02 出会い
さていろいろなスキルを持っていることが分かったから次は検証していくか。
まずは魔力を扱えるようにならないとな。
どうやって練習をするか・・・
そういえば木々操作のスキルを使えば体が動かせそうだったな。
気が付いてから全く動いてないからさすがに体を動かしたいしな。
さて、やってみますか。
-----10分後
や、やっとぎこちないが動かせた。
感覚をつかむのに時間がかかったな。
もう少し練習してからほかのスキルを試すか。
-----30分後
やっと思い通りに動くようになった。
まだ手足のようにって程じゃないがこれだけ動かせたら十分か
さて次は想像擬態だな。
これはあくまで予想だがこれは強くイメージしたものに擬態できるのじゃないだろうか。
そうだと思ったら実行あるのみ!!
強く・・・イメージ!!
『ベキベキベキボキゴキゴキャ』
おうおうおう、かなりなってはいけない音が鳴ってるぞおい。
それよりも!!やったぜ!!
やっとまともに動ける!!
どこか水のある場所でもないものか。
『コッチ二・・・アル』
おお、何だこの声は。
まさか思念伝達か。
この声は木・・・から聞こえているのか・・・。
なるほどこの木々の統率者のおかげで木とも思念伝達が使えるのか。
かなり便利だな。
早速使ってみるか。
(こっちってどっちに行けばいい?)
『イマ・・・ムイテル・・ヒダリ』
(わかった、ありがとう)
早速行ってみるか。
-----数分後
おお~きれいな湖だな、水が透き通ってるぞ。
自分の姿は・・・よし、ちゃんと前世の姿と一緒だな。
そこには黒髪黒目の自分が写っていた。
それにしても服がないなからどうにかして着るものを用意しないと。
それまではほかの何かに擬態しておくか。
何にするか。
周りに町がないか調べたいし、飛べる鳥にするか。
『ベキベキベキボキゴキゴキャ』
やはりなるなってはいけない音
それにしても何か倦怠感を感じるな。もしかして魔力を消費しているのか。
-----ステータス
名前:なし
種族:樹央
称号:転生者
木々の統率者
体力:56/56
攻撃力:2
魔力:186/46
ohなんてこった魔力の残りが4分の1しかないぞ。
だが一向に減る様子がないし擬態するときに魔力を消費してるのか。
これからはあまり擬態しすぎないようにしておくか。
っと、鳥になったわいいけどこれちゃんと飛べるんだよな。
お、おお、ちゃんと飛べはしだがとても不安定だな。
練習するか。
-----30分後
よし、まともに飛べるようにはなったな。
一気に上空に上がってみるか。
『ブォ』
おおー、すごくいい気持だなぁ。
っと町はあるかなぁ。
おお、とてもでかい塀に囲まれた家々ととてもでかい城。
大国なのかな?
さて、どうやって入っていくか。
人間の姿だと裸だし、鳥の姿で言ってもその後どうするんだって話だしなぁ。
ん?下のほうが騒がしいな。
そこにはガラの悪いやつが数人が二人の女性を囲むようにいた。
なんだあれ、盗賊ってやつか?
あの二人は片方は武器を持っているようだがけがをしているようだな。
見た以上助けたいが・・・どうやって助ける?
そういえば魔法を使えるんだったな。
使えそうなのは、このサンライトレーザーかな。
ここから撃ってみるか。
できれば同時に撃ちたいんだができるかな。
『ブゥン、ブゥン、ブゥン、ブゥン、ブゥン』
空中にいきなり出現する5つの魔法陣。
おお、できちゃったよ。
『並行魔法、を獲得』
うお!びっくりした、もしかしてスキルを手に入れたのか。
確認はあとにして先にあの盗賊みたいなのを片付けるか。
『キュォォ』
音が、音がやばい音してるよ。
下の盗賊みたいなやつらも驚きこちらを見ている。
『ゴゥ』『ジュ』
えっ。
や、やばいぞこれ、人が一瞬で蒸発しちまったよ。
やっちまったのは仕方ない、とりあえず降りよう。
「なんなんだこの魔物は、こんな化け物のような鳥の魔物など聞いたことがない」
「ひっぐ、えっぐ」
片方は驚愕と絶望、もう片方は泣いちゃってるよ。
とりあえず思念伝達で落ち着かせないと。
(ええっと聞こえますか?)
『ビクッ』
めっちゃ驚いとる
「き、聞こえている」
(別に襲うことはしないんでそんなにおびえないでもらえますか)
「あ、ああ」
おっ、ちょっとは落ち着いたかな。
(えっと、とりあえず自己紹介をしましょう。自分は名前はないですし小鳥とでも呼んでください。)
「私は、メウラウド城近衛騎士団の一人リサです。助けていただきありがとうございます。それと、隣にいるのが・・・」
「服屋の、グスリリナです、グス。」
(それでこんな山中で何をしていたんですか?)
「実は服の作りに必要な染料などを森にとりに来たのですが途中、盗賊に襲われまして」
(それで今に至ると)
なるほど、この人は服屋なのか。めちゃくちゃちょうどいいな。
(そういえばけがをしてましてましたし回復しますね)
『コウ』
「ありがたい、それにしても小鳥どのは回復魔法に高熱の魔法が使えてすごいですね」
(まぁ、最近生まれたばかりなんですが)
「えっ」
(そういえば行ってなかったですけど、この姿は擬態した姿です。本当の姿はとても小さい木ですよ)
「あの、種族を聞いてもよろしいですか?」
(確か樹央だったと思います)
「じゅ、樹央、数千年に一度生えるというあの・・・!」
(え、何ですかそれ)
「私もよくは知りませんが、そういう木があると聞いたことがあります」
「わ、私も聞いたことがあります。けどとても貴重な木で商人がこぞって手に入れようとすると聞いたことがあります。」
なにそれ怖い
「そうだ、助けてもらったお礼に何かできることはありますか?」
(あ~、そうですね。それなら人の街に行ってみたいです)
「私たちのですか?」
(はい、とてもでかい塀に囲まれた家々ととても大きい城がたっていた町です。先ほど飛んでいる最中に見えたものですから)
「なるほどわかりました」
(実は擬態で人間の姿になれたんですが服がないものですからどうやって行こうか迷っていたところなんです)
「そんなことでよければぜひ!!それでは早速行きましょう」
(取りに来た染料はいいんですか?)
「染料はもう採取したので大丈夫です」
「採取して帰ろうとしたときに襲われたんです」
(なるほど、納得です)
「それでは行きましょう。小鳥殿、どうぞ肩に乗ってください」
(すみません。お言葉に甘えて)