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ある男の一言  作者: 桜野亜零士
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第四章 判決 (連載)

赤井隆は全面的に容疑を認めたのである。

しかし前代未聞の地裁での告白と潔さから一部ではカルトヒーローとして崇められ赤井の知らないところでファンサイトが出来る程であった!!


その後の警察による再調査で事件の全容が明らかになり、当時担当していた刑事による事件の捏造、誤認逮捕を認めたのである。と同時に当時担当していた刑事の解雇、所長や役職は皆降級処分となった。

事件についても金銭トラブルはなく、当日多少のトラブルがあり口論になったのを赤井はたまたま見つけ金銭トラブルと勘違いしたと言う矛盾点はあったがあとは赤井の白状通り娘・奥様・息子・旦那さんの順に殺していった通りであると調査書には記されている!


連日TVのワイドショーやニュースでも取り扱われ日増しに注目度が増し、赤井隆による吉井龍美さん一家殺害事件裁判の傍聴には倍率を超える応募があり世間も判決に歴史的な瞬間を逃さないようにと一挙手一投足注目したのである。


裁判員により長い時間を要したが判決は死刑である。

しかし赤井の表情は変わらずむしろ判決が出てむしろホッとしたような表情であった。赤井の希望で上告せず死刑を受け入れたのである。

裁判長は死刑判決に関してこう述べている。

『被告は吉井龍美さん一家を金銭目的で殺害しまた、捜査を錯乱し他者に罪を擦りつけるなど極めて遺憾であり、反省はしているが更生の余地はないとし死刑に処す。』と!

そして裁判長は最後に一言

『しかし、被告が白状したことにより1人の男の冤罪が晴れようとしている。警察による悪事が明るみになるなど一定の意義はあった。被告最後に述べてよい。』


するとさっきまで静かに聞いていた赤井が立ち上がり口を開いたのである。

『死刑は覚悟していましたが受けると案外ホッとしますね!

僕は弱い男です。たくさんの人に迷惑かけて来た男です。

今は世間の人もこの判決を注目していると聞きました。これだけは言わせてください。僕が言うのはなんですが人様に迷惑をかけてもいいことはない。ただそれだけです。吉井さん一家には死んでも悔みきれませんし。また罪を擦りつけてしまった荒川さんそして荒川さん一家にも死んでも悔みきれません。本当に大変なことをして申し訳ありませんでした。』と赤井は土下座をし謝罪その目には涙が浮かんでいました。


その裁判の中継の視聴率は昼間なのに15%を超えたとか。。。


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