加藤は異世界でも殺す
誠に申し訳ございませんでした。言い訳をするならば、四千字程書いたときに間違って削除してしまい、意気消沈していました。そのため前回書いていた分よりクオリティがさがり、投稿が遅く成りました。本当に申し訳ございません。
はぁ、仲間を呼ぼうとするとはね。憐れな生物だよ。私のことを知るものが増えるということは、その分仲間の死体が増えるということなのにね。だが、私を不快にするという意味だったら95点ぐらいあげようかな。
私は、このゴブリンの顔に向かって、スーツのジャケットを投げつけるが?いやはや、森の探索に邪魔だとスーツを脱いでいて良かったよ。
このゴブリンはアホなのかどうなのか知らないが、ジャケットも避けもせず顔面に当たり、じたばたともがくとはね。
喧嘩慣れしてない私の前蹴りで、体勢を崩して尻餅をつくとは驚いたよ。まぁ、圧倒的な身長差があるからね。少し高めに蹴れば顔面に当たるのだ。尻餅突くのもしょうがないのかもしれないね。
「おいおい、私のスーツをそんな乱暴に、受け取らないでくれはしないかね。そのスーツはそこそこ高い奴なんだ。それに腕時計も入ってるんだよ。そんな使えない子には、少し躾をしてあげないといけないようだね。まずは、埃でも食べて貰おうかな。」
手に持った棍棒をゴブリンもぎ取ると、ゴブリンの口の中へ入れ踏みつける。
おっ!魚みたいに痙攣してはいるが、脈も止まっているし完全に死んでいるようだね。
しかしなんというか、これだけで口が裂けて死ぬとは、私の見当違いだったようだよ。2.3倍と言っていたがここまで弱いとはね。無論、見当違いというのはいい意味でだがね。
ジャケットもゴブリンの血が着いてしまったよ。ゴブリン君には死ぬときは、血を出さずに綺麗に死んでもらうよう言わないとね。まあいい。ジャケットは回収しよう。
ぎゃーぎゃーとガキが喚くような声が近づいてきてるね。声の数から考えるにおおよそ5匹と言ったところだろうか。
っと!私の丸いフォルムした骸骨に矢が今かすったみたいだね。ゴブリンどもはもうここまで来たのか。思ったより早かったが私はただ始末するだけだよ。
やはり5匹だったようだね。剣を持ったのが2匹、棍棒持ちが1匹、弓矢持ちが2匹か。私に弓矢はあまり効かなかったからね。まずは前衛から攻めた方がよさそうだ。
「ギャラッギャギャッー!」
剣持ち1匹が脳死の突進をしてきたか。しかも大声を出して。あまりに愚直な攻撃だ。これなら喧嘩慣れしていない私でも充分対応できるよ。
ゴブリンの持った剣がもう私に届きそうだ!ゴブリンの死体を盾にはしてみたがどうだ?一応鈍い音は聞こえたのだがね。
このゴブリン、剣が深くまで刺さって抜けないようだ。
動けない相手に手斧が一閃。
おっと、今このゴブリンを手斧で脳天をぶちぬいたのはいいが、私も抜けなくなっちゃったよ。私もこのゴブリンのことを言えないね。
「おぉ~。手斧が抜けないからと棍棒を、死体から出したのは良いが唾液と血で、ねばねばしていて気色悪いね。」
もう一体の弓矢ゴブリンが射ってきたようだが、この軌道じゃあ当たらないだろうから無視だ。
クソッ!この棍棒、加工しやすいのか知らないが、柔らかすぎやしないか。剣持ちゴブリンの攻撃を、防御しただけで刃が食い込むとはね。
ゴブリンの鳩尾に一発蹴りを入れる。
だが、相手が私の出した咄嗟の蹴りでうずくまう様な劣等種で、とても良かったよ。ただ汚いのが欠点だけどね。
こんな所に手頃な石があるじゃあないか。この石で殴ったら、一体何回目に死ぬのだろうかね?試してあげようか。まず一回!
痛い!
ヴグッ!棍棒ゴブリンを私は忘れていたよ。咄嗟とは言え右腕でガードした上でここまでのダメージを受けるのか!私の耐久性がここまで低いとはな。骨だから仕方ないのだろうが打撃系の攻撃には弱いのか。
ふぅ、右腕は確実にヒビが入っているな。しかし、私はあいにく左利きだ。まだ左手が無事ならなんとかなるだろう。
少し剣をこのうずくまっているゴブリンから、少々拝借させてもらうよ。もちろんゴブリン君に拒否権はないがね。
ゴブリンの手にある剣をぶんどり棍棒ゴブリンに突き刺す。
「あーあ。この剣の切れ味は最悪と言っても、過言じゃあ無いような酷さだ。棍棒ゴブリンの喉に突き刺そうと思ったのに剣先が、滑って首を掻っ切ることになったよ。」
そう言えばだが剣持ちゴブリンの、始末を完全に終えてないままだったよ。あと、私の手斧も回収していないしね。
脳天に刺さった手斧だが、引き抜いてみると、相当ぐろいよ。私はグロ画像がとても苦手だからね。吐き気がしてきたよ。
私の手斧は回収出来た。次にとどめをさそうかな。よし、石で頭を殴ったら何回目で死ぬか数えようかね。
いーっち。うん、まだまだ生きてるみたいだ。良かった。ここで死んでしまったら楽しみが無くなるからね。
にぃーっい。鼻が根本から折れ曲がったか。見てるだけで背筋がビクッとなるよ。凄い量の鼻血だ。石との摩擦で剥けた皮膚が痛々しいよ。
さぁーっん。左目が潰れて凄くぐろいね。左眉も剥けて毛が鼻血に浮いているのを見ているだけで吐きそうだ。
しぃーっい。肉が抉れて、顔面がすこし陥没してるけど、まだ脈は止まってないから一応生きてるみたいだね。
ごぉーっお。痙攣はしてるけど死んじゃったようだ。溢れでる血で水溜まり見たいになっているよ。
さて、あとは弓矢持ちだが?もう逃げている様だね。こいつらの仲間意識の低さに驚くよ。
しかし、問題はどこに逃げたかだ。何か形跡はないんだろうかね。おっ!ここは獣道か。低木低木の間に踏み固められた、道みたいなものがあるね。さらに新しい。それも今出来た様な人型の足跡があるじゃあないか。
じゃあこの獣道に残った足跡を追おうかね。ん?少し奇妙だ。獣道の足跡が途中で消えている。ただ足跡の消えた場所の隣の藪から少し見えているよ。
奴等としては考えた方なんだろうが、所詮劣等種の罠だ。私にはバレバレだよ。さて石でも当ててみようかね。
ゴブリンを撲殺した石を投げる。
「ギャッ!ギャギャーッ!」
ゴブリンの脳天にコンッ!と軽い音をだして当たる。
ここだけ見るとまるでギャグ漫画のような展開だよ。まぁ良い。残り数分くらいしかない命をせいぜい楽しめ。
じゃあゆっくり追っていこうかね。
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そして、加藤は暗い洞窟へと着いた。
戦闘表現が分からなすぎる。あと次回グロかもしれん。それと毎話に一種ずつ魔物を紹介します。
~モンスターファイルNo.1~
名称 スケルトン
討伐難易度ランク F
報酬レート B
詳細
≪基本性能≫
スケルトン。それは最弱の魔物との名も高い。個体性能はゴブリンに勝るが群れず、知能の低いためよく駆け出し聖職者の浄化の練習に使われる。
≪生態≫
空気中の魔素を吸収し生きている。一見魔力値が低いように見えるが、身体を動かすのに大量の魔力を使用しているため攻撃用に使える魔力が少ないのである。しかし、ほとんどのスケルトンは魔術が使えないため、魔力値はさほど関係ない。
≪魔術的価値≫
突然変異種として、上位精霊イフリートを越える火炎適性のあった個体が発見されたことがあったが、その個体は間接部分を結ぶ魔力が炎が出ていたという。そのから着想を得た魔術師のパトリック氏により、魔力切れを起こし行動不能となったスケルトンの骨に、魔力を注ぎ込み関節部分から出てきた魔力を見て、魔力適性を調べる方法が生まれた。魔力適性を調べる際に面倒な術式を組まなくていいと、現在ではほぼこの方法が使用されている。これにより、平民からも多くの魔術師が輩出されるようになり、戦争などに本格的な魔法の運用をされるようになった理由の一つとされる。
≪スケルトンを原因とした主な事件≫
この発明は魔法歴史に残る大きな事件となった。しかし、いいことだけではない。アルマインド王国を拠点とし、裏社会を牛耳っている闇組織【黒猫が横切る】の人体実験や兵器、麻薬の製造をしている科学部門の元拠点の3ヶ所から魔力放出穴のない獣人の魔力線に直接スケルトンの骨を差し込み、直接魔力放出穴を作る実験を行われたという記述が残っていた。その記述によると実験は成功。自己強化系統の魔法しか使えない獣人が、放出系統の魔法を使えるようになったという。また、体の拒否反応もなく骨は徐々に体と馴染んでいった。その結果、構成員の大部分が獣人だった【黒猫が横切る】は自らの肉体を改造し、放出系統の魔法を使える者が多くなり、組織力が大幅に上がり、スラム街での犯罪がとても多くなった。
≪コラム≫
なお、強い火炎適性を持ったスケルトンは、魔力を火炎状態に変化させる間に生まれた魔力ロスが吸収している魔素量を超え、そのまま魔力切れになり、行動不能となった。この個体は現在国立魔法研究所の最高セキュリティーのなかで収容されている。発生条件は未だ良く分かって居ないが、この魔物は死体のない場所でも発生し、骨の魔力伝導率が普通の人骨よりとてもよい、さらに、浄化の魔法を使用した際、死亡したあとに骨が残らない、そして時間経過による肉体劣化の様子はない為、スケルトンはなんらかの条件の上で、魔力が人骨の形に変化し、疑似人格のようなもの出来ているという説が有力である。
≪討伐時のポイントと報酬≫
打撃と魔法攻撃に滅法弱いが魔力切れを起こしたスケルトン以外はほとんど価値がないため、打撃と魔法はお勧めしない。最弱だが需要が多く数も少ないため一人につき一日3体以上狩った場合15リシルの罰金が課せられる。15リシルは平均的な平民の2ヶ月分の収入となる。