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3/8

加藤は異世界デビューする

キャラとして加藤は結構ぐちゃぐちゃ




意識が戻るとそこには一面に深い森林が広がっていた。


なんだね?これは。ガキを殺したあと私は炎を纏ったタンスの絨毯になったはずだ。あの状態なら間違いなく救急が来る前に死ぬだろうし、もし助かろうとこんな場所に気付けば立っているなんてことは間違いなくない。


はあ。夢か走馬灯かのどっちかだろうね。はあ。




手が骨、全身、骨、なのか......

服はそのままの様だね。手斧も胸ポケットに入ってる。骨になったせいで腕時計がゆるゆるで落ちちゃいそうだし、この高いスーツ姿もまるで浮浪者みたいだ。タグ・ホイヤーで買った腕時計だ、決して安い代物じゃあないからね。ジャケットのポケットにでも仕舞おうか。


「ん?なにかポケット入っているようだがなんだ?私は基本的にジャケットのポケットには、殺した女の結婚指輪と家の鍵くらいしか入れないのだがね?」


ジャケットのポケットには紙しか入っていないようだが、これは一体何なんだい?何やら手紙のようだが......邪神からの様だね。丁寧書こうとしているのは分かるんだが、字のバランスが絶望的に悪いよ。まぁ読みはするんだけどね。それに悪趣味な包みだこと。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 加藤っちへ!


やっほー加藤君!いきなり異世界に転生させられて『一体なにをすればいいんだろうか全く分からないね。』なんてギザなこと言ってんだろうけどね。まぁこの世界でのすべての言語は魂に無理やり焼き付けたから会話で困らないはずだよ。ただそんな見た目で人間と話すなんてことは考えない方がいいけどね(笑)。それに君が前世で使ってた手斧はちょっとした僕からの餞別と思って使いたまえ!でもこの手紙を書いてるのは転生前だから、君の使っていた手斧だけどね!あと注意して欲しいのは、今の君はあくまでゴブリン2,3体分くらいの力しかないんだ、200回くらいは死なないとは言え人間を殺そうなんて、今は思わない方が良いよ!まず魔物を殺せばそいつの魔力を一部吸い取って、ちょっとずつ身体能力が上がっていくはずだ!いまはそれを繰り返して強い魔物に【変異】していくんだぜぇー!ほらほら近くにゴブリンいるよ!

                     

                       麗しの邪神ちゃんより


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私は加藤っち等と読んでいいとは、一言も言っていないんだがね。それとなんだゴブリン2,3体分とは?ゴブリンにどれほど力を持っているかなんて分かる訳ないのにねえ。しかしゴブリンかぁ。ゴブリンと言えばファンタジーのイメージだが、事実私みたいな存在がいるしなにも可笑しくはないか。


ただ、話の内容的に人間より弱いこのわたしより、ゴブリンはさらに2,3倍は弱いようだし、こんな魑魅魍魎が跋扈してるであろう世界でも、人間は生態系ピラミッドの上位に位置する種族なんだろうね。


しかし邪神は「200回くらいは死なないとは言え人間を殺そうなんて、今は思わない方が良いよ!」なんてありがたいお言葉を掛けてくれたが、私はむやみやたらに殺しまわってる訳じゃないんだけどねぇ。まぁ偶に抑えきれなくなるが。


後、スキルとやらは邪神に頼んだとうりにきているのか、分からないのは少々心配だね。不死者と無限成長、どちらともいますぐに効果が出るようなもんじゃあないし、あるか分からない効果を確かめるために命を投げ出そうなんて思わんがな。


まぁ文句はこれぐらいにしておいて、今は身を休める場所を探すとでもしようかな。スケルトンの体で休む必要があるかどうか、なんて事は私も知らんのだがね。とりあえずこの手紙はポケットの中に戻せばいいか。


ただ変異とは何だろうね?まぁ後にわかるか...



~3分後~



おお森じゃあないか!ただただこんなだだっ広い草原を歩くのも飽きてきたんだが、やっと景色が変わるね...ん?なにか一つ影が動いている...はぁここからだとよく見えないね。影の大きさ的に私より小さそうだし近づいてみようか。


なんだこの醜悪な顔をした小汚い緑の小鬼、いいやこの汚物は?私は汚い物がとても嫌いなんだよ。早く死んで欲しいが言葉も、通じなさそうなアホ面さげているからな。こんな汚物は私が消毒してあげようか。私は殺すなら人型の方が気持ちも晴れるし、いいウォーミングアップなんじゃあないかね?


いまの私はほぼ最弱なんだし、こいつがとっても強い種族だったら困っちゃうね。まぁ近くにゴブリンいるよと手紙でも書いていたし、私のファンタジー生物の知識から考えてこいつはゴブリンか。邪神とやらが私の二分の一から三分の一人分くらいの強さと言っていたからな、はぐれのゴブリンなんて、私の初戦闘にはもってこい踏み台だね。それなりに楽しませてもらおうか。


この間抜けはまだ私に気づいていないみたいだ。これじゃあ手斧で脳天を一撃なのだろうけど、それじゃあ面白くないね。あのゴミからすれば意味も分からないだろうが、少しばかり声を掛けるとでもしようか。私のボルテージ上げのためにね。


「私は加藤浩一。君みたいな奴には分からないだろうが、私の自己紹介をしっかりと聞いて生きて帰った奴は邪神だけだ。まぁ私が名乗るのはお前を殺すって言う意思表示と思ってくれればいいさ。どうせ、無能の君には分からないだろうがね。」


加藤を見たゴブリンは、後ろを振り向き大きな金切り声をあげた。煩いゴミだ。



初恋のひとが黒木○瞳の人ってヤバい奴しかいないよね(体験談)

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