それ本当に書く必要ある??~悪意がなくてもモヤッピリッとする感想たち~
こんにちは皆様、なろうの隅っこで楽しく活動しております弱小作者ふとんねこです。
本日は内容的に独立エッセイにした方が良かろうと考え、連載ではなく短編でこちらを書いております。
何やら隠れた攻撃性を滲ませるような感じのするタイトルでございますが今回のエッセイは日頃お世話になっている「感想機能」についてのお話です。
自分の経験と観察の結果、先日つい思ったことを正直に語らせていただきます。
さて。
早速ですが、書き手の皆様に読み手の皆様、感想欄でこんな感想を目にしたことはございませんか?
①「面白かったけど抱腹絶倒ってほどじゃありませんでした!!」
②「大切なことを言ってると思うけど無駄だと思います!!」
③「(作品の内容ガン無視で)私はこうするべきだと思います!!」
④「この先の展開はこうですね!!→ズラズラと想像した台詞等を書く」
⑤「これ、難しいから読もうと思ってもやーめたってなる人が多そうですね!!」
⑥「面白いけどなろうじゃ絶対受けないですね!!」
批評とも指摘とも罵倒とも違う、多分書いた人には悪気がない言葉の数々です。実際のものではありませんが、こういう感想は結構な頻度で見かけます。
本当に悪気がないのは分かりますよ。
多分素直に「感想」として「そう思ったから」書いたんですよね。
開かれた感想欄ですからね、自由に書くことはいけないことじゃありません。
でもそれ本当に書く必要ある??
まず①と②。
それは思っても胸に秘めておくべきではないでしょうか。
普通に「面白かった」と「大切なことを言ってると思う」で止めるべきではありませんか?
そして⑤と⑥。
ご自身が楽しんだのなら書かなくていいと思いませんか? それを見て作者が何を思うか想像しましたか??
それを受け取る瞬間のメンタルによっては筆が折れそうだと思います。作者は常に元気いっぱいだと勘違いしておいでか。
私はいつも言っておりますが作者も人間ですよ。
そして④はものによりますが苦手な人はメッチャ苦手なやつですよ。特に、キャラクターの口調を間違えたりされているともうやだってなっちゃう。
私は大抵の場合苦手です。何故ならパーソナルスペースガン無視でグイグイ来る人がマジで無理だからです。
ただ、交流を重ねてお互い何となく距離感が掴めているときは嫌だなとは感じません。やはりお互いの尊重の心が大切です。
最後に③!!
これは論外ですね。
まずはちゃんと読んで感想を書きましょうよ。だって「感想」なんですよ、自分の主張をぶつけたいだけなら別でエッセイでも書いてくださいよ。
「面白かったな、でもここは残念だな」
そう思うことは悪じゃありません。普通に当たり前のことです。
それを「気になる点」にソフトタッチで書いて、作品がもっと良くなったら素敵だなと考えるのも普通のことでしょう。
作品は作者のものなので指摘が受け入れられなくても仕方ないと分かった上でやっているのならむしろありがたい存在です。
ですが。
「面白かったけど抱腹絶倒ってほどじゃありませんでした!!」
んん? なにそれ。
あのね、そう思うことは悪じゃありませんけれども!!
私は悲しくなります。面白かったの部分で止まってくれればただ嬉しい感想だったというのに。と言うか悲しい通り越して空しい怒りにも似たものが湧きますよ。どこから目線なのあなたって。
書いた側も作者にそう思われて嫌じゃありませんか??
勿論、私が過剰に反応しているだけかもしれません。
でも苦手なものは苦手。仕方がないじゃあないですか。
感想欄を閉じろって? 感想欄を閉じて済むなら閉じたいですよ。
でもなるべく作品の感想欄は閉じたくない。何故なら他に沢山の温かな意見が集まるからです。そこはいつも楽しい交流の場なんです。
あと、好きな作品の感想欄で目にしたときのあの切なさ。作者様が気にしていなくても私は気になる。
本当に、いつも目にするたび思っています。
それ本当に書く必要ある??
そう思われるのが嫌なら、感想の送信ボタンを押す前に、ちょっと余計なことを書いていないか確認しましょうよ。
あと大切なのは距離感の把握です。
対面じゃないけれどインターネット上のやりとりも人間関係であるということ、分かっておられますか?
面と向かって、ほぼ初対面の相手に①~⑥のようなことを話すことができますか?
感想の返信、コメントの返信で「この作者さんはこういうの苦手なんだな」というのが分かることもあると思います。
①~⑥のようなものを書いたとき、返信が素っ気なかったりしませんか? そういうときは「うわっ」と思われた可能性があるということを想像し、改めてみてください。
気にせず続けると、ブロックされちゃったなんていう悲しい事件が起こることも考えられます。作者側は、悪気がないのが分かっているからブロックするの物凄くしんどいし悩むと思いますよ?
ふとんねこは感想推奨派です。
感想は作品を救うものだから。
書くのは難しいけれど、勇気を出して短文でも「面白かったよ」「読んでるよ」を作者に伝えてみてね、と勧めていく書き手です。
私も感想に救われましたから。
だからこのエッセイを書くかどうかとても悩みました。
でも同時にだからこそ書こうか、とも思いました。
なろうの感想機能は素敵な機能であると同時に、悲しいことがあとを絶たない機能でもあります。それは直接のコミュニケーションの場だからでしょう。
人を傷つけるのは悪意だけではありません。
疲れきっているときに「がんばれ」と言われて泣きそうになった経験、ありませんか? もう十分頑張ってるのにまだ足りないのかと追い詰められた経験、ありませんか?
それと同じように、無邪気な言葉に傷つけられる人もいるんです。
あからさまな罵詈雑言なら「あーあー荒らしね」とスルーできても、悪意のない言葉は「悪気がないのは分かるけど……」とスルーしにくい。
書き手も読み手も人間です。
コミュニケーションとは難しいものだということを前提に、言葉を選び、距離感を考えて、交流を楽しみましょうよ。
以上です。
これで感想を書くのを躊躇する人がいたらごめんなさい。まずは「面白かったよ」の短文からトライしてください。これならまず忌避されることはありませんから。
そして自分の感想を振り返ってまずいと思われた方。そう思うあなたの心が大切です。本当にまずい人は省みることすらしませんから。
最後に。
感想は読者の自由ということを理解した上で再度書かせてもらいます。
それ本当に書く必要ある??
ちょっと立ち止まって、自分の書いた感想を読み返してみてください。
※少し加筆しました。