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女の子がかわいい理由

作者: ミライ

まわりの女の子がかわいい。

部屋は白やピンクで統一されて、服もThe清楚系。

それに比べて私は、どうか。

小学校から使っている勉強机に、柄物のカーテン。ベッドには、小さいころから集めているぬいぐるみが転がっている。身長も高い方でもないから、中学校からきている服もある。

私ももう高校2年生。JKブランドを背負えるのもあと1年と半分ぐらいしかない。

どうやったらかわいくなれるのか、、、


夏休み初日。

ほぼ最後であろう高校生活夏休みだから、きらきら生活を過ごすぞと意気込んでいた。

まずはインスタを見て、服やメイクを勉強をした。

薬局のメイク道具コーナーに行くと部活終わりであろう女子高生が並んでいた。

隣で化粧品を見るのが恥ずかしすぎた。

「この化粧品は青みが強いから、ブルべ向けだよね。」

!?

青みって何?

何、ブルべって?

なんかすげぇな…。ちょっとやる気なくしちゃった。

「あ、やほー!!」

手を振ってくれている女の子がいる。私のかわいい友達の一人だった。

「なに?化粧品見てるの??一緒に選ぼうよ!!」

女神だ。かわいいのに性格までいいなんて。

私は思い切って聞いた。

「なんでそんなにかわいいの??」

「え!?かわいいなんて(照)あー、でもSNSの投稿にはこだわってるかも。」

「教えてください!!!」

「えっ、いいよ(笑)じゃあ、私の家においでよ。」

あぁ、この子はほんとに天使だ、女神だ。

私は、とりあえずおすすめされたリップだけ買って、友達の家に行った。


「おじゃまします。」

「あら、お友達??ゆっくりしていってね。」

さすが、お母様も美人だ。

友達は部屋へ案内してくれた。友達の部屋は、とてもきれいに整頓されていて、The女の子の部屋だった。写真で見てたけどほんとにこんなきれいな部屋あるんだと思った。しかもいいにおいする。女子って感じのにおい。こんな部屋に住んでたら、朝起きたらシンデレラになれるなこれ。

「私なりのかわいくなる方法を教えるね。まずは、部屋をきれいにすること。」

うわ、めっちゃ説得力ある~。自分の部屋は、カーテンは開けないから、基本的に薄暗くて、ゲームする用のでかめのパソコンと、夏休み前に持って帰った、大量の教科書が山になった勉強机、そして、漫画やぬいぐるみが転がったベッド、、、

「部屋をきれいにすることで、心もきれいになった気がするし、何よりかわいいものがたくさんあったら、自分自身もかわいくなれる気がすると思わない?(笑)」

ほんと、その通りだと思います、先生。

「あ、あと色の統一は綺麗に見えるからいいよ。私は女の子っぽい部屋にあこがれてるから、ピンクっぽい色でまとめてるの!」

「私の部屋、机が木でできてるからな…。」

「うーんと、統一させたい色のマットにしたり、最近は100均にDIYシートって言って、シールみたいになってるのもあるんだよ。例えば、こんな感じ!」

見せてくれたものは、白い棚。でもそれはDIY シートが貼られていた。小さいころに買ったのであろうカラフルなもので、シールなんかも下に貼っていた。

「これ一つで大人っぽくなるから、すごいものだよね。」

いや、すご!!インスタの投稿見てて、新しく買わないといけないと思ってた。

「はぇ~、少しの工夫でこんなに大人っぽくなるんだね。」

「うんうん、あとは、自分がかわいくなるだけ!!」

「うーん、そこが一番難しい、、。」

「任せて、私がやってるメイク教えてあげる!!」

こんなかわいい子がやってるメイクを教えてもらえる機会なんてそうそうない。

「お願いします!!」

「任せて!何のために家に呼んだと思ってるの!」

友達がドレッサーを開くと大量の化粧品が出てきた。

「うーん、こっちの色かな。うん、似合う!!」

私は、改めて鏡を見た。

「えっ、だれ!!」

「かわいいでしょ!メイクしたら、もっとかわいくなると思ってたんだ!!よし、燃えてきた!ヘアメイクもしてみよっか」

「ぜひ、お願いします!!」

友達は、こて?とかいうものを持ってきて、髪を巻いてくれた。

「ここを結んで、、痛くない??」

「大丈夫!」

うぉぉおおおおお。これはかわいい。

「え、自分じゃないみたい、、」

「かわいいぃいい!!やっぱり似合うわ。」

全身鏡のあるところで立ってみた。

あ、服、、

顔以上は、インスタにあげてるようなかわいい女の子なのに、全身で見ると、やべぇやつだ。

「服も貸してあげるよ。この服とかいいんじゃない。今日のメイクにピッタリ!」

「ほんとありがとう!」

ありがたく貸していただいた、洋服に手を通すと、本当に自分じゃなかった。多分お母さんが見たら、家に誰かが入ってきたとか間違えられそうなくらい。今日のbeforeの写真撮っておけばよかった。ネットにあげたら奇跡の一枚って言われるくらいにはかわいい。

「今日は本当にありがとう。服は洗って帰すね。」

「どうせなら遊びに行かない?一緒にプリでも取りに行こうよ。そして服買いに行こ!」

私は友達と外に出かけた。いつも以上に背筋がシャンと伸びて、堂々と歩けた。

「今日は自信ついた??」

「うん!ありがとう!!」

おそろいのイヤリングをつけて歩いた。

なるほどな、かわいいってたくさんあるけど、一番かわいくなる方法は、自分に自信を持つことなんだな。

羨ましいだけじゃないことを知った。自分も誰かに認められたかったんだな。

家に帰ってから、部屋を片付けた。

一緒に買ったイヤリングは大切に机の中にしまった。















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