。くるっと回って門から出てこられる程度には広い。門を閉めてしまえば、幼稚園児を遊ばせるくらいならここで大丈夫だろう。遊具を置く程度のスペースはある。


 役所の本部は全部王宮内だけど、正門前の広場に続くメインストリートの左右は官公庁街で、こちらで実際の国民とのやりとりをするらしい。 

 王都内の商業地域や住民街は七区に分かれていて、それぞれセプテントリオが管理してるけど、この官公庁街は王宮の外郭を取り囲むような形で石塀があり、その中を外廷と呼ぶ。出先機関がまとまってる感じだね。セプテントリオの区役所もここにまとまってるっていうし。


 王都は感覚的に東京23区よりは狭く、山手線の内側よりは広い。移動は徒歩以外は馬か馬車で、単騎の馬は特に走っていい場所が決まってる。その方が速いからさ。首都高ならぬ王都高だね。お陰で人と馬の衝突事故が減ったって。昔の聖女様の入れ知恵なんだって。

 女は政治に関わるなって言う割にはおいしいとこだけいただいちゃうんだねー。そりゃ、口を割らなくなるわ。誘拐されて、いいように使われて、その辺も聖女の手記に書いてあるんだろう。香澄様が口を閉ざすのも無理はない。


「ここはその通り役所だったのですよ。部門の統廃合がありましたので、こちらに入っていた部署は既に移転しております。」


「ダスティン、もうきてたのね。」


「ええ、近くで用がありましたので。いかがですか?教職員合わせて二百人ほどは収容可能です。当座の施設としては充分かと。」


「そうね。こんごにんずうがふえるようならかんがえなきゃいけないけれど、そのときはがくねんでたてものをわけて、こちらはていがくねんようにすればいいわ。ゆうぐもすこしはおけそうだし。」


「こちらは屋上も出られるようになっております。現在は柵がないので危険ですが、柵をつければ子どもでも安全かと。」


「あそぶスペースがふえるのはうれしいわ。さくはにじゅうにして。ゆうこうめんがすくなくなってもいいから。こうがくねんになるとむちゃをするこがでてくるから、ワンクッションおけば、なにかあるまえにとめることができるとおもう。かぎはしょくいんかんりでげんじゅうにね。あと、おくじょうのたいかじゅうがしりたいわ。」


「かしこまりました。そのように手配します。耐荷重でございますか?」


「しょくぶつをそだてるのもいいとおもうの。したはちいさいこのあそびばにしたいから、さくもつはうえたくないし。じぶんでそだてたやさいなんか、こどもはよろこぶわ。つちにふれてしょくぶつをそだてることでしぜんかがくをりかいできるし、まほうにもいかせることができる。じっさいわたくしたちはほうじょうきねんのしゅうとくにやくだてたし、ほごしゃからクレームがきてもおうじょとさんこうのむすめもやっていたときけば、それいじょうはいってこないでしょ。」


「そこまでお考えになられておられるのですか。」


「もちろんよ。けいけんはなによりもまさるじんせいのたからよ。きょういくしゃはちしきをあたえるだけでなくて、けいけんするきかいもあたえてあげなければね。せわはこどもたちにさせるのよ。」


「素晴らしいお考えでございます。わたくしも自宅の庭で薔薇を育てておりますが、蕾がつけば胸躍り、花が開けば喜びもひとしお、育てた甲斐があったと常日頃から実感しております。」


「そうよね。それにものごとをかんれんづけてまなぶのもだいじだわ。たとえば、つちをたがやすのにつちのませきをつかったり、みずやりにはみずのませきでみずからみずをつくったり、おんしつさいばいならひのませきでおんどかんりをしたり、まあ、ここにはおんしつはつくれないけれど、そうしてたくさんのことをひとつのことからまなぶのよ。やみくもにりろんをまなぶだけでは、こどもはすぐにあきてしまうわ。たのしくないとやるきもつづかないでしょう?」


「子どもの知的好奇心を刺激してやる気を持続させるのですね。」


「そう。せんせいがたにはてをかえしなをかえ、たいへんだとおもうけれど。」


「いえ、カリキュラムも考えがいがあるというものです。わたくし、とても楽しみですわ。」


「こころづよいわ。」


「そろそろ中へ入りませんか。今日は日差しが強い。お身体に障りますぞ。」


「べつにびょうじゃくじゃないわよ、わたくし。」


「五月の日差しは侮れません。聖女が熱中症など、間が抜けた事態におなりになりたいですか?」


「それはこまるわ!ただでさえ、さいきんのしゅういのひとのわたくしへのひょうかがあやしいのだから!」


 間抜けにはなりたくないッ!ダスティンの部下に扉を開けてもらって、そそくさと建物の中に入る。エントランスは外の無骨な様子と違って、それなりに洗練されていた。中央に階段があり、見上げれば三階まで続いているようだ。守衛室のような小部屋(それとも受付?)と、そこそこ広めの部屋が四つに、それとトイレ。トイレは大人用しかないから、そこは増やさなきゃな。


「一階は職員室と幼児の部屋の予定です。低年齢の希望者はそこまで増えておりませんので余裕があるかと。」


「しょくいんもふやさなきゃならないでしょう?だいじょうぶかしら。」


「非常勤講師もおりますので、そこまでにはならないかと存じます。」


「ああ、きぼうしゃみつかったの?」


「はい。隙間の時間で働けるならと、五名ほど。現在の勤め先のご家庭にも承諾いただけたそうですわ。」


「ならよかった。」


 ティターンの侵攻の可能性が薄くなったので、国は新理論の魔力教育を広める方向に舵を切った。まだ王都の貴族だけだけど、いずれは国中に広めるつもり。出し惜しみはいかんよ。

 褒美は何がいいかお父様に聞かれたから、身の安全の保証と答えたら、いつでも私が全力でお守りしますよ、姫?と言われた。また娘を口説きにきた。不覚にもときめいた自分が空しい。要するに、本気に取られなかったってことだ。というか、セレン行きの話だと思われたっぽい。


「では、二階に参りましょう。」


 二階はシンプルな構造で、下の部屋よりは狭いけど階段登り切ったところにちょっとしたスペースがあって、左右三部屋ずつと今いる場所反対側に小さい一部屋があって計七部屋とトイレがあるとのこと。

 いや、トイレ大事よ?二階にもトイレあってよかったよ。こっちは割と広い。そんなに手を入れなくてもなんとかなりそうだ。壁は変えられる構造だから、階段と水回り以外は結構自由が効くんだけど。


 念の為、一部屋ずつ確認して回った。特に問題はない。階段のところまで一周した。


「いかがです?」


「トイレはふやしたほうがいいわね。はんたいがわのちいさいひとへやをつぶしてつくりましょう。おとなようしかないからそこらへんにもきをくばって。したのようじべやは、ひろいからもったいないけど、へやをくぎってトイレをぞうせつして。あとここはフリースペースにして、ほんをおきましょう。ソファもおいて、ここでもよめるように。べんきょうのほんでも、ものがたりでも、そうぞうりょくのみなもとになるようにたくさんほんをよんでほしいの。かしだしもしたいから、それのかんりもかんがえなきゃ。」


「建築士と内装の職人に相談いたします。管理に関しては常任の職員で決定させます。」


「おねがいね。」


 次は三階だ。階段の周りに柵と、屋上へ上がるための螺旋階段がある。建物がロの字型をしてるから少し狭く感じるけど、結構広い。トイレはない。


「ここはなんだったの?」


「食堂ですね。」


「ちゅうぼうがないけれど?」


「仕出しが来るので。」


 この世界にも仕出し屋さんがあるのか。貴族専用なのかな?どこの役所にも仕出しが配られているらしい。給食は仕出しかな。なるべく出来立てのもの食べて欲しいけど、厨房の設置は難しいかなぁ。


「きゅうしょくもしだし?」


「その予定でございます。一階の守衛室に簡易キッチンは御座いますが、大人数の食事は作れませんので。」


「おちゃだけはそこからだしてほしいわ。」


「かしこまりました。守衛は置く予定ですので、その者の仕事に致しましょう。」


 貴族のご子息を預かるから必須か。そういえばそんなこと交換日記に書いてあった気がする。

 託児所としては充分だけど、学校としては不足が多いなぁ。


「りかしつとびじゅつしつとおんがくしつとかていかしつときゅうしょくしつはほしかったわぁ。」


 あ、やべ、口に出ちゃった。


「それらは異界の学校にはあるものですの?」


「ええ、ルーフス夫人。りかしつはじっけんしつですね。びじゅつしつとおんがくしつはそのなのとおり。かていかしつはちょうりやさいほうをまなぶへやです。」


「裁縫でございますか。貴族の娘は刺繍が必須ですから、教科ごとに男女別の授業にもなります。大抵は刺繍は母親に教わり、学院で免状を取って終了です。」


「ちょうりはやらないのね。」


「厨房に入るのははしたのうございますので。」


 あ、すんません。厨房に押し入ったこと、知ってるのかな!?


「ですが、茶会や夜会の企画運営は女主人の行うこと。テーブルマナーやそういったことを学院でも改めて学ぶのです。ご存知ありませんでしたの?」


「資料はお渡ししたはずですが。」


「よんでるじかんがないのよ。いそがしくて。みんなよってたかってしごともってくるし。」


「まあまあ、こんな幼な子になんということでしょう。」


 夫人はダスティンに冷たい視線を向けると、ダスティンは眉間に皺を寄せるも言い返さず、そっぽを向いてしまった。


「ここはダンス室と音楽室を兼ねるといいですわね。ピアノを置くスペースもありますし、防音に関しては二階の上り口にドアを設けましょう。少しはマシなはずですわ。それ以外は、マット運動?でしたかしら、そういったことにも使用できますわね。」


「がっきにほこりはだいじょうぶかしら。」


「ピアノにはカバーをかけますから。メンテナンスは月に一度、調律師を呼びます。貴族は皆、ひとつは得意な楽器がなければなりません。殿下は何かお考えですか?」


 楽器はピアノとバイオリンとフルートがあるのは確認済み。あとは知らん!

 どれもやったことがあるけど、どれもドヘタクソだったよ!妹はうまいんだ。私から器用さの全てを奪った女だからね!


「きめてないわ。あまりきようなたちではないから、おんがくもししゅうもいまからしんぱいよ。」


 ダンスもね。料理もだけど。ペーパーテスト以外ポンコツなのでね。生活能力もイマイチだし。ホント、掃除とかやってもらえてありがたいよ。


「そう決めつけてはなりませんわ。シンシア様はどれもお上手にこなしておいででした。きっと殿下も上手におなりですよ。」


 そうだといいんですけどねえ。曖昧に笑って誤魔化したら、それを見抜かれたのか、とんでもない爆弾を夫人が落としてくださった。


「陛下から明日より殿下とアーテル公爵令嬢の淑女教育を任されております。セレン行きまでの短い期間でございますが、わたくしが指導させていただきます。アウルムの王女として、聖女の末裔として、恥をかくことのないよう、しっかりと務めさせていただきますわ。」


 おい!お父様!どうゆうこっちゃ!


 訓練やめて雛育児の時間を取るんじゃなかったんかい!!

ブックマークが突然一気に増えて嬉しいです。

トップランカーの方々からすれば微々たるものですが、増えていく数字を見るたびに驚きと感謝の念がこみあげます。

皆様、ありがとうございます。

感想などもお待ちしております。


お読みいただきありがとうございました!

評価、ブクマ、感想、お待ちしています!

励みになりますので、よろしくお願いします。

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