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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
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伝説の一族

「じゃあ、行って来ます。」

サスケが、転移魔導具を操作すると、

シュン!と消え去った。


「お~、どうやら無事に動作したみたいだな、

では改めまして、チキチキ第一回魔導投影機をどうするか?大討論会!」


「「「「ワ~、パチパチパチパチ!」」」」


「はい!議長。」


「どうぞ、フローラ君。」


わたくしは魔族の島が良いと思います。」


「フローラ君から、魔族の島はどうか?との意見が出ましたが、

いかがでしょうか?」


「はい。」


「どうぞ、パサラ君。」


「じい。」


「パサラ君から、爺やさんが倒されると困るとの意見がでました。

確かにサスケは、魔族に恨みがあるので、

その危険が考えられると思われます。

よって、魔族の島は止めておきましょう。」


「はい!議長。」


「どうぞ、ルクア君。」


「あえて、移動しないでおくのは、どうでしょうか?」


「確かに、サスケが帰って来て、

『移動して無いのかよ!』ってツッコミが入る可能性がありますが、

皆さん、いかがでしょうか?」


「果たしてサスケさんに、

それ程、高度なツッコミを求めて大丈夫でしょうか?」


「ミルクさんから、こんな意見が出ました。

確かに、サスケが的確なツッコミを出来なかった場合に、

変な空気になる危険が考えられますので、

出来れば、どこかに移動した方が面白くなると思われます。」


「はい!ぎちょー。」


「ポラリ君、どうぞ。」


「私は、トイレに入れるのが良いと思います。」


「ポラリ君から、定番の意見が出ましたが、いかがでしょうか?」


「これって、せまい場所に設置しても大丈夫なのかな?」


「そういえば、その確認をしていませんでした。

もしもの事が考えられますので、

もう少し広い場所に置く様にしましょう。」


「はい!議長。」


「どうぞ、ミルク君」


「サスケさんは、川に落ちておぼれた経験がある所為せいか、

川を怖がってる感じがあるので、

川の中州に設置するのは、どうでしょうか?」


「はい、可愛い顔して、なかなかブラックな意見が出ましたが、

皆さん、いかがでしょうか?」


「はい。」


「パサラ君、どうぞ。」


沈下ちんか。」


「パサラ君から、

段々と中州が沈んで行く細工と組み合わせてはどうか?との、

意見が出ましたが、いかがでしょうか?」


「わざと水をにごらせておいて、

実は浅い川でした。とかいうのも面白いかもね。」

「安全の為に、下流に網を張って置けば良いかな。」


「では、皆さんも賛成の様なので、

その方向で計画を進めたいと思います。」


「「「「ワ~、パチパチパチパチ!」」」」



一方その頃、

パサラが遠方へと蹴飛ばした魔導投影機の回収に向かったサスケは・・・


「こりゃまた凄い山奥に飛ばされたもんだな。」

サスケが転移魔導具で現われたのはアルビナ王国の山奥で、

見渡す限りの山脈が連なっていた。

「うん?こんな所に村が?

おかしいな、この村は地図には載ってないぞ?」

サスケが周囲をグルリと見渡すと、

村落らしきものが目に留まったのだが、

転移魔導具を造る際にライより借りた地図には載っていない村だった。

「よし、別に急ぐ訳じゃ無いから、

どんな村なのか見に行ってみるか。」


「こんにちは~。」

村の入り口に、

魔獣を警戒しているらしい、よろいで身を固めた女性が立っていたので、

サスケは挨拶してみた。


「あら、可愛らしい坊やね、こんな山奥に何しに来たのかしら?」

「えっ、可愛らしい坊や?どれどれ、あらホントだわ。」

「可愛い坊や?私にも見せなさいよ!」

「男の気配がするわね・・・」

村の方から女性ばかりがゾロゾロと出て来たのだが、

どの女性も鍛え上げているらしく、お揃いの鎧で固めた身は筋骨隆々だ。


(これは、もしかして地球にもあったアマゾネスの村ってやつか?)


「俺は、ルクシア共和国の冒険者でサスケっていう者なんですが、

魔導具の実験で、この村の近くに来たので、

ご挨拶でもと思いうかがいました。」


「あらん、サスケちゃんていう名前なのね、

可愛い顔にピッタリの名前だわ、

サスケちゃん、カマゾネス村にようこそ!」


「アマゾネス村?」


「いいえ、カ・マ・ゾ・ネ・ス村よ。」


「え~と、女性だけの村なんじゃ・・・」


「体は男だけど、心は女性だけの村よ。」


「それは失礼しました。

では俺は、この辺で・・・」

サスケは、スススッと後ずさって帰ろうとしたのだが、

「あらん、折角せっかく来たんだから、

もっと、ゆっくりして行きなさいよん。」と言われて、

ガシッ!と両脇から腕をつかまれてしまった。


「い、いえ、急ぎの用を思い出しましたので、

これで帰り・・・って、

俺、身体強化してるのに固められた両腕がビクともしねぇ!?」


「身体強化なんかしても無駄よん、

このカマゾネス村に伝わる体術を使えば、

抜け出せる者は居ないわ。」


「へ~、そりゃスゲェな、って関心してる場合じゃねぇ!

俺の腕を放してくれぇ~!俺は、もう帰るんだぁ~!」


「あらあらサスケちゃん、

そんな事言わないで、ゆっくりして行きなさいよん、

今なら、カマゾネス村に伝わる寝技スペシャル講習付きよん。」


「うわ~、助けて~!余計よけいに帰りて~!」


サスケは、カマゾネス達にズルズルと引きずられながら、

村の中へと消えて行った。

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