付け合せ
「おお~っ!
温かいワッフルで、バニラアイスを包んであるのか、
温かくて冷たくて、こりゃ面白いな、
ちょっと溶け出してる、アイスの口当たりが良いな」
ひと口食べてみたライが感想を述べると、
それに同調する様に、皆が発言し始めた。
「ホントに美味しいね、
この外側の、ワッフルって言うの?
これが、割とシッカリした生地だから、
中のアイスが溶けてもベチャベチャしないのね」
「バニランの香りが合っていますね、
色々な、お菓子の香り付けに使ってみましたが、
この食べ方が、一番合ってる気がしますわ」
「アイス美味しい」
「この前の、シャーベットも美味しかったですが、
このアイスですか?
これは、格別な美味しさですね」
「このワッフルとの組み合わせも美味しいですが、
この前の、フォンダン・ショコラとも合いそうですね」
「うん、合いそう合いそう」
「フォンダン・ショコラって、
どんなデザートなんですか?」
「チョコケーキを割ると、
中から熱いチョコクリームが出て来るんですよ」
「うわっ!そりゃ美味そうね」
「食べたい」
「ホントホント、サスケ君、
それも、今度作ってよ」
「フォンダン・ショコラだったら、
『魔倉』に入ってるから、出しましょうか?」
「うん!食べる食べる!」
「食べる」
「私も頂きますわ」
「ワッフルと、食べ比べてみたいですね」
「サスケ、ウエハースはあるのか?」
「ライさん、シブいっすね、
まあ、あるんですけど・・・」
サスケは『魔倉』から、人数分のフォンダン・ショコラと、
ウエハースを取り出して配った。
「ああ~、これもホント合うわね、
チョコの、ほろ苦さと、
アイスの甘さが紡ぎだすハーモニーが堪んないわ!」
「美味しい」
「この、ウエハースですか?
シンプルですがアイスに良く合いますね」
「ホント!サクサクして美味しいわ」
「だろ!?俺は、バニラアイスとウエハースの組み合わせは、
鉄板だと思うんだよ」
「ハハハ、日本では定番の組み合わせですからね」
「へ~、そうなんだ」
サスケのデザートに舌鼓を打った面々は、
まったりとした雰囲気のまま、コヒ茶や紅茶を楽しんだ。
「サスケ達は、明日はどうするんだ?
どこか、行きたい所でもあるなら案内を付けるぞ」
「一度、『魔の森』に行ってみたいのですが、
宜しいでしょうか?」
「ああ、別に構わんぞ、
何か狩りたい魔獣でもあるなら、
お前らならフリーパスで狩らせてやるよ」
「ありがとう御座います。
さっきのバニランを見てみたいんですよ、
もし可能なら、
ウチの領地で栽培してみようかと思いまして」
「ああ、植物系の魔獣だから、
お前なら出来るかも知れないな」
「そうだと良いんですけどね」
「美味しいデザートのお礼に、
アタイが案内してあげようか?」
「行く」
リーナとパサラが案内役を買って出た。
「宜しいのですか?」
サスケは、一応、
ライに、お伺いを立ててみる
「ああ、お前達と一緒なら大丈夫だろ、
パサラには、クロも付いてるしな」
「キキ~!」
クロが、任せろとでも言う様に鳴いた。
「サスケ様、
私は、お留守番をしてても良いですか?」
サリエが伺いを立てて来る
「ああ、元々サリエには、
残って貰おうかと考えていたから、
構わないぞ」
「では、サリエさんの、お持て成しは、
私達が致しますわ」
「ええ、そうね」
フローラとルクアが申し出た。
「サリエも、それで良いか?」
同じエルフ同士なので、
話し易いかもと考えたサスケが聞いてみる
「はい、お願いします。」
「では、フローラさん、ルクアさん、
サリエの事を、宜しくお願いします。」
「ええ、お任せ下さいませ」
「宜しくね、サリエさん」
「はい、宜しくお願いします。」
それぞれの、明日の予定を打ち合わせてから、
その日は、旅の疲れもあるので、
皆、早めに休む事とした。




