11話
読んでくれた皆様、ありがとうございました!!
これで最終回になりますが、キャラクターのプロフィールを後日追加しようと思います。
いよいよ決勝戦、私とアリスちゃんは武器を持って中央に行きました。
『貴方とは戦ってみたかったよ。レイナ』
『私もよ、アリスちゃん』
『フフッ、やっと楽しめそう』
お互いに闘争心が燃える中観戦も湧き、先生の合図で試合が始まりました。
『行くよ!レイナ!』
相手が先攻を取り、勢い良く突っ込んで来てランスを突いて来ました。
アリスちゃんの攻撃には迷いがなく、無駄のない動きです。
避ける時間がないと判断した私は槍の太刀打ちを使い、攻撃を受け流した。
『ぐっ・・・!!』
なんとか攻撃を受け流す事が出来たけど、手が痺れそうになるくらい重い攻撃・・・だけど、これで隙が出来るはず。
そう思って反撃をしようと槍を突き出そうとした時、相手はもう一度ランスを突いて来ました。
『しまった・・・!!』
咄嗟に後ろに下がったけどランスに当たってしまい、一回の攻撃を食らってしまいました。
吹っ飛ばされる中、受身を取ったからなんとかダメージを半減する事が出来ました。
まともに食らったら立てないほど痛いです。
『ほう・・・咄嗟に後ろに下がってダメージを半減させたか・・・やるな』
相手は感心するほど余裕があるみたい、やっぱり強いなーアリスちゃん。
けど、このままでは終わらせないよ。
いい考えを閃き、攻撃を仕掛けに行きました。
『もう一撃くらいなさい!!』
アリスちゃんのランスを突くタイミングで高く跳んでかわし、ランスの上に右足を置いて再びジャンプをした。
『えっ!?』
『貰ったあ!!』
槍を思いっきり振り下ろし、相手の肩に刃を当てる事が出来ました。
相手が焦ると、大きく後ろに下がりました。
『いまの動きは予想していなかったよ』
『どう、驚いてくれたかな?』
この調子でいきましょう。私は相手に隙を与えない為に槍を何度も振って攻めました。
攻撃を上手く防がれたり、かわされたりしますが、ランサーに取っては間合いに入られると嫌なはずです。
『しつこい!!!』
アリスちゃんが少しだけ焦り、ランスを横に振って来ました。チャンス!
大振りをした所をしゃがんでかわしました。
『くらえええ!!!』
すぐに立ち上がって切り上げて槍を振り、相手の鎧に攻撃を与えました。
『私の勝ちね』
その瞬間、勝負が決まりました。
『第1回騎士学園トーナメントの優勝者は・・・レイナに決まったー!!』
観戦が湧き、みんなに祝福されました。
『凄い試合だったー!』
『レイナー!おめでとうー!!』
『二人とも凄かったぜー!!』
私は皆に手を振って喜びを表していましたが、アリスちゃんは少しだけ照れくさそうにしていました。
私はアリスちゃんの元に寄り、話しかける事にしました。
『アリスちゃん、良い試合が出来て楽しかったよ!ありがとうね』
握手を求めると、少しだけ微笑みながら握手を返してくれました。
『礼を言うのはこっちよ。楽しかった』
こうしてトーナメントが無事に終わりました。
○
『先生が言っていた優勝者にプレゼントってなんだろ?』
『俺も気になる』
『甘い物かな?』
『優勝プレゼント貰えるのいいなー』
教室でみんなと予想をして賑わいました。
みんなと話をしている中、アデアン先生が教室に入って来ました。
『レイナ!優勝おめでとう!!これがプレゼントだ!』
振り向いて見たら大きな特大のケーキを運んで来ました。
『でかっ!!??』
高さは50センチ以上あります。
しかもウェディングケーキ並みの豪華さです。
ラズベリー、ブルーベリー、ストロベリーが散りばめられていて、
ケーキの生地の間には他のフルーツも入っています。
嬉しいけどこれ一人じゃ絶対に食べきれないよね?
私は先生にお礼を言い、みんなにお願いをしました。
『みんな、食べるの手伝ってくれる?』
ローランやハル、ターニャとカナタは顔を見合わせて言いました。
『『『『良いの?』』』』』
みんなも遠慮をしていましたが、どう見ても一人じゃ食べきれないよ?
私のお願いが通り、調理室に皿とフォークをみんなで取りに行こうとすると、隣のクラスの子がドア越しから食べたそうに観ていました。
『美味しそう・・・』
『いいなー・・・』
『じゅるり、食べたい』
あのアリスちゃんの目をキラキラと輝かせて観ていました。
うーん、これは二十人分以上はあるよね?
私は笑顔でみんなに言いました。
『みんなも一緒に食べるのを手伝ってくれる?』
隣のクラスのみんながきょとんとしていましたが、アリスちゃんが口を開きました。
『本当に・・・良いのか?』
『うん!』
こうして、騎士学園にいる皆とケーキを食べることになりました。
一人食べるよりもこうやって皆と食べたほうが美味しいですからね。
○
その日の放課後。ローランとハルに学園の屋上に呼び出され、二人同時に告白をされました。
『レイナ・・・好きだ! 俺と付き合ってくれ!』
『俺の方が好きだ! 彼女になってくれ!』
『んーごめんね!』
恋に恋をしない私は直ぐに断ってしまいました。ローランとハルが少しだけ落ち込んでいましたが、『じゃあ、これからは友達でありライバルでいような』と言ってくれました。
『うん! そうしてくれると嬉しいな!』
私の騎士道は始まったばかりです。
この学園で沢山の事を学び、友達と一緒に成長できたらいいなと思います。
キャラクター紹介
レイナ15歳-カッコいい女騎士になる為に一生懸命で可愛い女の子。恋に対してはかなりの鈍感。
ローラン15歳-金髪のイケメン。騎士としての実力はかなりの物。
ハル15歳-お菓子が好きな男の子。騎士よりもお菓子が好き。
カナタ16歳-ターニャのお姉ちゃん、実家は超お金持ち。
ターニャ14歳-お姉ちゃん大好きっ子、姉とは双子みたいに顔が似ている。
リーネ18歳-恋愛対象は男女問わず。恋愛好きの女の子。
シズク13歳-クラスの中で一番小柄な女の子、怖いものが苦手みたい。
フラン13歳-シズクと仲良しな女の子、正義感が強いらしい。
リユウ17歳-クラスメイトの男の子で『アリスちゃん、美人最高!!』って言ってた人。
サト18歳-リユウと仲良しな男の子で『好きだ!! 結婚してくれ!!』とアリスちゃんに言ってた人。
アリス15歳-レイナのライバルな女の子。可愛い容姿をしているのでファンクラブがあるらしい。