なんか続けてみた2
桜木九十九は邪神学園高等学校に通う高校生だ。この高校の事を語るときに思い出す事がある。桜木九十九が住むこの地域は謎区域と呼ばれる所だ。この区域は事件発生率と疑問が解消されずに終わる事で有名と言われる。謎区域の定着率は悪く改正されてから呼ばれることは政治くらいにしかない。地域の人は皆『***』というもので呼んでいる。認識ができないという事が原因で名前を改めててつけられた。
閑話休題
桜木九十九はこの高校の生徒会長である。そのため、他の人が来る前に学校に着くようにしている。生徒会長と言っても特別な仕事は『公共機関』の補助くらいだが。
授業が始まる一時間前に教室に入ると、当然ながら誰独り来ていなかった。教室の机や椅子は木製で作られていて、六×六人座れるようにきれいに並べられている。教室の在籍人数三十五人なので一つ机が余るけれども。
「なに?ここが君が通ってる所?」
「そう」
面白そうに見ているところ悪いけど、そんなに楽しくはないから。この学校、生徒会長にボクを選ぶくらいだから。全くなんでこんな風にやらなゃいけないのか。
「面倒だなあ。遊びたい」
「なら、やらなければいいんじゃないの?」
「いやそういう訳にもいかないんだよ。頼まれているのを断るのもね」
そういうと不満そうに見てくる。面倒でもしなきゃいけない事はある、ということを知らなくて生きられたのか。まず生きていなかった。
「私のは断ってなかった?」
「それとこれは違う」
言っといて何だけど、ほぼ変わらない。結局全部面倒なんだからわざわざ受けたくないよ。ゲームは別だけど。漣伽の事はゲームと言われなきゃ気づかなかった振りしてた。
そう言えば、記憶を取り戻して欲しいと言われたけど何を覚えているか聞いてなかった。
「そう言えば、何覚えているの?」
考えた事がなかったのかそれとも何を言うかまとめているのか、会って短い中で一番真面目に考えているかもしれない。
「ん~と、自分の名前と幽霊な事と自分の属性。経歴や未練などは分かっていない。で、取り戻したいのは未練かな、成仏するには未練が分からないとどうしようもない」
未練が分からないって一番大変なやつなんだけども。あのなんでそんな難易度なんですかね。
「ええ、なんかヒントとか分かっているのないの?」
「ない!と言いたいけど、共有しとかなきゃいけない事があります。この町には触れられるだけで成仏させられる人物がいます。そして、私が苦手な人がいます。どちらも直感にすぎないけどね」
なんだそれ。何でヒントを聞いて、ゲームオーバーの方法を聞かなきゃいけないんだ。直感って言うけどその直感が言う事を無視すると大概悪い方に行くのがテンプレートだから。
「なんで敬語なんだよ」
「いや真面目な雰囲気をだそうと思って」
授業って真面目に聞く必要はないと思うんだよ。そんな事しなくともゲームの合間に勉強すれば分かる。天才と呼ばれる美弥さんにはそんな事すら必要ないだろうけど。
「なんか問題みた瞬間に答え言ってるじゃん」
「それならこの区域の読みを教えて」
「あれは無理。読めるし書けるけど認識ができないようにされてる」
美弥さんと呼ぶ、黒髪黒目の同級生。フルネームは空木 美弥という女性。問題に対する正解が分かるらしいが、本人曰く属性は関係ないらしい。肩まで伸ばしているストレートだが、なんで男装させようという企画が毎年あがるのか。
閑話休題
美弥さんは漣伽の方を見て言う。漣伽は誰も構ってこない事に拗ねて窓の方で黄昏ている。
「で、彼女は?なんか巻き込まれた?」
「楽しそうにいうな。ゲームだよ。漣伽の未練探し」
「へえ、それは大変だね。おーい、何してるの?」
漣伽を呼ぶ美弥さん。あのここには他に人がいるんだけど。美弥さん当然のように見えているようだけど、他の人見えてないから。その突飛な行動で引かれるんだからな。
「なになに見えてるの?黄昏てた。ねえ、手伝ってくれない?」
「そうそう見えてる。手伝いたいのは山々なんだけど、ごめんね。ちょっとやることがあって、一週間くらい後にならないと手伝えないんだよ」
「ならしょうがない。九十九に頑張って貰おう」
わざとらしく溜息を吐く漣伽。あのですね手伝うというか、ゲームという事分かってるのかな。実はゲームをしようという提案がどういう効果を及ぼしているか分かってないだろ。
「何でボクの上にいるかのように返してるんだ」
「あれ?違ったっけ」
「いや、あってる」
美弥さん達って初対面だよな。なんでそんなに息があってるんだ。
授業が終わり、美弥さんとは正門のところで別れる。
「じゃあね。頑張れ~」
「またね~」
「また明日」
で、どうしようかな。なんの取っ掛かりもないんだけど。触れただけで成仏させる事ができるっていうのは能力ではないってことか。漣伽が苦手な人物って知るわけがないんだよな。