01話 転生先
とある山中・・・
周りが木々で生い茂った場所でふと気が付く。
「・・・?」
ここはどこだ?確か高校の帰りの途中で・・・。
記憶がだんだんと戻ってくる。
そうだ!確か電車を待っているときにいきなり背中を押されたと思ったら電車にひかれたんだ!
だがどうしてこんな場所に?
周りには木しかなく、どう考えても電車にはねられてくるような場所ではなかった。
それと・・・体もなんだか動きそうで動かないな。
体はまるで錆び切ってしまったロボットかのようにギギギっと曲げたくても抵抗を受ける感覚を覚えた。
それに視界が360度見ることができる。
どういうことだ?
ふと思った・・・
もしかして小説で言う転生ってやつじゃないのか?
ならこのおかしな状況にも一応の説明がつく。
しかし、何に転生したんだ?
視界が360度見えて体があまり動かない生き物ってなんだ?
・・・わからん。
そうだ!
俺は視野が360度見ることができるなら自分の一部でも見えるのではと思いつき下を見れば・・・
これは根っこか?
ま、まさか・・・!
木に転生してるのか!?
ど、どうやって生きろというのだ・・・
せっかく転生し第二の人生が始まった!などと思っていた矢先に深い谷に落とされる感覚がした。
どうにか打開策をめぐらして一つの可能性を思いついた。
もしかしたら異世界ならステータスウィンドウを開けるかもしれない!
ステータスウィンドウ!!
『ブゥン』
うお!!
そこには半透明の少し青がかった板が出てきた。
びっくりしたぁ
って驚いてる場合じゃないな
ええっと何々
-----ステータス
名前:なし
種族:樹央
称号:転生者
木々の統率者
体力:56/56
攻撃力:2
魔力:186/180
魔法:サンライトレーザー,土変動,植物変動
技能:固有スキル『光合成,土中栄養吸収,神聖回復』
ユニークスキル『想像擬態,言語翻訳』
エクストラスキル『木々操作,感覚共有,思念伝達』
耐性『自然現象耐性,物理攻撃耐性,痛覚軽減,精神攻撃無効』
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生まれたばかり?にしてはかなり持っているものが多いのではないだろうか。
技能の光合成と土中栄養吸収に関しては植物でけが持つであろう固有スキルだな。
そのほかは想像擬態?
これは・・・まぁ後回しでいいか。
それと木々操作?
これは木を操作するスキルなのか?
これがあれば俺も少しは動くことができるだろうか。
しかし動かそうと思っても動かないんドよな。
もしかして魔力を消費して使うことができるスキルか?
魔力なんかはもとの世界じゃなかったものだし後で使えるか試してみよう。
感覚共有はほかの生き物と感覚を共有するスキル出会ってるかな?
あとは思念伝達は口を使わなくても意思だけで会話ができるスキルだな。
序盤にしてはなかなかすごいステータスだな。