33 魔力訓練④
短めです。説明回?
香澄がよくしゃべります。
理論派脳筋です。
魔力交換の最後はアーテルとだ。香澄様が大雑把だというアーテルの魔力はどんなかな〜?
「だまされた!」
「何よ。」
「アーテル、まりょく、サラサラ!」
「何で片言なのよ。」
「うわぁ〜!だまされた!」
騙された!アーテルの魔力、私の魔力より全然サラサラだった!どゆこと!?これでもまだ治癒がうまくいかないの!?そりゃあ、5歳で訓練始めて使えるようになるまで五年もかかるわけだわ!アーテルの魔力ドロドロねって、ドヤってやろうと思ってたのに!!
「猫はどこ行ったの。」
ハッ!そうだった!私は王女、私は王女、私は王女……あああああ〜、やっぱり悔しいぃぃぃ!!!
「アーテル、おばあさまとまりょくこうかんしたことある?」
「あるわよ。ほとんどお祖母様としかしてないわよ。」
「そうなの?」
「そうよ。」
お母様であるオリエンス公とはしないのかな?
「おばあさまのまりょくって、やっぱりサラサラ?」
「サラサラ?まあ、サラサラね。」
「すぐにとける?」
「とける……しみこむ?かんじかしら。」
言葉だけじゃ、体験してみないとよく分からない。
「サラサラへのみちはとおい……。」
「御技の訓練が始まればお祖母様との魔力交換もやると思うわよ。」
「そこまでたどりつけるようにがんばります。」
「そうしてくれないと困るわ。わざわざ訓練に付き合ってあげてるのだから。」
そっすよね。王国一、いや、世界一の魔力量を誇るアーテル先輩にはもう必要ないことッスもんね。
「アリガトウゾンジマス、アーテルセンパイ。」
「何よ、それ。ふざけてるの?」
「イエ、センパイノイダイサニキガツイタダケデス。」
アーテルパイセンは本日一回目の溜息をついた。香澄様は実践させたのちに解説が入るから、分からないことがあれば先に聞けと言われた。魔力のことなんて、分からないことだらけだわ!こちとら科学文明の世界から来たもんでね!あ、香澄様もだった!
「終了のお時間です。」
ノーマさんが言うといちいち色っぽい。先入観のせいかもしれない。私を含めた初心者三人はホッと息をつく。
「こちらでご休憩なさってください。」
ナンシーさんがお茶を用意してくれた。昨日欲しかったわぁ。訓練終わった昼食の時、水飲みまくったもんね!今日は水出してないからいいけど!
お茶と、軽くつまめる茶菓子が用意されていた。彩り可愛らしく、花や小鳥の型で抜かれている。こ、これは、まさか……?
「わ、おいし。」
スカーレットが口の中に放り込んだらしい。オリヴィアも口元を押さえて驚いている。
「あっというまにとけてなくなってしまいました。」
落雁?和三盆みたいに口溶けがいい。
「オリエンス南部の特産品なのよ。アーテルのお気に入りなの。」
わあ、すごい。爆買いしたい。和三盆の落雁好きだったのよ。お祖母ちゃんがお茶やってたからか、和菓子好きだったんだよなぁ。あんこが恋しい。
「この後は魔石への魔力定着ね。純石へ魔力を貯めます。これは魔道具の動力源になるの。わたくしがいた世界にも、似たような仕組みのものがあったわ。電池というの。魔力の代わりに電気を充填して、道具を動かすのよ。魔石は自分の魔力の補給も出来るから、その点は違うけれどね。純石と聖石は繰り返し使えるけれど、意識をして魔力を注がないと空気中に漏れてしまうから、そこを注意してちょうだい。」
「しつもんよろしいですか?」
「はい、どうぞ。」
「ませきにじゅうてんしたまりょくは、どれくらいもつのですか?しぜんにしょうひしてしまうのですか?」
乾電池も使わずにほっとくと使えなくなる。気になったので聞いてみた。
「そう、少しずつ空気中に漏れていくわ。例えば、照明に使う純石。光源石は魔力を注ぎ続けなければ光らないから、純石から漏れる魔力を利用して照明として使われているの。この部屋の壁のランプに使う純石くらいなら、そうね、丸三日というところかしら。魔力を遮断する素材で作られた袋に仕舞えば、消費を遅らせることは出来るわ。100%魔力を遮断する素材は見つかっていないのよね。」
「ある程度、効率よく純石への魔力注入が出来るようになったら、次の段階に進みます。魔力を魔力として留める。これが最難関です。この山を過ぎれば、後は実際に基本的な魔石を使っての具現化訓練になるから簡単よ。最終目標は無詠唱での具現化だから、何をやりたいか考えておいてね。もちろん、昨日ヴィオラがやったように水でもいいわ。」
水が一番馴染みがあって構成への理解は簡単だけど、一回出しちゃったし、芸がないなぁ。空気中か人体の中にあるもので、あんまり身体に負担がなく出来るもの。なんだろう?
「さあ、では、続きを始めましょう。体力のあるうちに終わらせないとね。」
そりゃそうだ。だって、私たちは二歳児だからね!
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