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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
202/238

バニラン

「そう言えば、ライさんは、

タナーカの街で上演じょうえんされている、

『キンターロの大冒険』はごらんになりましたか?」


「あ~アレか、気にはなってたんだが、

まだ見て無いんだよ、サスケ達は見たのか?」


「ええ、なかなか斬新ざんしん解釈かいしゃくでしたが、

面白かったですよ」


「そうなのか、じゃあ次に、

タナーカの街に行く機会きかいがあったら、

皆を連れて見に行ってみるかな、

まあ、なんにしても『ロ』が付いてて良かったな」


「ええ、同感どうかんです。」


演劇えんげきといえば、

『モモコとタロウのオーガ討伐とうばつ』は見なかったのか?」


「ええ、主人公が2人ってのは気になりましたが、

俺の予想通よそうどおりだとすると、こちらは子供向けかな?と思いまして、

今回は見送りました。」


「やっぱ、そう思うだろ?

ところが、ぎっちょんちょん、

これが、中々、壮大そうだいなストーリー展開てんかいおどろかされるんだよ」


「ホントですか!?」


「ああ、俺も最初は子供向けかと思ったんで、

パサラとポラリちゃんを連れて見に行ったんだけど、

見事なアクションあり、ラブストーリーあり、

サスペンスありで、大人も十分に楽しめる内容だったぜ」


「そうなんですか、

そりゃ、あの演題えんだいからは全く想像そうぞうも付きませんね」


「ああ、機会きかいがあったら、

絶対ぜったいに一度は見て置いた方が良いぜ」


「ええ、そうします。」


「ご馳走様ちそうさま~!」

「ご馳走になりました。」

「美味しかった~!」

「うん」

「「「「「サスケ様、ご馳走様でした。」」」」」

軽食に、飲茶やむちゃを食べえためんめん々が、

料理の用意をしたサスケに礼を言って来た。


「いえいえ、どういたしまして、

夕食の後に、今度は美味しいデザートを用意しますから、

楽しみにしていて下さいね」


「うわ~楽しみだな~」

「そうね、今から待ち遠しいわね」

「楽しみ」

「サスケ様、もしかしてアレですか?」

「私、今度はチェリー味が食べたいです!」

「あんた、何、贅沢ぜいたくな事言ってんのよ」

「でも、それも美味しそうね」

「確かに」


「おいサスケ、何を作る予定なんだ?」


「あの、調理魔導具は冷やす機能きのうもあるので、

果汁かじゅうを使ったシャーベットを加えた一品ひとしなを、

作ろうかと考えています。

ホントは、バニラエッセンスさえ手に入れば、

バニラアイスを使ったデザートを作りたいんですけどね」


「バニラエッセンスの変わりになる物ならあるぞ」


「えっ!?マジですか」


「おお、ウチの国にある『魔の森』に生息せいそくしている魔獣で、

『バニラン』ていう植物系の魔獣がいるんだが、

そいつは甘い香りを出して、引き寄せた獲物を捕食ほしょくするんだよ、

そいつかられる素材そざいに『におぶくろ』ってのがあって、

まんまバニラの香りなんだ。」


「その素材って、こちらにありますか!?」


「ああ、ルクア達が、

菓子かしを作る時に使ってるから、あると思うぞ」


是非ぜひゆずって下さい!」


「ああ、俺も久し振りに、

バニラアイスが食べてみたいから良いぜ」


「はい、楽しみにして下さい!」


「それにしても、あの調理魔導具は便利べんりだな」


「ええ、中々、重宝ちょうほうしていますね、

あれは、まだ試作品しさくひんみたいなもんですから、

サリエと一緒いっしょに完成させたら、1台プレゼントしますよ」


「おお、そりゃうれしいな」


「その変わり、サリエの研究開発けんきゅうかいはつに使う、

雷魔法が付与ふよされた魔石を優遇ゆうぐうして下さいよ」


「ああ、ラメール国で魔石が量産されるなら、

その辺は大丈夫だろ、

俺しか付与出来ない所為せいで、かなりのハードワークに、

なると思うと、今からウンザリだがな」


「前から思っていたんですけど、

雷魔法の魔石の需要じゅようは、そんなにあるんですか?」


「ああ、供給きょうきゅうの方が、

全然ぜんぜん、間に合わないっていうのが現状げんじょうだな、

その大きな要因よういんの一つとして、

魔石の寿命じゅみょうが短いっていうのが上げられるんだが、

これがなかなか々、改善かいぜん出来ないんだよな~」


「どのくらい持つんですか?」


「持って1か月だな、せめて3か月ぐらい持ってくれれば、

供給する側としても、大分助かるんだがな」


「そうなんですか」


「失礼します。突然とつぜん、お言葉をはさんでしまい申し訳御座いませんが、

今、現在、魔石の長寿命化に向けて、

どの様な研究をされて、いらっしゃるんですか?」

サスケ達の会話を聞いていて、

興味きょうみ刺激しげきされたのか、サリエが質問して来た。


「ああ、かまわないぜ、

最初は、魔石の出力しゅつりょくを下げれば長持ちするかと考えたんだが、

これは逆に早く魔石がダメになったんだよ、

それで、次に電池みたいに電気の流れを作れば良いかと考えたんだが、

魔石の中にプラスとマイナスをもうけると、

絶縁ぜつえんがされていない所為せいで、魔石がくだけちゃうんだよ」

ライの説明せつめいふくまれる電池などの知識ちしきは、

サスケが原理げんりを説明してフォローした。


「なる程、そうなのですか・・・

私に、一つ提案ていあんが御座いますので聞いていただけますか?」

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