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under 500 Ⅱ

高所興奮症

前にも山がある。


緑の山だ。


ほぼ緑だ。


深い緑中心に広がっている。


ラクダのコブのようだ。


半円みたいなのがふたつある。





気分がいい。


気持ちがいい。


呼吸を自ずから、したいと思える。


鼻で息を吸えば、葉っぱの瑞々しさみたいなもので満たされる。





¨ポーポーポーポー¨



¨ポーポーポーポー¨



お空から聞こえる。


上の方から聞こえる。


音が降ってきている感じだ。


何の音だろう?





登って到着すれば、そこは崖だ。


以前見た、崖の写真の色味や形を、脳に映す。


反り立っている。


そそり立っている。


そして、美しさと不気味さが共存している。





¨ポーポーポーポー¨



¨ポーポーポーポー¨



猿とは声の出し方が違う。


鳥でもない。


虫でもない。


電子音とかでもない。





高揚感がうかがえる。


快楽というよりも、絶頂といったところか。


ヤギみたいな動物か。


それとも、見たこともない生物か。





やっと頂上に着いた。


目の前に、ギラギラすぎる薄水色が広がる。


ほぼ無機化合物。


今なら羽ばたける気がする。





¨ポーポーポーポー¨



¨ポーポーポーポー¨



少女がいた。


音の正体は、興奮している少女だった。


そうとう興奮している。


高所恐怖症の身からすれば、ありえないことだ。

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