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始まりの物語  作者: 柴田優生


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意を決し・・・

「・・・・・・え?」いやまぁ。驚くほどではないのだが。「珍しいな。突然どうした?」「いや、最近遊んでないし、たまには一緒に遊ばないかな。って思って・・・。それに、テスト終わりだし、気分転換にどこか行きたい」「悪くはないけど・・・・・・。進治郎は?」「お、お兄ちゃんは、用事があるって!!」少し、真愛が必死に理由を説明しているように見えた。なるほど。進治郎が用事ならまぁ仕方ないか。・・・だからと言って、そこでなんで僕になるのかは未だ謎なわけだが。そんなことはどうでもよく・・・。「行くのはいいが、どこか行きたい場所でもあるのか?」「んまぁ・・・・・・。その、水族館に行きたいな・・・・・・。って」「なるほどな。ま、いいぞ」と、そうして、俺はそのお誘いを承諾することにして、改めて俺は立ち上がり、今度こそ教室へ戻るのであった。

今度の休み。ということは、2日後の日曜日のことか・・・。今日は金曜日で、テスト終わりだった。俺の結果はと言うと・・・・・・。まぁ、良くも悪くもって感じだ。生憎、俺は優夢と違って、そこまで頭がいいというわけではない。学年で、ちょうど真ん中くらいだと思う。そんな優夢は、恐らく学年トップなんだろうが。忘れかけている人もいるかもしれないが、無叶優夢という少女は、容姿端麗で頭脳明晰。そんな彼女が、中間くらいだと言われたら、流石に驚きを隠せないだろう。まぁ、そんなこんなで順位予想をしつつ、俺は一つ悩み事をしているのであった。それは、優夢になんと言おうか。ということだ。今日の昼休み、真愛に遊ぼうと誘われたのだが、それを優夢に言わないと、俺がどこにいるかも知らずに、家で一人で留守をすることになる。「ただなぁ・・・・・・」あのブラコンな優夢だ。真愛と遊びに行くと言ったら・・・・・・「は?真愛と?うぅ、悪いわけではないけど、他の女と遊びに行くのはなぁ・・・」とか言ってくるだろう。どうしたもんか。これだから、ブラコンな妹は面倒くさいのである。いや、意外と、言ってみたらすんなり受け入れる可能性もあるが・・・・・・・。「はぁ」さて、どうしたもんか。と、そんなことを考えていると・・・。「お兄ちゃん?」「おっと」最悪なタイミングで、優夢が登場するのであった。「なにか独り言を呟いていたけど・・・どうしたの?」「あ、あぁ」ここで言った方がいいだろうか。いや、答えは決まっている。結果的には、言わないといけない。それには、タイミングが大事だ。その事をいつ言おうか。と、そんなことを考えていると「本当にどうしたの?」と、心の底から心配をしてそうにしながら、俺の腕にしがみついてくるのであった。「おい。ちょっと」「どうしたの?」「歩きにくいんだが」「変わんないでしょ!」「変わるんだわ馬鹿」「馬鹿じゃないですー」「そういうことを言ってるんじゃなくてなぁ・・・」全く、何故天才って頭脳があるのに、抜けているところが多いのだろうか。「まぁ、そんなことはどうでもよくて・・・。何かあったの?」と、再度そんな質問を繰り出す。「あー」言ってしまった方が楽だろうか。ただ、俺が恐れるのは反応。何かを言われるか、あっさり受け入れるか・・・・・・。言ってみないとわからないが・・・。「うぅ」と、俺は思わずうねり声をあげる。いや、考えろ。俺。どうせ溜め込んでしまうのだったら、今ここで楽になった方がいいだろう。きっと、その選択が正解へと導くだろう。そうして俺は意を決し、やがて優夢にその事を伝えるのだった。「優夢。今度の日曜日、俺真愛と一緒に遊びに行くんだ」・・・・・・と。「えっ」と、優夢はそんな素っ頓狂な声を溢す。さぁ、どんな返答が帰ってくるのか・・・。と、その返答を待っていると。「私も、行ったらだめなの?」と、そんな甘い声を出しながら、俺を見つめてくるのであった。(反則だろ。それは・・・・・・)改めて、優夢という少女は可愛いんだ。と再認識するのであった。ちなみに、その後、優夢に全力で説得に励んだら、やがて納得を得ることができるのであった。

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