鉛筆削り
ーーーーー授業中ーーーーーー
都子「ふっふっふーふふ……♫」
エラ「……」ジー
都子「ヤベッ……削りすぎた……」
エラ「……」ジー
都子「……」ツー(汗が滴る)
エラ「……」ジー
都子「完成……うん、なかなか」
エラ「あの?何作ってるの?」
都子「ウボァ……コホンッ、これ?」
エラ「うん。なんか最近ずっと鉛筆削ってるから、病んでるのかなって」
都子「エラ、君しれっと罵倒するのね……まぁ、これは一種の遊び。なんかやらなかった?小学生の時とかに鉛筆削ってなんか作るの」
エラ「あぁ……そういえば、やったことあるような……楽しいの?」
都子「楽しいかって言われたら……わかんない。けど時間を忘れられるから丁度いい」
エラ「ふーん?……にしても下手だねみやこ?」
都子「うっ……分かってたけど。そんなズバズバ言わないで……」
エラ「……」ジー
三波「おーい、都子?次、国語だから隠してやっとけよぉ?」
都子「うわっ、マジか……あの先生苦手なんだよなぁ……何考えてるか全くわかんない……」
三波「そりゃ、あんたもだろ」
「「ははは」」
後で、潰す
都子「って、エラ?どうしたの?そんなカッター見て」
エラ「えっ!いや、なんか、私もやって見たいな、って……その貸して欲しいです……」(か細い声)
都子「んぁー?全然いいよ?カッターの一本二本。はい、どうぞ」
(可愛いウサギが付けられたカッター)
三波「はぁ!?あんた、何本持ってんのよ?そんな柄見た事ないわよ?」
都子「最低でも三本は持ち歩いてるね……カッターは男のロマンだもんね……」
三波「あんたの感性が小学生で止まってる事はわかったわ」
エラ「……よしっ!」バリっ!
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休み時間
エラ「……」バリバリ!
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昼休み
都子「……〜でさ」
三波「ははっ、やっぱあんたバカね」
エラ「……」バリバリ!
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放課後
都子「……」ジー
三波「珍しいね?……エラが放課後のこんな時間まで残ってるの?」(ボソッ……)
都子「お前は早く部活行ってこい」
エラ「……」バリバリ!
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家
父「……エラ、ちょっとは手を休めてはどうだ?」
エラ「んー……後ちょっとでできるの〜……」
父「そうか……」
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次の日
エラ「みやこ!完成した!!」
都子「お?昨日ずっと作ってた奴?どれどれ)
(鉛筆の芯の部分の中に鳥籠と鳥が入った鉛筆)
みやこ「……」(絶句)
エラ「がんばったの!ぜひ、もらって頂戴!」
みやこ「ん?……ぅぇ?え?ほ、本当にこれいいの?もったいなくない?」
エラ「え?いいに決まってるじゃない!!これはみやこのために作ったのだもの!!」
Miyako「…………」()()()(()
エラ「ん?」
三波「こいつ息してないわ!!早く保健室へぇぇぇぇえええ!!!!」