召喚
ヤシヒロは自宅のベットに寝転がりながら時代小説を読んでいた。
部屋はあらゆるジャンルの小説やらゲームやらであふれかえって床が抜けそうなほどだ。
時間を忘れ寝るのもご飯を食べるのも忘れてのめり込むのが日常茶飯事だ。
一冊読み終えた時、家にいたはずなのになぜか金属でできた部屋の床に寝転がっていた。
不思議がっていると扉を開けて金髪の男性が入ってきた。
『おー来た来た!君、名前は?』
『ヤシヒロ…』
『俺はパイセンとか班長とか呼ばれてる。』
『パイセン…』
『簡単に言っちゃうと宇宙から来た侵略者と戦うために俺たちは呼ばれたんだ!』
『侵略者…』
『君専用のロボットを見せるからこっちに来てね』
『ロボット…』
事態をよく理解できないままヤシヒロは格納庫に案内された。
格納庫には数体の巨大なロボットが配置されていた。
『召喚者はデーマインって呼んでるね』
『デーマイン…』
『召喚者というのはこの異世界の住人だね。俺たちは違う世界に召喚されてしまったのさ。』
『異世界…』
『とりあえずそん中に入ってね。』
『了解…』
ヤシヒロはデーマインの中に乗り込む。乗り込むとデーマインの容姿が変化した。
『海パンにメガネにテンパ。君のステータスが反映されたんだよ。どうやって戦うのか今から楽しみだね。』
『海パン…』
『デーマの初期化が終わったからメンバーに挨拶しに行こうか。』
『初期化…』
ヤシヒロは食堂に案内された。
テーブルに座りドリンクを飲みながら人型のロボットが喋っている。
『驚いたかい?この世界の住人はロボットなんだ。』
『ロボット…』
『人間は数十人しかいないんだよ。』
『数十人…』
ヤシヒロは多いに歓迎されチヤホヤされた。
なぜなら人間という存在は過去に侵略者から世界を救った英雄だからだ。