採集
ヤシヒロとパイセンはデーマインに乗りキノコーンの森へ着ていた。
『今日はキノコーン採集だよ。』
『採集…』
『俺はあんまりこの仕事は好きじゃないな。でも大事なことさ。』
『大事…』
『雨上がりの晴れた天気のこーんな日は採集日和さ。』
『……』
『ヤシヒロ君、ここは笑うところだね。』
『………』
『キノ取り直してコーン!』
『ぷっ…』
『ええっ!こういうのがいいのかい?』
『おなら…』
『………』
『………』
『ああいう形の木の根元にキノコーンが生えてるんだ』
『根元…』
『残念。ここにはなかったね。』
『残念…』
『確率的には3回に一回くらいかな。』
『確率…』
『お!あったぞ。当りだ。』
『当り…』
『ナイフでここをこうするんだ。』
『ナイフ…』
『次はあっちに行ってみようか。』
『了解…』
『おお!大当たりだ!』
『大当たり…』
『こんな上物は初めてだ。』
『上物…』
『ヤシヒロ君。踏むと危険な爆弾キノコーンがあるからきをつけてね!』
『爆弾…』
言い終わるなりヤシヒロは爆弾キノコーンを踏んでしまった。
『大丈夫!デーマインは傷一つつかないさ。』
『無傷…』
『だけどもせっかく取った上物が粉々になってしまったよ。』
『ドンマイ…』
『ヤシヒロ君!どっちかというとそれは君がかけられる言葉だね。』
『了解…』
ヤシヒロ一行はさらに奥へ進んだ。
『ここらには踏むと爆音がする爆音キノコーンがあるけど、ただ少し耳がキーンとするだけさ。』
『爆音…』
爆音が鳴り響く。
どうやらヤシヒロは爆音キノコーンを踏んでしまったようだ。
『音だけさ。どうってことない。』
『……』
『ええっ!デーマインの右腕が引きちぎれそうじゃないか!あり得ない!』
『ア……の呪い……』
『呪いって。まさかぁ。』
『……』