セ〇ムしてますか?
「次の案件ですが、
実際に、ご覧になって頂いた方が早いので、
城の倉庫まで、ご足労頂けますか?グワッツ!」
「ああ、構わんぞ」
サスケは、ダンディの案内で城の倉庫へと向かった。
「こちらを、ご覧下さいませ」
ダンディは、倉庫の入り口の扉に付いていた
頑丈そうな錠前を外すと、
ゴゴン!と音を発てながら扉を開いて、
中を見る様に、サスケを促した。
「どれどれ・・・おお~!
ダンディからの、連絡では聞いていたが、
実際に、こうして見ると凄いもんだな」
サスケが覗き込んだ倉庫の中には、
ナニワ星のコテコテとの取引で得た
金銀財宝が、堆く積み上げられていた。
「はい、一地方都市で管理するには、
心配になる程の量となって居ります。グワッツ!」
「ダイヤモンドには、
俺が指示した通りの処理がしてあるのか?」
サスケは、山と積まれたダイヤを見ながら聞いた。
「はい、ヴィンセント様に、お願い致しまして、
状態保存の魔法を掛けて頂きました。」
「そうか、良し良し、
ダイヤは、とても硬い反面、脆さも兼ね備えているからな、
ああして、積み上げているだけでも、
お互いが傷付けあう危険があるんだよ」
「そうなのですか、
私は、コテコテ様の御国では、
昔、燃料として使っていらしたと、お聞きしてビックリいたしました。」
「ああ、そういえば俺も、
ダイヤの元は炭だったって聞いた事があるな」
「炭と仰られますと、
鍛冶屋などで使っている、あの黒い炭の事で御座いますか?」
「ああ、あの炭を、途轍もない力でギュ~ッと圧縮すると、
ダイヤになるらしいぜ」
「なる程、元が炭と、お聞きすると、
良く燃えるというのも納得出来ますね、グワッツ!」
「ああ、実際に燃やすかどうかは別としてだがな、
それで、ダンディの案件って言うのは、
このお宝類の、管理の安全に付いてか?」
「はい、些か、この倉庫では不用心かと思いまして・・・」
「ああ、確かにな・・・
そんじゃ、倉庫自体に耐衝撃と耐魔法と状態保存の魔法を付与して、
入り口の扉には、スライバー様に頼まれて造った魔法剣と同じく、
決まった魔力パターンを持った者にしか開けられない仕掛けを、
施して置くとするか」
「はい、そうされた方が宜しいかと存じます。グワッツ!」
「そういえば、そのコテコテさんだが、
次の取引で、またウチの領へと、やって来るのが、
そろそろじゃ無かったか?」
「はい、近々お見えになると思われますので、
お館様には、また鉄インゴットの方を、
準備して頂きたいと存じ上げます。グワッツ!」
「オッケー分かった。
スキルで魔力を消費して造っても良いんだが、
それ程の量ともなると、魔力量の方が心配なんで、
鉄鉱石から魔法で抽出した方が良いだろうな、
ダンディ、ウチの領地内で鉄が採れる鉱山とか、
廃坑とかって、あったっけ?」
「廃坑でも宜しいのですか?」
「ああ、前にも行った事があるんだけど、
ここらの廃坑って、掘り残しが沢山あるし、
捨ててあるクズ鉄鉱石でも錬成すれば良質になるんだよ」
「そうなので御座いましたか、
残念ながら、鉄鉱山の方は御座いませんが、
昔、鉄が採れていたという廃坑なら御座います。」
「そうか、それじゃ、
明日あたりに、ジュリー達でも連れて行って来るから、
あいつらに、場所を教えて置いてくれるか?」
「畏まりました。グワッツ!」
「おお、サスケ、帰って居ったのか」
「「「「お帰りなさいませ、ご主人様」」」」
大量の宝物を保管している倉庫に、
魔法でセキュリティー面の強化を施してから、
戻って来たサスケを、
薬品や魔導具造りの作業を終えて、城へと戻っていた
ヴィン爺ィやダンミーツらが出迎えた。
「ああ、ついさっき帰って来たんだよ、
ヴィン爺ィ、俺の留守中の作業を、
お願いしちゃって悪かったね、
みんなも、ご苦労だったね」
「な~に、簡単な作業ばかりだから、
なんの雑作も無かったぞい」
「夫の留守を守るのが、妻の務めですので・・・」
「錬金の練習にもなりますので、問題御座いません」
「ご主人様、私達、錬金の腕前が、
結構、上達したんですよ」
「魔導具造りにも慣れました。」
「ダンミーツは、後で問い詰めるとして、
他の、みんなは、ありがとうな!
お土産を、色々と買って来たから、楽しみにしててくれよ、
あと、新しい仲間も増えたんで、晩飯の時に紹介するぜ」
「ご主人様、新しい方というのは、
どんな方なんですか?」
「サン達の後輩になる忍者見習いの少女が4名と、
魔導具職人のタマゴが1名だ
年齢としては、ベルやスクルと同年代だな」
「それは、お会いするのが楽しみですね」
「わ~、お友達になれたら良いな~」
「みんな、良い子ばかりだから、
スクルとも、直ぐに仲良く出来ると思うぞ」




