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第三ラウンド キツネにするかタヌキにするか論争

 そのままカップ麺コーナーへ。職場で小腹が空いたときようにカップ麺を補充して置こうと思い緑色のタヌキそばのカップを手に持った。


「え、そこは赤い色のキツネでしょ。」

「いやいやいや。お前マジか。」


 思わぬところから第三ラウンドへ。


「キツネの揚げが入っているから美味しいんじゃない。」

「何を言ってる。タヌキだって天ぷらが入ってるから美味しいんじゃん。」

「天ぷらなんておつゆに使ったらぐじゅぐじゅになっておいしくないじゃん。」

「いやいやいや、それも美味しいだろ。いいか、サクサクも楽しめて、グジュっとしたのも楽しめて、2回楽しめるんだぞ。」

「ありえないし。そもそも緑だよ。蕎麦なのに緑だよ?」

「だから何だってんだよ。わかめも海苔も緑っぽいじゃない。」


 ああ、この不毛な言い争い。そもそもなんで赤と緑なんだろ。一説によると、夜、光が当たるとキツネの目は赤く、タヌキの目は緑に光るからとか聞いたことあるけど、それって都市伝説だよなぁ。


 問答無用で緑のタヌキそばをかごに入れると、何を張り合っているのか嫁は赤いキツネうどんをかごに入れた。


 そこへ、若い夫婦化カップルか、男女がカップ麺コーナーにきて緑のタヌキそばを大量にかごに入れた。思わず笑みが出て、勝ち誇ったような顔になってしまう。ほれみろ、世間は緑なんだよ。


「そんなに蕎麦ばっかりかってどうするの?」

「赤いのも買うよ。」


 そういうと、彼氏さんは赤いきつねうどんも同じだけかごに突っ込んだ。


「さてと、あとは油揚げと天かす買っていこうぜ。」

「え〜、なんで?」

「キツネには天かす、タヌキには油揚げ、そうしたらタヌキツネになるだろ? うどんか蕎麦はその時の気分だな。」

「も〜、たっちゃんよくばりぃ。」


 そう言いながらカップルは私たちの前を通り越していった。た、タヌキツネ、だと??


「ね、ねぇ。油揚げと天かす買っていこうか。」

「そ、そうだね。」


 もう1個ずつかごに入れると、私たちは油揚げと天かすを買って帰るのでした。



第三ラウンド、美味しい食べ方を教えてくれたお兄さんの勝ち。

三引き分けのまま第四ラウンドへ。。。

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