家族の食卓
「そんじゃ、みんなも早く晩飯にしたいだろうから、
俺の方から簡単に紹介させて貰うぞ、
詳しい話なんかは、明日から一緒に生活するんだから、
いくらでも話す機会はあるからな」
サスケらの帰りを祝う宴が開かれる事となった
コウガの街にある、サスケの城の食堂にて、
まだ、お互いの自己紹介が済んでいなかった
ヒナギク達と、ダンミーツ達の紹介を、
サスケが、行う事としたのだ
ちなみに、サン達は出席しているが、ダンディは執務の為に欠席である
「あちらの4人は、端からヒナギク、タンポポ、ツバキ、ユリで、
共に下忍スキルを持っている、ちなみにヒナギクが16歳で、
後の3人は15歳だそうだ」
「「「「宜しくお願いします!」」」」
「その隣に座っているのがサリエで、魔導具職人のタマゴだな」
「やっと、私にも妹みたいな子が出来ました!」
今まで、一番年下だったスクルが嬉しそうに言う
「スクル、喜んでいる所を申し訳ないが、
サリエは見ての通りにエルフだから、
スクルより年下には見えるが、ああ見えて20歳を過ぎてるんだぞ」
「ええ!?そうなんですか!?」
「はい、私は今年で21歳になります。
皆さん、宜しくお願い申し上げます。」
「次に、こっちの紹介だが、
あの人が、俺の師匠のヴィン爺ィだ
本名はヴィンセント・オナルダスっていう有名人だそうだが、
今は引退しているんで、ヴィン爺ィって呼んでやってくれるか」
「存じ上げて居ります。
大賢者様で、在らせられますね」
魔導具職人を目指すサリエに取っては、まさに神の様な存在であろう
「昔の事じゃよ、
今はサスケの師匠の、ただのヴィン爺ィじゃ、
宜しくのう」
「そして、あそこでメイド達に料理の準備を指示しているのが、
メイド長のダンミーツで、その娘が、席のあちら側から、
長女のウル、次女のベル、3女のスクルだな、
彼女達も前は、ダンミーツの元でメイドをしてたんだが、
新しいメイド達が増えたんで、今はヴィン爺ィの元で、
薬品とか魔導具造りをしてるんだよ、
ちなみに、ウルが21歳、ベルが19歳、スクルが15歳、
ダンミーツが「ゴホン!」・・・以上だ」
サスケは、ダンミーツの後ろに不気味なオーラが立ち昇るのが見えたので、
その話は、そこで打ち切る事とした。
「「「「宜しく、お願い申し上げます。」」」」
「よし、紹介が済んだ事だし、
腹も減ったから、飯にしようぜ」
「「「「「はい!」」」」」
サスケの指示で準備された
豪華な数々の料理に舌鼓を打ちつつ、
楽しい歓談や、お互いの境遇などを話しつつ、
宴の夜は深めていった。
明けて翌朝、サスケは日課のランニングを終えると、
自家製の高吸収タオルで汗を拭きながら城へと戻って来た。
「ふぃ~、旅行中は偶にしか走れなかったから、
体が鈍ってやがるな・・・うん?」
サスケが城の中庭に目をやると、
ジュリーが剣の素振りをしているのが、目に入った。
「よう!朝から精が出るな」
「あっ、お早う御座います。お頭
お頭も汗だくですね」
「ああ、俺は割と汗っかきだからな」
「『ち〇ち〇大将が激しい』ってヤツですね」
「『〇ん〇ん大将』ちゃう!
それを言うなら『新陳代謝が激しい』だ!」
サスケは、その足で風呂場へと向かうと、
魔法で温めのお湯を風呂桶に張り、
汗を流してサッパリしてから、
朝食を食べる為に食堂に行く事にした。
「みんな、お早う。」
「お早う御座います。サスケさん」
「お早うサスケ」
「「「「お早う御座います。ご主人様」」」」
「「「「お早う御座います。お頭」」」」
「「「「「お早う御座います。サスケ様」」」」」
なるべく皆で朝食をとる事に決めているので、
少し早めに来たサスケであったが、
もう既に、皆は席に着いていた。
「この城に越して来た時は、
こんなに広い食堂いらないだろって思ったけど、
こうして見るとピッタリだったな」
サスケは、一般の家では考えられない程に長い食卓が、
7割がた埋まったのを見て、そう呟いた。
「家族が増える事は良い事ですわ」
「そうだな、ミルク」
「お頭、今日は如何するのですか?」
皆で朝食を食べ始めると、サンが今日の予定を聞いて来た。
「そろそろ、コテコテさんが鉄を取りに来るみたいだから、
領内にある廃坑まで行って、掘ってこようかと思ってな、
サン達も一緒に行ってくれるか?」
「「「「はい!お頭」」」」
「サスケ様、私達も、ご一緒しますか?」
「いや、ヒナギク達は長旅で疲れているだろうから、
今日は、ミルクと一緒に、この街で留守番しててくれ、
暇だったら、街を見に行っても良いぞ」
「そうね、そうした方が良いわ、
街に行くなら、私とチビリンちゃん達で案内するわね」
「分かりました。サスケ様
ミルク様、ありがとう御座います。」
「うわ~、お頭と、お出掛けなんて久し振りだね」
「ジュリー、遊びで出掛けるんじゃ無いわよ」
「ジュリーに、そう言ってるサンだって、
シッポがパタパタしてるよ」
「リン、気が付いてても、
そういう時は言わないで置いてあげるのが、
友達ってもんなのよ」
「まあ、ダンディの話じゃ、
廃坑の辺りには、大した魔獣も居ない様だから、
ピクニック気分で、美味しい弁当でも作って持って行くか」
「「「「やった~!」」」」




