表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
80/238

4千年

「それで、お頭、アタイたちの故郷へは何時頃いつごろ出発するんですか?」


「そうだなぁ、解決しなきゃならない問題もあるし、

旅の準備や、お前たちもお土産みやげの一つも買って行きたい相手とか居るだろ、

だから、3日間の準備期間を取る事にして、

出発は、今日から4日目の朝とするぞ。」


「分かりました。お頭。」




「私たちは、ついでだったんですね、ご主人様。」

サンたちや、ウルたちは各々の部屋へと引き上げていて、

居間には、サスケとヴィン爺ぃとミルクが残っており、

コヒ茶を皆にれながらダンミーツがサスケに話し掛けた。


「何がだ?」


「ボーナスですよ、

本当は故郷に帰るサン様たちに、お土産代を与えるのが目的で、

でも、そう告げるとサン様たちが気を使って受け取らないと思ったから、

全員へのボーナスって事にしたんですよね。」


「な、何を言ってるんだ?

あれは、みんなへの正当な報酬だぜ、

それ以外の理由なんて無いぞ。」


「はいはい、そう言う事にしておきましょうね。」


「いや、そう言う事にしておくじゃなくてなぁ・・・」


「ふぉふぉふぉ、良いではないかサスケよ、

ダンミーツが、そう思っておるだけなのじゃからのう。」


「そうですわ、サスケさん、

あなたが正当な報酬を支払ったと考えていれば良いだけの事です。」


「う~ん、まあ良いか。」


「そうじゃ、真実なんて本人の胸の内に留めて置けば良いだけの事じゃよ、

それで、相談と言うのは何なんじゃ?」


「それなんだけど、ヴィン爺ぃ、

領主様から魔法が付与された剣の製作を依頼されたのを、

さっき話したと思うんだけど、

その時に一つ注文を付けられたんだよ、

それってのが、その剣で反乱を起こされると困るから、

領主様に攻撃できない様にしてくれって事なんだよ。」


「ふ~む、特定の人物に対しての攻撃不可か・・・

中々の難題じゃのう。」


「そうなんだよね、今まで、

特定の魔獣を攻撃する為の武器とかは造った事があったんだけど、

その逆は無かったからね。」


「そうじゃのう、攻撃をするのが武器じゃからのう、

今回、造ろうとしている武器は、

その定義ていぎ真逆まぎゃくを行こうとしておると言う事じゃな、

恐らく、完成させる事が出来れば、

この世界で初めての魔法まほう術式じゅつしきとなるじゃろうな。」


「やっぱり、今まで、そんな武器は無かったよね。」


「ワシが知る限りでは聞いた事が無いのう。」

「私も知りませんね。」


「そうか、分かった。

もうちょっと自分で考えてみるよ。」




その日の深夜、

サスケが自室で剣に付与する魔法術式を考えていると、

誰かがコンコン!とドアをノックした。

「はい、空いてるから入っていいぜ。」


「失礼します。」

ガチャッ!とドアを開けて入って来たのはミルクだった。


「ミルクか、こんな遅い時間にどうしたんだ?

何か話があるなら、そこの椅子に腰かけてくれよ、

コヒ茶を飲むか?」


「はい、頂ます。」


サスケはコヒ茶を入れると、

ミルクの前のテーブルの上に置いて、

自分はテーブルをはさんで向かい側に腰掛けた。

「で、何の話なんだ?」

サスケはコヒ茶をズズッとすすりながら、ミルクに質問した。


「私をサスケさんのモノにして頂きにまいりました。」


「ブゥ~ッ!ゲホ ゲホ ゲホッ!」

サスケはコヒ茶を噴き出してむせた。


「サスケさん、大丈夫ですか?」


「だ、ゲホ ゲホッ、大丈夫、ゲホッ、だ。」


「すいません、驚かせてしまったみたいですね。」


「ん、ん~ん、あ、あ~、もう大丈夫かな?

それで、何で急に、あんな事を言ったんだ?」


「急にでは、ありませんよ、

私は、サスケさんのお嫁さんになる為に、ここへ来たのですから、

今日まで忙しくて言い出せませんでしたが、

一段落した様なので、さっそく参りました。」


「ミルクの気持ちは嬉しいけど、

ホントに俺で良いのか?

俺はタダの冒険者であって勇者じゃ無いんだぞ。」


「私が、おしたいしているのは、

自分の奴隷に不器用な優しさを見せるサスケさんであって、

勇者ではありませんわ、

それに、サスケさんは勇者には成れなかったかも知れませんが、

この国で英雄と成られると私は思いますわ。」


「俺は英雄なんてガラじゃ無いと思うけどな・・・」


「ふふふっ、そう思われているのはサスケさんだけだと思いますよ、

この家の・・・いえ、少なくとも、

この街の人達は、そう思っていると思いますよ。」


「ふ~ん、まあ、俺は俺に出来る事をやって行くだけだけどな。」


「サスケさんは、それで良いと思いますよ、

あなたが信じる道を進んで行けば、

段々と周りの人達が気付いて来ると思いますから。」


「ミルクは、俺の事を贔屓目ひいきめで見ているから、

そう見えるだけじゃないのか?」


「まあ、多少は、それもあるかも知れませんが。」


「まあ、良いか、

それじゃミルク、俺は勇者じゃないし、

これからも色々とやらかしてミルクに心配掛けるかも知れないけど、

それでも、俺の嫁さんになってくれるか?」


「はい、私の居る場所はサスケさんの所にしかありません、

どうか、私をサスケさんのお嫁さんにして下さい。」


「ミルク・・・」


「サスケさん・・・」


その夜、2人は一つになった・・・




のだが・・・

「な、何でミルクは初めてなのに、

こんなに上手いんだ!?」


「ふっふっふっ、サスケさん、元王族をめてはいけませんよ、

フェルナリア皇国の王女は、やがて嫁ぐ王の為に、

皇国4千年の歴史を持つ性技を、幼き頃より教え込まれるのですよ、

私も王妃である、お母様より、しっかりと叩き込まれました。

ではサスケさま、皇国4千年の技をとくとお味わい下さい。」


「ま、待っ・・・アッー!」

「アッー!」

「アッー!」

「アッー!」

「アッー!」

「アッー!」

その夜、サスケの部屋からは、

サスケのうめき声がえる事が無かったそうな・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ