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転落勇者の人生大逆転物語  作者: シュウさん
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チェリーショック!

「ようこそ当教会へ、見知らぬ人達よ。」

そう言いながら現れたのは、

シスター服を着たモモヨだった。


「モモヨさん、何でシスターのコスプレしてるんだ?」


「モモヨを知っているのですか?

私はモモヨではありません、

姉のサクラ・ホルスタインです。」


「あ~、冗談じょうだんはいいんで、教会の人を呼んでくれるか?」


「私は、冗談など言っていません。」


「あのな~、うん?」

サスケが文句を言おうとすると、

ミルクが、クイクイとそでを引いてきたので、そちらを見る。


「サスケさん、あの人モモヨさんにソックリだけれど、

別人みたいですよ。」


「マジか!?」


「はい、モモヨさんとは魔力の波動はどうが違っています。」

これは、ミルクの特技なのだが、

魔力の波動が色で見えるらしい、

領主の依頼で剣を造った際も、

ジュリーの言葉がヒントになった他に、

ミルクの『魔力の波動は一人一人違うから、

それを記憶させればいいのではないでしょうか?』という意見は、

とても役に立っていた。


「見知らぬ人よ、

私とモモヨの違いは、良く見れば分かりますよ、

モモヨは左の乳が3ミリ、私は右の乳が5ミリ程大きいのです。」


「分かるか!」


「それで、見知らぬ人よ、

当教会には何用なにようおとずれたのですか?」


「俺は、この街で冒険者をやってるサスケって言う者なんだけど、

領主様から許可きょかもらえたんで、この教会で結婚式を挙げようと思って、

予約を入れに来たんだ。」


「結婚ですか?プッ、その顔で。」


「顔は関係ねぇだろ!ってか、

そのセリフはモモヨとかぶってるだろ!」


「なんですって!?

まさか、あのコとセリフが被るなんて!

テンドンは間が開くと、笑いが取れなくなると言うのに!」


「ここで、笑いは必要ねぇだろ!」


「それで、サスケさんとおっしゃいましたか?

結婚のお相手は、どんな動物、もしくは魔獣なのでしょうか?」


「何で俺が、そんなもんと結婚しなくちゃならないんだよ!

相手は隣に居るミルクだよ。」


「あの~、私の目に間違いが無かったら、

サスケさんの、お隣に立たれているのは、

人間の、しかも、かなり美しい女性の様なんですが、

何かのお間違いでは無いのでしょうか?」


「間違いじゃねぇよ!

ホント失礼なヤツだな、

お前の一族は、そんなんばっかりなのかよ。」


「オホホホホッ!イッツ、ホルスタイン・ジョーク!」


「ううっ、ぶん殴りてぇ・・・」

「サクラ様、神父様はいらっしゃらないのでしょうか?」


「ミルクさんでしたか?

私の事はサクラで結構ですわよ、

それで、神父様なのですが、

今は治療院に入院なさって居られます。」


「どこか、悪いのか?」


「神父様は、もう、かなりのご高齢なので・・・」


「年を取って体調を崩したって事か?」


「いえ、入院されたのは、

私が夜中にゾンビの格好をしておどかしたら、

心臓の具合が悪くなってしまったからです。」


「お年寄りは大事にしろよ!」


「ぷぷっ、あの神父様の『ヒョエ~ヒョエ~』って言いながら、

逃げ惑う姿を思い出すと、ぷぷぷ~。」


「お前、最悪だな!」


「と言う訳で、

ただ今は、私が神父様に変って当教会を管理して居りますので、

予約の方は、私がうけたまわって居りますわ。」


「じゃあ、来月の下旬か、再来月の上旬で予約したいんだけど、

空いてる日ってあるかな?」


「そうですわね・・・」

サクラは、予定表らしき物を取り出して調べ始めた。


「どうだ?」


「勇者イチローが、

姫君を魔族から助け出すくだりが燃えますわ!」


「お前、何読んでんだよ!」


「もちろん、勇者イチロー物語ゼェ~ット!ですわ。」


「教会の日程を調べろよ!」


「教会の日程でしたら、

しばらくは行事ぎょうじなどの予定はありませんので、

いつでも大丈夫ですわよ。」


「それを先に言えよな!

じゃあ、来月末の30日に予約してくれるか。」


かしこまりましたわ。」


サスケは、教会で結婚式の予約を入れたので、

屋敷に帰ってから皆へ知らせた。

「みんな!俺とミルクの結婚式が来月の30日に決まったんで、

予定して置いてくれるか。」


「「「「「おめでとうございます。ご主人様、ミルク様。」」」」」

「おめでとう。サスケ、ミルクさん。」

「キキ~!」


それからのサスケは、

領主のオークスや、モモヨやレトリバーに結婚式の招待状を持って行ったり、

サンたちが居ないので領主に納品する剣を造ったり、

ライたちに招待状を届ける際に、

お土産として持って行く上級治療薬や魔力回復薬を造ったりと大忙おおいそがしだった。



「じゃあ、ヴィン爺ぃ、

俺とミルクとチビリンは、

フェルナリア皇国のケンさんに招待状を届けてから、

マッスル王国のライさん達にも届けに行ってくるから、

留守中の屋敷の方は頼めるかな?」


「ワシにまかせるが良いぞい。」


「サンキュ~、ヴィン爺ぃ。」


「「「「「ご主人様、ミルク様、

お気を付けて行ってらっしゃいませ。」」」」」


「おう、行って来るぜ、

みんなも、俺が造った『まもりの指輪』を付けて置くんだぞ。」

サスケは、前に造った防御用の指輪に、

本人にしか使えない機能を追加したり、

身体強化や魔力強化を付与してから、みんなに配って置いた。


「ご主人様、この指輪をしていると、重い物も楽々持てて便利ですね。」

「ホント!錬金の時に使う魔力も、大分節約できるみたいです。」


屋敷に残る皆に見送られて、

サスケとミルクは、サスケみずからが御者ぎょしゃつとめる馬車にて、

最初の目的地となる、

ケンが店を構えているフェルナリア皇国のシャルムの街へ向けて、

ピロンの街を出発した。

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