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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
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大工のゲインさん

「お主がサスケか?」


モモヨから、大工の棟梁とうりょうに連絡が付いたと聞いたので、

サスケは冒険者ギルドの食堂兼酒場兼打ち合わせスペースで会って、

ケモイヤー村の宿泊施設について打ち合わせる事にした。

「はい、俺がサスケです。

あなた達が、モモヨさんの知り合いっていう大工さんですか?」

そこには、背が低くガッチリした体格の、

ソックリな顔をした人物が6名立っていた。


「いかにも!

今、お主が言った通りに、ワシらがモモヨの友人の大工だ!

ワシは棟梁のゲインじゃ!よろしくな!」


「大工のゲンさんですか?」


「ゲンでは無くて、ゲインじゃ!」


「ああ、ゲインさんですか、

ゲインさん達はドワーフなんですか?」

サスケは、ゲインたちの体格から判断してたずねた。


「いや、この見た目の体格から、

よく、そう聞かれるんじゃが、

ワシらは、こう見えてドワーフなんじゃよ。」


「だから、そう聞いたんじゃん!」


「サスケよ、男は細かい事にこだわってはいかんぞ。」


「あんたが言うな!

まあ、それは良いとして、ゲインさん達は六つ子なんですか?」


「ハハハッ!よく似てるって言われるんじゃが、

ワシらは、こう見えても、

正真正銘しょうしんしょうめいの六つ子じゃよ。」


「だから、そう聞いてんじゃんか!」


「よし、お前ら自己紹介をするんじゃ。」


「俺の、話を聞けよ・・・」


「ワシが長男のガインじゃ。」

「ワシが次男のギインじゃ。」

「ワシが三男のグインじゃ。」

「そして、ワシが四男で棟梁のゲインじゃ。」

「ワシが五男のゴインじゃ。」

「ワシが六男のシュバイツァーじゃ。」


「何で六つ子なのに、

六男の人だけカッコイイ名前なの!?」


「ワシらに掛かれば、どんな建物でも建てられるぞ。」


「俺の質問はスルーかよ、

まあいいか、長男のガインさんじゃ無くて、

四男のゲインさんが棟梁なんですね。」


「ああ、ワシが棟梁になったのには、

一言ひとこと二言ふたことでは語れない事情があるんじゃが、

一番の要因はアミダくじじゃな。」


「くじ引きかよ!」


「それでサスケよ、宿泊施設との事じゃが、

どんな建物を建てようとしておるんじゃ?」


「はい、俺の考えでは、

1人部屋と2人部屋を各10室、6人ぐらいまで泊まれる部屋を5室、

30人ぐらいの宴会部屋兼大部屋を1室、

あとは、男女別トイレと食堂兼酒場ですかね。」


「ふ~む、それじゃと一部屋当たりの単価が、

1人部屋80万ギル、2人部屋100万ギル、6人部屋200万ギル、

大部屋800万ギル、トイレ300万ギル、食堂兼酒場1500万ギル、

となるから、え~と大体4000万ギル程になるがどうじゃ?」


「いや、5700万ギルでしょ!

どんな計算してるんですか、まったくもう。」


「サスケよ、男は細かい事に拘らんもんじゃぞ。」


「いやいやいや、お金の事はシッカリしなきゃ駄目でしょ!」


「そうか、それじゃりの良いところで、

6千万ギルにするとして「増えてるだろ!ちゃんと5700万で計算しろ!」

なんじゃ、細かいヤツじゃな。」


「あんた、モモヨの知り合いだけあって、

あいつに、性格がそっくりだな。」


「何じゃと!モモヨに性格がそっくりじゃと!」


「おっ、さすがに腹が立ったのか?」


「それは、とても光栄じゃな。」


「嬉しいのかよ!?」


「まあ、それは、さて置き材料費として、

前金で2700万ギルもらわねばならぬが大丈夫なのか?

あとは、完成してから、

残りの3000万ギルを払って貰えば良いんじゃが。」


「ああ、それはモモヨさんからも聞いているよ、

取り敢えず、今、前払いの分を払っとくぜ。」

サスケは『魔倉まそう』から2700万ギルを取り出すと、

ゲインに手渡した。


「ほう、若いのに金払いが良いんじゃの、

では、確かに前払い金は頂いたから材料の手配に入るぞ、

これは、金の受け取り書じゃ。」

ゲインは、お金をカバンに入れながら言った。


「今、お金を受け取ってから、

そのままカバンに入れたみたいだけど、

ちゃんと数えなくても良いのか?」


「ふっ・・・ワシ程になると、

手に持っただけで金額が分かるんじゃよ。」


「足元に、結構落ちてるぞ。」


「おう!ミステ~ク!」

ゲインは、足元に落ちた金を慌てて拾い集めた。


「ホントに、こいつらに頼んで大丈夫なのか?」


さっそく、材料の買い付けに向かうとの事なので、

サスケは、ギルドの入り口まで行って、

ゲインたちを見送る事にした。

「じゃあ、みなさん、お願いします。」


「おう、ワシらに任せて置くんじゃな、

では、みんな行くぞ!」


「「「「「おう!ハイホ「スト~ップ!!」ん!?」」」」」

「なんじゃ?サスケ。」


「そのドワーフ定番の歌は、さる機関からクレームが入るかも知れないから、

やめた方が良いな。」


「サル帰還?何かよく分からんが、

ワシらドワーフは、歌で足並みを揃えんと、

団体行動が出来んんじゃがなぁ・・・」


「そりゃまた難儀だな~、

え~と、それじゃ~、よし!チョンピ~で行こう。」


「分かったぞ、それじゃ、みんなチョンピ~で行くぞ!」


「「「「「おう!チョンピ~チョンピ~仕事がイヤ~、

ブ~ブブブブブブブ~、チョンピ~チョンピ~・・・」


「変なヤツら・・・」


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