テストプレイ
ヤシヒロとパイセンはデーマインに乗りコンピュータルームに来ていた。
『今日はこのゲームのテストプレイだ。』
『テストプレイ…』
『どうしてデーマインに乗ってプレイするかって?』
『プレイ…』
『そこが大事なとこなんだ。』
『大事…』
『デーマインを自分の体以上に操るために必要なことなんだ』
『了解…』
『まずは普通にプレイしようか。』
『普通…』
『最初は好きにしたらいい。』
『了解…』
『キャラクター選択だ。』
『選択…』
『俺はこれにするよ。大剣使い。』
『大剣…』
『ヤシヒロ君はローラー使いかい。』
『ローラー……』
『あれ、ローラー使いなんてあったかな?。』
『……』
『あれ、フリーズしてしまったぞ。』
『たぶんローラー使いを選んだせいじゃないかな。』
『……』
『不具合があった場合はこのノートに書いていくんだ。』
『不具合…』
『確認の為にもう一回ローラー使いを選んでくれるかい。』
『了解…』
『ええっ!今度はローラー使いがない。隠し要素なのかな。』
『……』
『ヤシヒロ君、今度はたいまつ使いかい。』
『たいまつ……』
『ええっ!ええっ!たいまつ使いなんてあったかな?』
『……』
『最初の敵はアリだ。』
『アリ…』
『小さいアリが大量にやってくるからね。』
『大量…』
ヤシヒロの選んだキャラクターはたいまつを使い順調に大量のアリを火だるまにしていく。
『ヤシヒロ君!たいまつ使い、いいね!凄い威力だ!』
『威力…』
『次は大きめのアリが来るぞ!』
『アリ…』
『うわっ!!めちゃくちゃ大量に来たぞ!完全にバグってる!アリ得ない!』
『……』
『ヤシヒロ君!今は笑う時ではないかもしれないけど笑ってもいいんだよ。』
『……』
ヤシヒロはたいまつで大量のアリを火だるまにしていく。
しかし、あり得ない数のアリがたいまつを持った腕に群がり、やがて体全体を埋め尽くし全てを食い尽くしてしまった。
『なんてことだ!これがゲームで良かったよ。』
『……』
『えっ!ヤシヒロ君のデーマインの腕が引きちぎれそうじゃないか!どういうことなんだ!意味がわからない!!』
『ア……の呪い……』
『ええっ!呪いだってこの機械仕掛けの世界で、まさか。しかし…でも…』
『……』