第六話 補習……だと?
総理大臣さんたちに呼び出された次の日。数日前にあんなことが会ったというのに、普通に学校が会った。『安全に気をつけて登校するように』とのことだ。安全を求めるなら休校にすればいいのに。
さて、そんな僕は学校に来て早々、鈴木先生に呼ばれ、ある宣告を下された。
「今、なんとおっしゃいました?」
「だから、補習だよ、補習。昨日1日休んだ分のな」
「補習……だと?」
「だから、そう言ってるだろう。昨日色々あったから疲れているのはわかるが、この補習だけは参加してもらう。君がSSランクとしての活動を始めた後の学校生活についての話もあるのでね。ということで、今日の放課後に職員室に来てくれ」
「あの、僕は今日部活があr『君は帰宅部だろう』……分かりました」
チクショウ! 生徒が混乱している時に1人だけコントをしていたくせに! こういうことだけはしっかりとしているなぁ……!
「うむ。それではまた放課後に」
そう言って鈴木先生は去って行った。
「……」
最悪だ。もう最悪すぎて泣きそう。ただでさえ、近いうちに行われるであろう記者会見のせいで胃が痛いのに! 何で補習なんか受けなければならないのか……。
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授業が終わった。いや、終わってしまった。つまり、補習の時間である。今後についての話もあると言われてしまっては、逃げるわけにもいかない。
僕は、重い足を引き摺りながら職員室に向かっていた。ちなみにこのことを神城くんに言ったら、『ドンマイ(笑)』とだけ言われた。顔面を一発殴ろうかとも思ったが、流石にやめておき、神城君の弁当の中にピーマンを入れておき、それを食べて悶えているところを動画に収めて個人的に笑ってやることを決意した。
そんなふうに現実逃避をしていたら、職員室についていた。ドアの前に立ち、ノックしようとすると、いきなりドアが開き、人影が見えた。驚きすぎて、思わず殴りそうになった手を落ち着かせ、人影の顔をみてみた。そこには、ゾンビがいた。いや、ゾンビみたいな顔色になった鈴木先生がいた。朝にあった時は普通だったのに……
「先生? そんなゾンビみたいな顔をしてどうしたんですか?」
「……」
返事がない。ただの屍のようだ
「先生?」
「……」
返事がない。ただの屍のようだ
「先生って、ハゲですよね」
「誰がハゲだっ!!」
ドゴッ
殴られた。……気がする。痛くも何ともないんだが。というか、悪口は聞こえるんだ。あと、体罰は良くないと思います。
「すみません。反応がなかったからつい」
「君というやつは……。はあ、もういい。私も手を出しそうになってしまったからな。それでは、今後のことについて話そうか」
すごい、鈴木先生が先生っぽい。とても、黒板消しとかスリッパとかを電話にしていた人とは思えない。
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先生の話をまとめると、僕や僕と一緒に攻略に乗り出す人は、学校が自由登校になるそうだ。ダンジョン攻略の妨げにならないようにするためらしい。もちろんただで休めるわけではなく、休んだ日の授業内容の要点をまとめたプリントが家に届くらしい。それと、定期試験だけは受けてほしいとのことだ。学校側にも単位認定とか成績表とか、色々と面倒なことがあるらしい。それから、他の生徒たちからの反発を少しでも抑えたいそうだ。そして最後に、鈴木先生から『頑張れよ』とのお言葉をいただいた。
ちなみに先生がゾンビみたいな顔をしていたのは、昼食で食べたパンの消費期限が1ヶ月ほど前に切れていたかららしい。結構な腹痛に襲われたそうだ。
笑いを堪えながら先生の話を聞いてみると、今日は寝坊したらしく朝急いでいたとのことで、消費期限もろくに確認せずにその辺に置いてあったパンを持ってきたとのことだった。
皆さんは、その辺に放置されているパンを無闇に食べないようにしましょう。先生の尊い犠牲が教えてくれました。




