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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
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くノ一

住居に入ったサスケ一行は、取り敢えず居間に集合した。

「じゃあ、各自、自己紹介してくれるか。」


「「「「はい、分かりました。」」」」


「では、私から行きますね、

元冒険者パーティー、ケモイヤー村ケモミミ団で、

リーダーを務めていましたサマンサです。

ご覧の通り犬獣人で、戦闘は戦士タイプです。

皆からはサンと呼ばれています。」


「次はアタイね、名前はリンダです。

ネコ獣人で、戦闘はシーフタイプです。

あだ名はリンです。」


「次は私です。

名前はロリアンヌで鷹獣人です。

戦闘は弓による遠距離攻撃です。

ロリーと呼んで下さい。」


「最後は私だな。

名前はジュリアナで、百獣の王の虎獣人です。

戦闘は重戦士タイプだ、ジュリーと呼んでくれ。」


「百獣の王は獅子じゃないのか?」


「虎だ。」


「いや、獅「ト~ラ~!」分かった虎だな。」


「そうだ。」


「じゃあ、俺も自己紹介するぞ、

名前はサスケで、ここピロンの街のF級冒険者だ、

戦闘はシーフタイプで錬金と鍛冶もやる。

と言うわけで、お前たちの武器や戦闘着を造るから、

各自採寸をするぞ、間違ってパイ乙に触る事があるかも知れないが、

騒がないように!」


「「「「え~っ!」」」」


「え~、じゃ無い!」


サスケは、一人一人の身長や腕、足の長さ、

B.W.Hサイズ等を細かく調べて記録して行った。

「よ~し、ひと通り調べ終わったな、

じゃあ、俺は武器などを造り始めるから、

お前たちは風呂に入ってから、

さっき買ってきた部屋着に着替える事。」


「お風呂ですか?」


「入った事ないか?」


「ええ、獣人には入浴の習慣がありませんので、

濡らした布で拭くか、暑い時期は川で体を洗ったりします。」


「そうなのか、まあ我が家は風呂に入る習慣なので、

お湯を温めにしておいてやるから、皆、入る事。」


「「「「は~い。」」」」


獣人娘たちが風呂に入ったので、

サスケは作業部屋に行って武器から造り始めた。


「手裏剣とクナイは同じサイズで良いとして、

忍者刀は各自にあった刃渡りの方が良いよな・・・」

サスケは、『魔倉まそう』から黒魔鋼こくまこうのインゴットを取り出して加工して行き、

各自に合わせた忍者刀を造ったら、一本ずつ魔力を通してみた。

「よし、ミスリル程じゃないけど、魔力の通りは良いな。

獣人は魔法が苦手って聞いた事があるから、

戦闘着の方に魔力増幅を付与し忘れない様にしなきゃな。」


戦闘着はサスケと同じく忍者服だが、

獣人は何となく森のイメージがあるので、

色は黒ではなくて深緑にしておいた。

「魔法の付与は、魔力増幅、魔法攻撃耐性、衝撃耐性、状態異常耐性、

体力回復、治癒、筋力増強、汚れ防止ぐらいで良いかな。」

もう既にアーティファクト級になっているのにサスケは気付いていない。


作業が一段落したあたりで、

獣人娘たちが風呂から上がった気配を察知したので、

さっそく、装備して貰い感想を聞く事にする。


「みんな、風呂はどうだった?」


「あっ!ご主人様、お先に戴きました。

お湯を温めにして頂いたので、とても気持ち良かったです。」

「湯船に浮かんでいた薬草が良い香りでした!」

「石鹸て言うので洗ったら汚れが良く落ちてビックリしました。」

「疲れが抜ける気がしました。」


「そうか、気に入ってくれた様で何よりだ、

装備品が出来たので、各自、着心地や使い心地を試してくれるか。」


「「「「えっ!?」」」」

「もう、出来たのですか?

私たちが入浴してから1時間も経っていないと思いますが・・・」


「ああ、俺と同じ武器や戦闘着にしたから、

造るのに慣れている分、早く出来るんだよ。」


「ご主人様と同じですか?

私たちは、リン以外はご主人さまと戦闘タイプが違いますので、

使いこなせないのでは無いですか。」


「今までの、お前たちの戦闘スタイルは捨てて貰う、

俺が持っているスキルに『配下登録』と言うものがあるんだけど、

これを使うと、みんなに俺の能力を使わせる事が出来るんだ。」


「『配下登録』ですか?

聞いた事が無いスキルですね。」


「ああ、俺の固有スキルだから、

他に持つ者はいないと思うぞ。」


「固有スキル!

さすがはご主人さまです。」


「じゃあ、まずは皆にスキルを使うぞ、

『配下登録』×4、どうだ?」


「周囲の気配が、より鋭敏に感じられる様になった気がします。」

「体が軽くなった様な・・・」

「体の正しい動かし方が理解出来ました。」

「外は、もう暗いのに遠くまで良く見えます。」


「大丈夫みたいだな、

次に、この戦闘着や武器を装備してみろ。」


「はい、今、着替えて来ます。」


「いや、ここで着替えろ。」


「えっ!?」


「正しい着付けが出来ているか確認しなくてはならないから、

ここで着替えるのだ。

決して、お前たちの裸が見たい訳では無いぞ。」


「はあ、まあ、ご主人さまですから構いませんが・・・」


獣人娘たちは、その場で着替え始めた。


「ご主人さま、何で、そんなに前屈みになってるんですか?」


「この角度の方が、着こなしが良く分かるからだ。」


「そうなんですか。」


「そうだ。

ちょっと、おれはトイレに行ってくるから、

各自、武器の使い心地を確かめている様に。」


「「「「はい。」」」」


サスケは、前屈みのままアヒルの様な歩き方でトイレに向かった。


暫くしてからサスケが戻って来た。

「ご主人さま、何か、お顔がツヤツヤしていらっしゃいませんか?」


「気の所為せいではないか。」


「そうですか?

それと何やら、栗の花のような匂いが漂っているような・・・」


「ああ、トイレの芳香剤が、栗の花の香りなんだ。」


「そうなんですか。

あっ!そう言えば、ご主人さまに造って頂いた武器や戦闘着ですが、

初めて使う物なのに、昔から使い込んでいるみたいに手や体に馴染みます!

今まで使っていた物よりシックリ来る感じです。」


「そうか、それは良かった。

造った甲斐があるってもんだな。」


「でも、ご主人さま、

この戦闘着は薄手だから防御力が弱いのではないですか?」


「その服には、魔法が付与してあるから、

オーガの攻撃を受けても大したダメージを受けんぞ。」


「こんなに薄くて軽いのにですか!?」


「ああ、耐久力は俺が保証するぜ。」


「分かりました。」


「みんなも大丈夫そうか?」


「「「はい!」」」


「よし、じゃあ普段着に着替えて晩飯でも食いに行くか。

俺が行きつけの食堂で美味い飯をご馳走するから楽しみにしておけ、

あと、明日からは戦闘訓練を始めるので、

俺の事は、ご主人さまではなくて、お頭と呼ぶように!」


「「「「はい!お頭!」」」」


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