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フェアレーター   作者: 竹内の少年
3/3

ヘルシャー

聖騎士―――ガーディアンはヴァルケン・クラッツアーを中心にした帝都、ブランドに本部を構える。

彼らの業務としては帝都に刃向かう反乱分子の排除である。

今宵、ガーディアン本部、五階重要会議室にて。

帝の最高の僕である統べし6ソルダードズィーベンが集う。


「じゃけえそがぁなこと意味がないゆっとるんわからんかぁ!!」

幅5m程の円卓に拳を当て怒鳴る壮年の男。

角刈りに濃い顎ヒゲに悪い目つき。

酔っ払ったように怒鳴りつける様は誰も彼のことを帝国の英雄、最強と呼ばれた軍人、龍槍と呼ばれたノアク・バスタだと思わないだろう。

「一番ええ策やと思うんやけどあかんでっしゃろ?

それとも英雄ともあろうお方が怖気づいとるのどすか?」

ノアクに口答えする人物を想像して彼女の様な容姿の女性を浮かべる人はいないだろう。

全体的に細い印象を受け、髪をポニーテールに束ね目を細め笑う彼女はもう一人の英雄、虎槍、アヤカ・ゼビエ。

若々しい印象を受けるが20年前から戦場に立つ。

「今こん国で一番戦力になるんは《地獄》におるポインターん連中どす。

奴らを使うんがチョッキかと。今すべきことはあいつらん出所準備かと。

ギジムはん。あいつらは今すぐ出せますやろ?」

ノアクの意見には耳を貸さずギジムと呼ばれた初老の男に問いかける

「なましぐにんでぃいーん訳んかいやいかんぬでね。うっぴーねぇ待ってぇ、ぬー分、とぅすいんかいや奴らぬ子守や辛くてね。(今すぐにという訳には行かないのでね。

時間を貰おう。何分、年寄りには奴らの子守は辛くてね。)」

酷い訛りで話す白髪まじりの年寄りはこの国の罪人を管理する門番、ギジム・ヘダナ。

老いた姿ににこにことした表情からは威厳なんて感じないが彼の言葉は百戦錬磨の軍人を黙らせ無慈悲な罪人に恐怖させる。

「ふざけんなや。

そないなルール違反認められへん。

人は常にルールの上にあるべきや。」

進んでいた話の腰を折り入ってきたのはクダン・ドウル。

法廷の支配者という異名を持つだけありルールの上に立ち人の上に立つ。

「やー、かたいどすなぁ。そんなんやから娘さんと上手くいかないんちゃいますかぁ?」

流石、支配者はちゃうなぁ。

心の中のぼやきは確実に的を射ていた。

彼がでる法廷は被告が完全悪。検事が光で弁護士が闇。何故なら彼の前での誤認などありえないから。

有り得てはならないのだから。

「つまいのはてどうすっとです?どよ議会に持っていきもんそか。」

眼鏡をかけた大人しそうな若い女はヒザマ・ザン。

弱冠15歳で大学を卒業、18歳の時には帝国の政治の要、帝議会の議長にまで上り詰めた。

何も考えてなさそうなその笑顔とは裏腹に異様な程の帝への忠誠心を発揮し帝の都合のいい合理的な都を作り上げている

「その件ですが。」

僅かに髭を伸ばしたまだ若い男は低い声で唸った。

帝都開発の第一人者、テンジ・クロニ。

帝都をフラティスで開発したのもAMBを設計したのも彼である。

そして―――

「現在逃走中の彼らが使っているアトアロス。」


我々も取り込んでみるのはいかがですか?

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