表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
24/238

呪いの・・・

次の日の朝、『鳥の骨亭』の食堂で朝食を食べた俺たちは、

さっそく訓練を始める為に、街の近くの草原に向かう事とした。

いつもの様に街の出口門に来たら、

見掛けない警備兵が2人立っていた。

「おはようございます。

冒険者のサスケと申しますが、

ジョイケルさんはいらっしゃいますか?」


「はい、先輩でしたら詰所に居るので、呼んできますね。」


「ありがとうございます。」


暫くすると、ジョイケルさんがやって来た。

「おはようサスケ、俺に何か用だって。」


「はい、昨日、言っていた剣が出来ましたので、

お届けしようかと思いまして。」


「えっ!?もう出来たのか?

お前は何やらせても凄いな。」


「いえ、それ程でも・・・

この剣ですけど、如何でしょうか?」

サスケは『魔倉まそう』から鉄剣を取り出して、

ジョイケルへ手渡した。


「うん?見た目は鉄剣みたいだけど、

やたらと軽いな、鉄じゃないのか?」


「いえ、鉄ですよ、重量軽減が付与してあるから軽く感じるんですよ、

ついでに破壊防止と身体強化と疲労回復も付与しておいたので、

警備の時は身に付けておいて下さい。」


「付与って・・・お前・・・

付与の付いた武器なんて、

大きな街の一流武器店で、目ん玉飛び出る様な値段で売ってるんだぜ。」


「俺は、たまたま付与魔法が得意なだけなんで、

気にしないで使って下さい。」


「そうか、分かったよ、ありがたく使わせて貰うぜ。」


「はい、是非使って下さい。

そう言えば、門の警備に新しい人が増えたんですか?」


「おお、前々から4人で回すのはキツイから増やしてくれって、

お偉いさんにお願いしてあったんだが、

やっと増員してくれたんだよ、

おい、新人共、こいつはサスケって言う名の、

この街を代表する冒険者だから、

仲よくしておいた方が良いぜ。」


「サスケです。

よろしくお願いします。」


「この度、門の警備に配属されましたジョジックです。

サスケさん、よろしくお願いします。」

「同じくマンソンです。

よろしくお願いします。」


(憶えきれないから、もう、同じような名前は勘弁して欲しい・・・)


草原に来たサスケたちは、

手裏剣やクナイの投擲を練習する事とする、

「この、薄くて十字になった武器を手裏剣と言う、

重量はそれ程ではないので、主に相手への牽制などに使用する、

こっちの投剣みたいなのがクナイって言って、

それなりの重さがあるから殺傷能力もあるな、

状況によって上手く使い分けるように。」


「「「「はい!」」」」


「では、的を用意するから、

各自、投擲してみる様に。」

サスケは『造形』の魔法で土人形を4体造った。


「お頭、あの土人形は牛獣人の女性に見えますが、

何か意味があるんですか?」


「いや、的を造る時には、

いつも、あの形にしているから無意識に同じになっただけだ。」


「そうなんですか、誰かモデルとなった人が居るんですか?」


「ああ、あいつは実在する人物だ、

その内、お前たちに暗殺を命ずる事になるかも知れない人物だから、

本番に備えて、集中して狙うように!」


「「「「はい!」」」」


サスケの『配下登録』のスキルや、

忍者服に付与された能力のお蔭で、

獣人娘たちの投擲術はメキメキ上達して、

お昼になる頃には、皆、狙った場所に当てられる様になっていた。


「よ~し、みんな、止まった的には問題無く当てられる様になった様だな、

昼食を摂って一休みしたら、

午後からは動く的に当てる訓練を始める。」


「「「「はい!」」」」

「お頭、昼食は街に戻って摂るんですか?」


「いや、お前たちが訓練している間に、

ジューシーラビッツやホロホロ鳥を狩ってきたので、

これを調理して食べるとする、

『魔倉』って言う、俺のアイテムボックスの中には、

野菜や調理道具が入っているからご馳走するぞ。」


「お頭が作るんですか?」

「お頭に作って頂く訳には行きません!」


「ああ、気にするな、

今までは一人だったから作らなかったが、

料理は趣味みたいなもんだから、俺も息抜きになるからな。」


「そう言う事でしたら、ご馳走になります。」


サスケは、ジューシーラビッツは香辛料を塗り込んでから丸焼きにして、

ホロホロ鳥は野菜と一緒に煮込んだ。

料理が完成したので、

各自にパンと飲み物を配ってから食事を始める。

「「「「!?」」」」

「お頭!もの凄く美味しいです!」

「この、ホロホロ鳥の煮込みの味わい深さは何でしょう・・・」

「それより、このジューシーラビッツの焼き加減はスゲエぜ、

肉のうま味を閉じ込める様に外はカラッと焼いているのに、

中は肉汁が溢れる程に軟らかいんだ!」

「お頭!アタイの嫁になってくれ!」


「みんなが喜んでくれて何よりだ、

俺は生産系の職業を究めているから、

『調理』のスキルも使えるからな。」


「お頭は何でもありですね。」

「ホント、お頭に買われて良かったわ。」


食休みを終えたサスケたちは午後の訓練に入った。

「お頭、動く的に当てる訓練て、魔獣でも狩るんですか?」


「いや、不規則な動きをする魔獣は、

まだ難しいから、俺が土人形を魔法で動かすよ。」


サスケは、また『造形』で土人形を造ると、

仮命かめい』で命を吹き込んだ。


『コンニチハ、ワタシ、モモヨ、

ヒトノ、イキギモガ、ダイコウブツナノ。』

カクカクとした非常にキモい歩き方で近づいて来る。


「お頭、喋らせなくても良いんじゃないですか?」

「何か、ちょ~不気味なんですけど・・」


『ミナサン、ヒンニュウデスネ、カワイソウニ。』


「なんか、とても攻撃に集中出来そうな気がして来たわ。」

「みんな、殺るわよ!」

「「「おう!」」」


その日、ピロンの街の冒険者ギルドで受付をしていたモモヨは、

時折、全身を襲う謎の痛みに悩まされたと言う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ