表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
227/238

皇国の行く末

フェルナリア皇国の宰相バケテナーイより、

重要な相談があるとの連絡を受けたサスケは、

皇帝らの国葬のため自粛じしゅくをしていた

サン達の側室としての披露パーティーの企画を、

サン達で計画してもらう事として、

フェルナリア皇国へは、ミルクとチビリンのみをともなって、

転移魔導具で向かう事とした。


皇城に設置してある転移魔導具室へとんだサスケらは、

衛兵えいへいに声を掛けて先導せんどうをして貰いながら、

バケテナーイの執務室しつむしつへと向かった。


衛兵が執務室のドアをノックしてから、

中へと声を掛けると、そのまま入って貰えとの事だったので、

サスケは、衛兵に「ここまでで良い」とげると、

みずからドアを開けて中へと入って行った。


「よう!バケテナーイ、何か相談があるんだって?」

「ご機嫌きげんようバケテナーイさん、

父達の葬儀では、お手数をお掛けしましたね」

「キキッ!」


「これは、公爵閣下、ミルク様、

わざわざ々のご足労そくろういただきましてまことにありがとう御座ございました。

それからミルク様、臣下しんかあるじの為に働くのは当たり前で御座いますので、

礼は不要に御座います。

それと、確かチビリン殿だったかな?ミルク様の護衛ごえいにん、ご苦労である」


「良いって事よ、

今、この国はトップが不在で何かと大変だろうから、

俺で良ければ何でも相談に乗るぜ、

それで、重要な相談事ってのはなんなんだ?」


「はい、今現在の、この国に取っての最大の案件であります

次の皇帝陛下に関しての問題で御座いまして、

宰相府による会議によりまして、

今の段階で御3名の方が候補こうほとして上がってります。」


「へぇ、もう3人にまでしぼられているんだ、

そうすると、俺への相談ていうのは、

その3人の候補者へ、次期皇帝候補に決まったと告げるってとこか?」


「いえ、2人の候補者の方々には私の方よりご連絡を入れました。

ちなみに、お一方は先祖代々、一族より多数の武官を輩出はいしゅつされてられる事で有名な、

ブチクラース・ブットバース・ガンガン侯爵閣下であります。」


「あ~、あのノーキンじじぃか」

「親類の方も含めると、かなりの人数がつど大軍閥だいぐんばつですわね」


「そして、もうお一方は、経済界に絶大なつながりを持たれて居られる、

タクサンノ・ゼニタメル・ハラワン侯爵閣下であります。」


「あ~、あのケチ親父か、

この城で暮らしてた頃は、金使いが荒いって散々小言を言われたな」

「裕福な貴族家や、大商会のご子息などに、

みずからの、子沢山こだくさん利点りてんを生かして、

婿むこ入りや、嫁入りをさせてパイプを強固な物にした方ですわね」


「最後のお一人ですが、

我が国の、国民よりの絶大な人気をほこられてられる、

サスケ・モンキーフライ・コウガ公爵閣下であります。」


「そうか、最後の一人はサスケって人なのか・・・って俺!?

いやいやいや、無理があるだろ!

一応、肩書は公爵になってるけど、成り立てのホヤホヤって言っても良いぐらいだし、

第一、俺に皇帝なんてつとまるはずが無いじゃねぇか!」


「確かに、サスケ閣下は貴族と成られてから、それ程経った訳ではありませんが、

すでにコウガ領では、絶大なる利益が上がっているではありませんか」


「あれは、運が良かったのと、

周りの連中が頑張がんばってくれたからだよ」


「まさに、それで御座います!

皇帝陛下と成られる方には、常識では考えられない様な強運と、

周囲に優秀な人材が自然と集まってくる様なカリスマ性が必要なのですよ!」


「カリスマ性とかだったら、

ミルクの方が、ずっとあるんじゃ無いのか?」


「その、ミルク様をめとられていらっしゃるのも、

国民への人気の一つとなっていますな」


「だからと言って、俺が皇帝なんてな・・・

ミルクは、どう思ってるんだ?」


「私は、今回のお話を聞いた時から、

こういう展開になるのではと考えていましたわ」


「マジで!?」


「ええ、魔王熱の騒動によって、多くの国民の命を救い英雄となられたんですもの、

国民の声が、だまっているはずは無いと思っていましたわ」


「分かってたんなら、教えてくれよ!」


「だって、事前に教えてしまったら、

サスケさんの事ですから、逃げてしまわれるでしょう?」


「って事は、ミルクは、俺が皇帝に成る事に賛成なのか?」


「はい、現状げんじょう疲弊ひへいしきった

この国を救えるのは、サスケさんを置いて他に無いと思っています。」


「何でだ?ノーキン爺ぃでも、ケチ親父でも、

そこそこ、まとめ上げられるんじゃないのか?」


「サスケ閣下、今の皇国は、そこそこでは危ない状態なので御座いますよ、

魔王熱の際に、とどこおってしまった流通経路はいまだに回復せず

多くの働き手を失った地方部からの税収には期待が出来ません

このままですと、軍部が力を持った場合には、再び他国のうるおいへと目を向ける恐れがあり、

対して、財務が力を持った場合には、国民への重い課税が課される恐れがあります。」


「この国って、まだまだ、そんな状態だったのか・・・

他の国に、挨拶回りなんてしてる場合じゃ無かったな」


「いえ、サスケ閣下が他国にまいられる事によってきずかれた信頼しんらい関係は、

次第に経済の流通へと効果こうかあらわし始めてりますし、

コウガ領が国へとおさめている税収は断トツでトップですぞ」


「へ~、そうなんだ、

その辺の事は、ダンディにまかせっきりだったから、

全然ぜんぜん、知らなかったよ」


「サスケさん、すべてを知る必要は御座いませんが、

その地をおさめる者としては、多少は理解して置かなければ、いけませんよ」


「は~い」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ