6話
『そういえば、レイナはなんで騎士になろうと思ったんだ?』
『んーとね・・・かっこいいから!!』
入学して一ヶ月が経ちました。
授業では実戦をしたりするのが増えたので楽しいです。
ローランと話し込んでいると次々と友達が集まってきました。
『『みんな、おはよー!』』
『あっ、おはようー!二人とも!』
入って来たのはシズクとフランでした。
シズクは今日も水色の綺麗な長髪をしていて、
リボンが付いているカチューシャを頭につけていました。
身長も小柄なので相変わらず可愛いですね。
男のクラスメイトにも大人気です。
フランも茶髪のショートボブが決まっていて、フワフワな髪形をしているのでつい触ってしまいます。
『フランの髪は本当に触り心地がいいねー・・・』
『レイナ、髪が崩れるからあまり触らないでね』
『はーい』
と、言いながらも触ってます。
フランの髪を触っていると後ろから声を掛けられました。
『フランの髪は本当に気持ちがいいよねー。私もさーわろ!』
『もうシズクまでー!』
シズクはいつも私とフランの髪を触っている友達です。
あら、そういえばカナタとターニャがまだ来てませんね、そろそろ先生が来る時間なのに。
心配をしていると、二人が息切れをしながら教室に入ってきました。
『ふー・・・セーフだわ』
『なんとか間に合ったね・・・』
みんながカナタ達を見ると、少しだけ戸惑っていた。
そう、なぜなら二人とも青い髪が真っ直ぐに下ろしていたからです。
特徴的なポニーテールとツインテールじゃなかったから、どちらが姉か妹か分からなかったのです。
異変に気がついた姉妹は髪を結び、
ようやくみんなが分かったので怒っていました。
『あー左がカナタかー』
『右がターニャねー』
『まったく分からんな』
『誰?って感じだった』
『『みんなひどいよー!!』』
姉妹の叫びが教室に響き渡りました。
生徒が全員集まり、アデアン先生が教室に入って来ました。
『みんな、席につけ。昨日言っていた報告をする』
自分の席に座り、何の報告があるのかを楽しみに聞いていました。
アデアン先生が発表すると全員が驚きました。
『この騎士学園で来週、第一回のトーナメントを行う!』
『『『『『えっ!?』』』』』
クラスの子は驚いていましたが、私はわくわくしていました。
だって凄いイベントですからね!これは絶対に優勝したいですね!!
私とローラン、そしてハルも闘争心が燃えていました。
『絶対優勝する!』
『勿論やるからには優勝!!二人とも、当たった時は本気で戦おうな!!』
『俺だって負けないよ』
騎士学園で小さな戦いが始まろうとしています!