表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
188/238

キンターロの大冒険

「「「「「ご来店らいてん、ありがとう御座ございました~!」」」」」

ウェイトレス達に、くやしそうな視線しせんや、

尊敬そんけいする様な視線と共に、

来店のお礼の声で、店を送り出されたサスケ一行は、

次の目的地である、ヒナギクが見つけた

観光スポットへと向かう事とした。


「ヒナギクがえらんだ所は、

どんな人気スポットなんだ?」


「はい、私が選んだのは、

タナーカの街で、

今、大人気の演劇を上演している劇場です。」


「お~演劇か、俺は初めてだから楽しみだな」

(日本に居た頃も、映画館に行ったぐらいしか無かったからな)


「初めてなのですか?」

ミルクが、意外そうな顔でたずねて来た。


「ああ、俺が前に居た所でも、

演劇は、ある事はあったんだが、

それ程、大人気って訳でも無かったからな」


「そうなんですか、

他にも娯楽ごらくが多かったという事でしょうか?」


「ああ、その通りだよ、

みんなが、それぞれ好きな事をしているっていう感じかな、

勿論もちろん、演劇が好きって人だって大勢おおぜい居たがな」


選択肢せんたくしが、沢山たくさんあったという事ですね」


「ああ、そういう事だ。」



しばらく、街の中を歩いて行くと、

見るからに、劇場らしい立派りっぱな建物の前で、

ヒナギクが、立ち止まって告げた。

「サスケ様、こちらの劇場です。」


「おう着いたか、

おっ、演目えんもくのデカい看板が壁に付いてるな、

なになに、『キンターロの大冒険』って・・・」


「どうか、なさったんですか?サスケ様」


「い、いや、『ロ』が付いてて良かったなと」


「どういう事でしょうか?」


「いや、何でもない気にしないでくれ」


「はあ・・・」


その後、みんなで演劇鑑賞えんげきかんしょうをしたのだが、

内容としては、こちらの世界で大人気の英雄物で、

ドワーフで大戦斧だいせんぶ使いの『キンターロ』が、

幼少時ようしょうじをマウント・アシガーラで、

クレージーベアなどと戦いながら力を付けて行き、

成長してからの、その力を、

勇猛果敢ゆうもうかかんな王として名高い『ライコウ王』に、

みとめられ、

人族で名刀めいとう『シェイバー』の使い手『ツーナ』

エルフで大弓の使い手『スーエ』

狼獣人で大鎌おおがまの使い手『サーダ』と共に、

『ライコウ四天王してんのう』と呼びしょうされる様になり、

いどれオーガ』や『アース・スパイダー』などを、

討伐とうばつするというものであった。


「う~ん・・・」


「サスケ様、面白く無かったですか?」


「いや、演劇自体はスゲェ面白かったぞ、

ただ、初めて見た劇のはずなんだけど、

何だか知ってる話の様な気がしてな・・・」


「この話は、有名な物語ものがたりを劇にしたものですから、

物語の方を、ごぞんじだったのではないですか」


「いや、俺は、

一般的な物語とかでも、全然ぜんぜん知らないから、

それは無いな」


「そうなんですか、

それは不思議な話ですね」


「ああ、まったくだぜ」


「サスケ様、もう一つ、

『キンターロの大冒険』と人気を二分にぶんしている、

演劇もあるのですが、

そちらも、ご覧になりますか?」


「何て、演目なんだ?」


「はい、『モモコとタロウのオーガ討伐とうばつ』です。」


「あ~、何となくストーリーが分かる様な気がするから、

そっちは、いいや」


「分かりました。

では、最後に予定してります

入浴施設にゅうよくしせつまいるとしましょう。」


「へ~、入浴施設なんてあるんだ。」


「ええ、勇者ライ様が、

大量の、水魔法と火魔法が付与ふよされた

魔石を寄付きふなさって、

造られた施設だそうです。」


「あ~、ライさんも、

大の風呂好きだからな~」


「ええ、そうらしいですね、

いろいろ々な種類や温度の、お風呂が楽しめるそうです。」


「温泉もあるのかな?」


「オンセンですか?」


「ああ、そう言えば、

ヒナギク達は知らないか、

地面を、とても深くまで掘ると、

たまに、地下水じゃ無くて、

熱いお湯が出る事があるんだよ」


「へ~、その様な事があるのですか、

それは不思議ですね」


「ああ、お前達の先輩で、

俺の部下達の故郷こきょうの村に、

大きな温泉入浴施設があるから、

次の目的地のマッスル王国から、

コウガ領への帰り道にでも、連れてってやるよ」


「私達のために、わざわざ々連れて行っていただくのでは、

申し訳がありません」


「いや、俺も、

久し振りに行きたいし、

どうせ、通り道なんだから気にする事無いぞ、

なあ、ミルク、チビリン」


「はい、私も久し振りに行きたいですわ」

「キキキ~!」


「そういう事なら、お供させて頂きます。」


「おう、楽しみにしておけよな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ