表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
79/238

ホット!ホット!

「ただいま~。」


「「「「お帰りなさいませ。ご主人様。」」」」

「「「「お帰りなさい。お頭。」」」」

「お帰りなさい。サスケさん。」

「お帰り。サスケ。」

「お帰りなさいませ。サスケ様。」

「「「「「キキキ~。」」」」」

「お頭。遅かったですね、ギルドで何かあったんですか?」


「ああ、ギルドに行ったら、

領主様が、俺に会いたいって言ってるって事だったんで、

領主様の城まで顔を出してきたんだ。」


「領主様が、お頭に何の用だったんですか?」

貴族に対して余り良いイメージを持っていないリンが、

いぶかしげに質問して来た。


「リンが心配する様な事は何も無かったぞ、

マッドパイソンの襲撃の際のヴィン爺ぃ達の活躍と、

ヤキニクが大ヒットしてピロン領の経済がうるおった事に対しての、

報奨金をくれたんだよ。」

サスケは領主からもらった箱を見せながら説明した。


装飾そうしょくされていて綺麗きれいな箱ですけど、

やたら小さいですね、ピロンの領主様ってケチなんですか?」


「俺も、受け取った時は、そう思ったんだけど見てみるか?」

サスケは箱からコインを取り出して見せた。


「もしかして、白金貨ですか?」


「ああ、俺も初めて見たんだが、そうらしいな、

箱の中に、これが10枚入っていた。」


「1億ギル!?」


「ああ、随分ずいぶん奮発ふんぱつしてくれたもんだな、

と言うわけで半分渡しておくからな。」

サスケは白金貨をヴィン爺ぃに3枚、ミルクに2枚手渡した。


「「これは?」」


「言ったろ、半分はマッドパイソンの討伐報酬なんだから、

ヴィン爺ぃやミルクの取り分だよ。」


「だが、ワシらは報酬を断ったんだから、いらんぞい。」

「ええ、ヴィン爺ぃ様の言われた通りですわ、サスケさん。」


「2人とも街で暮らす様になったんだから、

俺が一緒に居る時は良いが、いつも一緒に居るとは限らないから、

魔導ポーチや、魔導バッグに入れといてくれるか。」


「ふむ、それもそうじゃな、ではあずかっておくとするかのう。」

「分かりました。私も、お預かりしておきます。」


「あと、みんなには臨時ボーナスとして100万ギルづつ支給するので、

失くさない様に魔導ポーチや、魔導バックに入れておく様に。」


「ええっ!?私たちは奴隷だから頂けません、ご主人様。」

「そうですよ、お頭、私たちは良い生活をさせて頂いていますので、

それで十分です。」


「いや、ここのところ皆には頑張がんばってもらっていたし、

何と言っても、それぞれが仕事を憶えてくれたおかげで、

錬金や鍛冶に、俺が付いて居なくても大丈夫になったのが大きいな。」


「でも、みんなに、こんなにお金を配ってしまったら、

お頭が大変じゃないんですか?」


「じつは領主様から剣の製作を依頼されたんだが、

魔法を付与した鉄剣を1本100万ギルで100振り、

同じ付与の黒魔鋼こくまこう剣を1本1000万ギルで10振り、

頼まれたんだ。」


「ご、合計2億ギル・・・」

「2億!?」

「さすが、ご主人様です!」


「みんなも知っての通り、

俺は、鉄や黒魔鋼を魔力を使ってスキルで造れるから、

今回の依頼の報酬も丸儲けになる算段だし、

余りお金の事は気にしないで良いぞ、

それに、ヤキニク関連でも大儲けしたしな。」


「でも、どれもこれも全部、ご主人様のお力ではございませんか。」


「いや、確かにアイデアは俺が出したもんだが、

みんなの協力無しでは実現出来なかったからな、

これからも忙しいと思うから、

その分のご苦労さんの気持ちも込めたボーナスと考えてくれ。」


「サスケが、こう言っておるんじゃから、

皆も受け取った方が良いぞい。」

「そうですよ、その分、

これからも、サスケさんの為に働けば良いんですよ。」


「分かりました。

それでは、ありがたく頂いておきます。

ありがとうございます。ご主人様。」

「「「ありがとうございます。ご主人様。」」」

「「「「ありがとうございます。お頭。」」」」


「あの~、私も頂いてしまってよろしいんでしょうか?」

戸惑とまどいがちにマリィがたずねて来た。


「ああ、マリィには、いつもミルクの身の回りの事をやって貰ってるからね、

それは正当な報酬だよ、なあ?ミルク。」


「はい、そうですね、

マリィ、サスケさんが、そうおっしゃって下されているのだから、

頂いておきなさい。」


「分かりました。ミルク様。

サスケ様、ありがとうございます。」


「おう!」


「お頭、依頼された剣は、すぐに造り始めるんですか?」


「いや、それだと剣の原材料を、

どこから手に入れたか怪しまれる怒れがあるから、

まずは、カモフラージュにしばらく街を空けなきゃならないな。」


「街を出て、どこへ行くんですか?」


「良い機会だから、前に話したサンたちの故郷の村に行ってみないか?」


「宜しいのですか?お頭。」


「おう、俺も一度行ってみたかったから問題ないぞ。」


「うわ~嬉しいです!お頭。」

「お頭、うちの両親を紹介しますね。」

「村に行ったら地蒸ぢむし料理をご馳走ちそうしますよ!」


「ジュリー、地蒸し料理って何だ?」


「うちの村の近くに、地面から熱い蒸気じょうきが出ている所があって、

村の者たちは、そこで肉を蒸して食べているんですよ。」


「それって、他に熱いお湯が出ている場所は無いのか?」


「さあ?私たちが村に居た頃は聞いた事がありませんでしたが・・・

もっとも、私たち獣人は熱いお湯は苦手なので、

見付けても、特別話していない事はあるかも知れません。」


「なる程な・・・

しかし、蒸気が出ているっていうなら、

少なくとも掘れば出るんじゃないかな?

こりゃ、サンたちの村に行く楽しみが一つ増えたぜ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ