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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
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名物料理

温泉から上がったサスケ一行が、

村の中央にある広場に作られた歓迎かんげい会場で、

来賓らいひん席にいて待っていると、

村長の指示しじの元に、次々と料理が運ばれて来た。


「サスケ様、あの、村の方達が、

大勢おおぜいかかえて運んでいる、

白くて大きなのは何でしょうか?」

ヒナギクがたずねて来た。


「ああ、あれは、この村の名物料理で塩釜しおがま焼きって言うんだよ」

「サスケさんが、村の名物になればと考えた料理なのよ」


「へ~、サスケ様が考えたんですか」

「名前からすると、あの白いのは塩なんですか?」

「もの凄く大きいですけど、

あの中には何が入っているんですか?」

タンポポ達も、興味が出た様で次々に聞いて来た。


「ああ、あれは塩でつつまれているんだぞ、

塩の中身は、腹の中に、

いためたシモフーリボアやホロホロ鳥の肉と、野菜がめ込まれた

マッドパイソンがまるまる々一匹だ」


「それは、また豪快ごうかいな料理ですね・・・」


宴会えんかい向きだろ?」


「あんなに大量の塩を使うんじゃ、

採算さいさんが取れないんじゃ無いのですか?」

実家が商売をしているサリエには、気になる様だ


「ああ、あの塩は浄化する魔導具を造ったから、

使い回しがくんだよ」


「ちゃんと、その辺は考えられて、いらっしゃるんですね」


「あんなに大きな物を、どうやって焼いてるんですか?」


「広場の向こう側に見えている、石釜いしがまで焼いてるんだよ」


「ああ、さき程から気になっていたのですが、

あれは、石釜と言うんですか」


「そうだ、熱が効率こうりつ良く循環じゅんかんして、ムラ無く焼けるんだよ、

あのかまの場合は、材料を乗せる部分が、

こう回転する様になってるから、余計よけいにムラ無く焼けるぞ」

サスケは、目の前に置かれていた

取り皿を回転させて見せて、説明した。


「サスケ様、私達のイガ村も、

サスケ様の、ご領地となった事から、

他の村や街と、地域の交流を始めると思うのですが、

あの塩釜焼きの様に、何か村の名物になりそうな料理って、

ありませんか?」

ヒナギクが、そう聞いて来た。


「イガ村の、名物料理か・・・

何が良いかな?」


「サスケさん、ご飯を使った料理が良いのではないでしょうか?」


「そうか、コメは、まだまだ知名度ちめいどが低いから、

物珍ものめずらしさも手伝って話題になるかもな・・・」


「そう、思いますわ、

それと、村の人でも作れる様に、手に入りやすい材料とか、

手の込んでない料理が良いですわね」


「だよな、そうすると、

ご飯を使って、手に入りやすい材料で、

単純な調理方法って事か・・・

やっぱ、ここはカツドンかな」


「カツドンですか、サスケ様、

それは、どの様な料理なのでしょうか?」


「カツドンていうのは、

大き目の器に、ご飯を入れて、

その上から、油でげたシモフーリボアの肉を、

濃いめのタレで煮込にこんでから、

ホロホロ鳥の卵と、マルネギをきざんだもので、

じてから乗せた料理だ」


「うわ~、何か美味おいしそうな料理ですね」

れれば早く調理出来そうですね」

「食材も、村の周りで手に入るものばかりだね」

「サスケ様、そのカツドンの作り方を、

私達に、ご指導しどう願えますか?」


「おう、良いぜ、

俺の領地に帰ったら教えてやるよ、

専用の調理器具があった方が、手早く美味しく出来るから、

それも造ってやるよ」


「「「「ありがとう御座ございます!」」」」



しばらくすると、歓迎かんげい会の準備じゅんびととのった様で、

村長が、サスケ達の元へと歩いて来る

「サスケ様、ミルク様、お付の皆さん、

お待たせいたしました。

準備の方が整いましたので、そろそろ始めたいと思います。」


「「はい、分かりました。」」

「「「「「よろしく、お願いします。」」」」」

「キキ~。」


「それでは、村の者達も席に着いてくれるか・・・うむ、

では、これより、ここケモイヤー村に、

サスケ様、ミルク様方をむかえての、

歓迎会を始めるとする!」


「「「「「ワ~!!パチパチパチパチ!!」」」」」」


「サスケ様、のどかわかれてられるでしょうし、

お腹もかれてると思いますので、

カンパイの、ご挨拶あいさつだけでもいただけますか?」


「ええ、俺もながなが々としゃべるよりは、

その方が良いですね」


「では、お願い致します。」


「え~、ケモイヤー村の皆さん、お久し振りです。

俺は、温泉大好きのサスケです。

今日は、妻のミルクや、部下の者共々の、

招待しょうたいを頂きありがとう御座いました。

前回、皆さんの前で、ご挨拶させて頂いた時は、

この様な席に、不慣ふなれな事から、

お聞き苦しい、ご挨拶をお聞かせしてしまいましたが、

何回か、この様な場を経験する内に慣れてまいりました。

その俺と同じ様に、今日の会場準備をされている皆さんの動きは、

当初とうしょとは、比べ物にならない程に洗練せんれんされていて、

スムーズに準備が整う、その過程かていにビックリ致しました。

この、皆さんの姿勢しせいをご拝見はいけんするだけで、俺は確信かくしんが持てます。

ここ、ケモイヤー村は、ますます発展はってんして行く事でしょう

俺も、皆さんに負けないぐらい頑張がんばって行きますので、

共に、明るい未来に向けて進んで行きましょう!

では、皆さんコップを持たれて、カンパイのご唱和しょうわをお願いします。」


「何だかんだ言って、サスケ様、結構けっこう話してるよね」

「シッ!タンポポだまりなさい!」


「皆さん、コップは行き渡りましたか?

大丈夫ですね?

では、カンパ~イ!」


「「「「「カンパ~イ!!

ワ~!パチパチパチパチ!」」」」」

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