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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
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ピロン名物

「ご主人様、チビリンちゃんの仲間たちは何て呼べば良いんでしょうか?」

スクルが聞いて来た。


「ああ、忍者服の色通りにレッド、ブルー、ピンク、イエローだ。」


「分かりました。

ありがとうございます。」


「そうそう、気になっておったんじゃが、

あれはゴーレムなのかのう?」


「そうだよヴィン爺ぃ、

あれは女神様からもらったスキルで造ったゴーレムだよ。」


「女神様と言うと、女神フェルナ様ですか?」


「ああ、そうだよミルク、

この世界に召喚されてからのあつかいが、

あんまりだと言う理由で3つのスキルをくれたんだ。」


「3つのスキルと言うと?」


「一つ目は『生吸入魂いっきゅうにゅうこん』って言って、

生き物の魂を無機物等に入れられるスキル。

二つ目は『恒久必出こうきゅうひつだ』って言って、

魔力を消費して物質を創造するスキル。

三つ目は『讃者燦親さんしゃさんしん』って言って、

俺に友好的な人に、俺の能力(劣化版)を与えられるスキルだ。」


「それは、どれも強力なスキルじゃのう、

まあ、女神様もお主なら使い方をあやまらんと考えたんじゃろうな。」


「私もサスケさんなら大丈夫だと思います。」

ヴィン爺ぃの意見にミルクも同意していた。


「お頭、ゴーレムウルフには名前を付けてあげないんですか?」


「そうだなぁ・・・、

素材にフレイムドラゴンの革を使っているから、

フレドラって呼ぶ様にして、

あとは番号を付けた首輪を付けて、

フレドラ・ワンとかフレドラ・ツーって呼ぶか。」


「了解です。」


「あの赤い犬の様なゴーレムには、

フレイムドラゴンの革を使われているんですか!?」


「ああ、俺たちは冒険者だから、

屋敷を空けている事が多いからな、

留守を守っているダンミーツたちの安全の為にも、

衝撃にも魔法にも強い番犬が必要なのさ。」


「多分、世界で一番高価な番犬ですね。」


「まあ、素材が素材だからな、

その分、チビリンたちと協力して防衛に当たれば、

アースドラゴン位なら撃退出来ると思うぞ。」


「お主は、こんなに平和な街で何と戦おうとしておるのじゃ?」


そなえあればうれいなしだぜヴィン爺ぃ、

げんに、今回のマッドパイソンの襲撃みたいな事だってあるからな。」


「それなんじゃがなサスケよ、

ワシも、この屋敷に住んでも構わんかのう?

治療薬や魔力回復薬の製造位なら手伝えるぞい。」


「そりゃ、俺の留守中にヴィン爺ぃが屋敷に居てくれたら心強いけど、

良いのかヴィン爺ぃ?」


「ああ、構わんぞい、

お主と暮らしてから、どうも一人暮らしが物足りなく感じる様になってのう、

ここならにぎやかに老後を送れそうじゃからのう。」


「それなら歓迎かんげいするぜヴィン爺ぃ、

俺は冒険者の仕事のかたわら、

定期的に治療薬を納める契約をしているから手伝ってくれると助かるぜ。」


「そりゃ良いんじゃが、

ワシも年じゃから誰か助手を付けて貰えるかのう?」


「助手かぁ・・・

そうだ!誰か錬金術をやってみたいヤツはいるか?」


「ご主人様、よろしかったら、やってみたいのですが。」

「あっ!私もやりたいです。」

ベルとスクルが名乗りを上げた。


「そうか、じゃあ2人には俺の能力を分け与えてみるかな、

『讃者燦親』×2っと、どうだ?」


「あっ!?治療薬の調合などが分かるみたいです!」

「魔力回復薬もわかるよ!」


「成功したみたいだな。」

サスケは、それから本人たちの希望によって、

ダンミーツとウルとマリィには料理の能力を、

サンたちには鍛冶の能力を、

ミルクには戦闘能力を分け与えた。


「ご主人様、これから、もっと美味しいご馳走を作りますね。」

「これで、武器の手入れを自分で出来るぜ!」

「サスケさん、魔獣との戦い方を教えて下さいね。」


「そう言えば、ミルクは何かやりたい事とかあるのか?」


「はい、サンさん達の様に、サスケさんと冒険者をやってみたいです。」


「ミルク様、冒険者は危ないんじゃありませんか?」


「マリィの心配はもっともだけど、

俺たちのパーティーの実力なら、

ミルクの戦闘レベルが上がるまで守りながらでも十分に戦えるぜ。」


「そうそう、心配だったらチビリンを、

ミルクさんの護衛に付けておけば良いしね。」

「お頭が造る装備を身に付けておけば、ドラゴンが来ても大丈夫よ。」


「みなさんが、そうおっしゃるなら大丈夫そうですね、

ミルク様をお願いします。」


「よし、さっそくミルクの装備を造るとするかな。」


「申し訳ございません、ご主人様、

その前に冒険者ギルドのモモヨ様や、お肉屋さんから、

ピロンの街の保管庫に大量に眠っている、

マッドパイソンの肉の利用方法を、

ご主人様にご相談したいとうかがっておりまして、

うちの屋敷の魔冷庫にも大量にお預かりしておりますので、

何とか相談に乗ってあげて頂けませんでしょうか?」


「マッドパイソンの肉か、

確かにステーキばかりじゃ、すぐ飽きちゃうもんな。」


「お頭、ブタヅーラ村で食べたヤキニクが良いんじゃないですか?」


「おお!そうだな、もともと牛肉との相性はバッチリだから、

マッドパイソンにも合うだろう。

このアイデアが優れている点は、

俺がタレを売ればお互いにWin-Winな関係になるところだな、

でかしたぞジュリー。」


「えへへ~、いっぱい売れたら、

お腹一杯ヤキニクを食べさせて下さいね、お頭。」


「いや、間違いなく大ヒットするから、

今晩にでも腹一杯食わせてやるぞ。」


「やった~!」


「ヤキニクとタレですか?ご主人様。」


「おう、この街の名産品になる可能性を秘めた料理だぜ。」


「それは凄いですね、

みなさんが、とても喜ばれると思います。」


「そうと決まれば、今晩、俺たちで食べる分と、

ギルドや、お肉屋さんにサンプルで持って行く分を『恒久必出』で、

造っちゃうかな。」

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