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序
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俺が物心ついた時には既に両親や家族は居らず、魔法使いヤシマールの弟子になっていた。
孤児になった経緯も、ヤシマールに引き取られた経緯も、何ひとつ覚えてはいない。
歳だって今、本当は幾つなのか解らない。大体の見た目が十六から十八 ぐらいなので、人に訊かれたら間をとって十七歳と答えるようにしている。
俺が師匠と共に住んでいるのは島国“オーベルチュール”で此処は気候も温暖で、そこそこ豊かな国だ。
基本的にいつも平和なので一応国民を守る軍隊は在るが、一番凶悪な犯罪が“コソドロ”だったりするんで、俺の師匠の様な“インチキ魔法使い”が大手を振って商売出来る。
そんなユルーい国。
……の、筈だったんだが。
俺の名前はデルメク。
魔法使いの弟子、デルメクだ。
えっ? 変な名前だって?
名前ぐらいで驚いてちゃいけないな。名前なんてどうでも良くなる位の大変な事態に巻き込まれてしまったんだから。




