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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
231/238

大改革

「サスケ殿、わざわざ々、こうしてパーティーホールまで移動したが、

一体、何を見せてくれると言うのかな?」

皆で、会議室からパーティーホールまで移動をすると、

ブチクラース侯爵が、そうサスケにたずねた。


「今、皆さんに見せたい物を運んでいる部下を、

ミルクが呼びに行っていますので、少々お待ち頂けますか」

サスケがことわりの言葉をべるやいなや、

コンコン!とドアをノックする音がして、

ガチャッ!という音と共に、ジュリーをともったミルクが入って来た。

「皆さん、お待たせいたしました。」


「ああ、俺達も今、着いたところだったから、

丁度良かったよ」


「サスケ殿、先程さきほど、我々に見せたい物を運んで来ると言っていた人物は、

ミルク様と一緒に来た彼女なのかね?」

ジュリーを見ながら、タクサンノ侯爵が聞いて来た。


「ええ、彼女の事です。

彼女は、俺の部下で、近々俺の側室そくしつとして発表する予定のジュリーです。

ジュリー、皆さんにご挨拶あいさつを」


「はい、お頭、

皆様、私はサスケ様の部下のジュリーと申します。

以後いご、お見知り置きの程をよろしくお願い申し上げます。」


「ジュリー殿、お久し振りですな」

ジュリーと面識めんしきのある、バケテナーイがそう挨拶を返す。

「ああ、宜しく」

「宜しく、ジュリー殿、

しかし、サスケ殿、側室になられるのは目出度めでたいのだが、

見たところ、彼女は手ぶらな様なんだが・・・?」


「ああ、彼女がしている指輪が、

物を保管ほかん出来る魔導具の様な機能きのうを持っているんですよ」


「何!?あの様に小さな指輪が、保管機能を持った魔導具だと!?」

「私も、初めて見せられた時はおどろきましたな」

「あの指輪も、サスケ殿が造られたのであるか!?」


「いえ、残念ながら私の腕では、

あそこまで小さくは出来ませんね、

あの指輪は、我がコウガ領と取引がある他国の方が、

取引の仲を取り持ったジュリーに対する礼として、

おくり下さった物なんですよ」


「何!?あの様に高価な物を、礼の品として贈っただと!?」


「何でも、その国では、割と一般的な物らしいですよ」


「その様な、優れた魔導具が一般的な国だと?

タクサンノ殿は、その様な国があると聞いた事が御座ござるか?」


「いいや、御座らんな、

サスケ殿、その国というのは、

一体、どの辺にある国なのだ?」


「いつも、あちらから見得るので、

俺も良くは知らないのですが、

かなり遠い所にある国らしいですよ」


「何!?その様に、よく知らぬ国と、

サスケ殿は、取引をしていると申すのか!?」


「ええ、俺が話をしてみた所、

十分に信用が置ける人物と分かりましたし、

こちらに取ってはメリットしか無い取引でしたしね」


「ほう、サスケ殿が信用が置けると申されるのならば、

その人物の人となりは大丈夫なのであろうが、

メリットしか無い取引とは、一体、何をやり取りされているのだ?

もし差支さしつかえが無ければ、我々にもお教え頂けるだろうか?」


「ええ、皆さんに見て頂こうと思っていたのが、

その取引の品物ですから、問題ありませんよ、

ジュリー、じゃあ出してくれるかな」


「はい、お頭」

ジュリーは、そうサスケに返事を返すと、

メイド・イン・ナニワ星の『空間庫くうかんこ』から、

金銀財宝を取り出して、パーティーホールの床へと積み上げた。


「こ、これは、何という量の宝なんじゃ!?」

「この天井高てんじょうだかがあるパーティーホールの天井に届く程だぞ!?」

「なる程、最近のコウガ領の好景気は、この取引がからんでられましたか」


「取りえずジュリーには、

コウガ領にあった宝の半分を持って来させました。」


「これで半分じゃと!?」

「我が国の予算の数年分はあるぞ!?」

「はい、およそ5年分に相当そうとうすると思われます。」


「サスケ殿、一体、何を対価たいかとして、

これ程の量の宝を手に入れられたのだ?」


「鉄ですよ」


「この金額では、国中の鉄を集めても釣り合わんであろうが!」


「鉄の量は、この金銀財宝と同量の重さで取引してるんですよ、

何でも、相手の国では鉄がれないらしくて、

逆に、金や銀がれた金属との事でして、

最近は変わる物が現われたので使っていないらしいですが、

昔は、金剛石ダイヤモンドを燃やして燃料としていたそうですよ」


「バ、バカな!?」

「その様な国が、本当にあると申すのか!?」

「現に、こうして大量の宝を見せられては、

信じる他はありませんでしょうな」


「これで、俺に十分な資金力があるという事は、

理解して頂けた事と思われますが、

一遍いっぺんに市場に大量の貴金属を投入とうにゅうすると、

価値が暴落ぼうらくなどをして、

混乱を引き起こす危険性があると思われるので、

俺は、この資金を見せ金として、この国の経済を大改革しようかと思います。」


沢山たくさん使った方が良さそうだが違うのか?」

「それは違いますぞブチクラース殿、

物の価値というものは、その希少性きしょうせいによって決められてるからな、

サスケ殿がもうされる様に、金や銀の流通量が極端きょくたんに増えれば、

その価値が落ちるのは物の道理どうりというものよ」

「して、サスケ閣下、この宝を見せ金として行われると申される改革とは、

どの様なものなのでしょうか?」


「それはな・・・」

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