理沙の体力は少なかったらしい
この小説はR15作品です。
過度な期待はしないで下さい。
時速60キロの窓から手を出した感触?
スライム?マシュマロ?
…違うよ。何かに例えれるものじゃないんだ!
衝撃的で、感動的で、魅力的で…。
「っ…これは…凄すぎるっ!」
本能が、どうしようもなくもっと触れたい、揉みたい、吸い付きたいと叫んでしまうような、そんな女性の武器。
俺が今、どんな状況で何をしているのかは言えないが、理沙は何かを求めるような恍惚とした表情をしている。
こんな理沙の表情を見るのは始めてだった。
「…修史様っ…そ、そんなっ…」
「あっ、ご、ごめんね理沙。つい…夢中になりすぎた」
理沙の何かを訴えるような視線を受け、俺は手を止め心を落ち着かせる。
このままだと俺はただの獣になってしまいそうだったからね。
先ほど受けた衝撃で荒くなっている息を整え、取りあえずお風呂に入る事を優先させる。
「そ、そんな私に夢中だなんてっ!」と言いながら嬉しそうに頬を抑え、体をくねくねさせている理沙の腰に手を回し、浴室へと向かう。
まだ手をかけていなかった下半分の衣類は、恥ずかしかったためお互い自分で脱ぎ捨てた。
浴室の扉を開けると、暖かい空気と湯気がフワッとやってきた。
浴槽を見るとお湯が張ってあり、充分二人入っても大丈夫なスペースがあった。
「…修史様、お背中をお流し致しますわ!」
恥ずかしい気持ちを抑えながらも、俺に尽くそうとしているのか、理沙は俺の後ろに回り、ぴったりと抱き付いてきた。
背中に暴力的なまでに素晴らしい感触を感じながら、そのまま押されるように俺はシャワーの前まで移動し、風呂椅子に座る。
俺が座った為、背中の感触は一旦離れてしまった。
しかし、理沙はすぐに俺の肩に顎を乗せるように抱き付いて来た。
目の前には大きな鏡があり、自分のとんでもないことになっているものと、目を瞑り、幸せそうに微笑む理沙の顔が映っていた。
俺は上半身を反らし、理沙の頬にキスをする。
嬉しそうな理沙と少しの間、見つめ合った。
「…うふふっ、ありがとうございます、修史様」
そしてすぐに理沙はお返し!と言わんばかりに、俺の頬や首、耳や背中に沢山のキスの雨を降らせてくれた。
直接的な刺激は余りないのに、俺の心は満たされていった。
「…ありがとう理沙。俺、そういうの結構嬉しいかも」
「…ふふっ、そうですのね!…それなら」
あっ、ちょっ、理沙!そんなにキス攻め…。
浴室に響く「チュッ」と言う音を聞きながら、俺は理沙の愛を受け止め続けた。
しばらくして、理沙は再び背中に抱き付いて来た。
少し身を乗り出し、俺の肩にまたキスを…。
……ん?
理沙が止まった。
急に動きを止めた事に違和感をじ、鏡の中の理沙を見つめる。
理沙は何かをじっと見たまま呆然と固まっていた。
ナニを見ているのだろう?
「…り、理沙?固まってどうしたの?」
声をかけると「ハッ」とした理沙と鏡越しで目が合った。
「…はわわっ…あ、あの…えっと…ご、ごめんなさい!少しボーっとしてしまいましたわ!す、すぐにお背中お流し致しますね!」
「お、おう!…お願いします」
俺は少し恥ずかしい気持ちになった。
固まっていた理沙だったが、慌てながらも背中を優しく洗ってくれた。
ボディソープを手に取り、背中に塗りつけボディスポンジでゴシゴシと。
洗ってもらっている途中で、お風呂の熱気と興奮のせいで頭がボーっとしてしまい、洗い終わるまでがとても早く感じた。
残念ながらその大きなお胸を使って洗う…なんて事は無かったので、近い内にそういうやり方もあると教えてあげようと心に決めた。
「…あ、ありがとうな、理沙。気持ちよかったよ。それじゃあ、交代しよっか。次は俺が洗うよ」
「……」
「理沙?」
交代を促しても黙ったままだったので疑問に思い、後ろに振り返ろうとしたその時、またしても理沙は俺の背中にピトっとくっついてきた。
むにゅっとした。
「っ…!?おおっ。ど、どうした?理沙」
「…やっぱり修史様のお背中は素敵ですわ…。大きくて逞しくて…引き締まっていて…とても綺麗で…。うふふっ、何だかずっとこうしていたいですわ」
交代しようと気を抜いていたタイミングでの背中の感触に、ついつい体を強張らせてしまう。
何度味わっても慣れないが、この感触はやはり良いものだった。
「ははっ。…理沙はそんなに俺の背中が好きなんだね」
「うふふっ、背中だけではありませんわ!…だって、私は修史様の全てが大好きですもの」
そう言うと理沙はおもむろに俺の身体の前面に手を回し、ボディソープを塗り始めた。
ドキッとした。
理沙の手が俺のお腹に触れ、胸、鎖骨と上がって行く。
そして折返して胸、お腹、下腹部へと下がり…。
ちょっ、待っ。す、ストーップ!!
「ああんっ!ちょっ…修史様、動かないで下さい!上手く洗えませんわ!」
「だ、大丈夫!そこは自分で……アッ!!」
…。
俺は全身を洗われた。シクシク、もうお嫁にいけない。
嬉しかったけど…恥ずかしさの方が何倍もあった。
まあ、暴発はしなかったので良かったけど…。
シャワーできっちりと泡を流してもらったので、交代する。
「……ふふふ。…次は俺が理沙を洗う番だね」
俺は悪い笑みを浮かべて理沙を見つめる。
「お、お手柔らかに…お願いします…わ」
「さぁ〜。それはどうかなー?」
やられたらやり返す!
俺はお礼とばかりにきっちりと、理沙にやられた事をそのまましてあげた。
抱き付き、そのしっとりとした美しい肌にキスの雨を降らせる。
首、耳、肩、背中。
キスマークがつけれるところは付けていく。
そうする事で俺の独占欲が満たされていくのがよく分かった。
キスの後は優しく背中を洗い、そしてやられたように体の前面を……。
「…あんっ!…修史様っ!そんな…んんっ♡」←洗っただけですよ
理沙の艶っぽい声を何回か聞いて、ある程度満足したので終わりにした。
理沙の顔を覗き込むと、恍惚とした表情で、何故か走った後のように息が荒くなっていた。
あれれ〜、体を洗っただけなのに不思議だなぁー。
その後、ゆっくりと二人で湯船に浸かり、そろそろお風呂を出る事にした。
湯船の中で理沙にイタズラしたり、抱き締めたりしていたため、長めのお風呂となった。
何をしたかは言えないが、太ももの素晴らしさをよく知る事も出来た。
お風呂から出たあとは、体を拭いてバスローブを身に着ける。
その後、喉が乾いていたので、ベッドの近くにあった冷蔵庫から適当にジュースを手に取り、理沙と一緒に飲んだ。
冷えた液体が体に染み渡る。
「…ふぅ〜、生き返るー。…それにしても長く入り過ぎたわ。ちょっとのぼせたかも」
「大丈夫ですの?」
「ん、大丈夫だよ。理沙は平気?」
俺が聞くと、理沙は少し考える素振りを見せた後、話し始めた。
「私も…のぼせてしまいましたわ。…お風呂では無く、修史様に…ですけど」
キャッ!とほっぺに手を当てながら照れる理沙。
「……」
そんな理沙を無言で抱き締めつつ、ベッドに押し倒した。
「あっ…♡」と小さな声を上げ、蕩けた瞳で見つめてくる理沙に、俺は優しく口づけをした。
『……よくここまで耐えたな!もう、我慢しなくていいぞ!』と声が聞こえた気がした。
「…理沙、愛してる」
「うふふっ、私も修史様を愛していますわ」
「理沙、俺を受け入れて欲しい」
「もちろんですわ。…私も修史様が欲しいですもの」
見つめ合い、お互いに微笑んだ後、俺はようやく理沙と結ばれた。
そして一回、二回、三回とすぐに俺は…。
ー 30分後
「…ご、ごめんなさい修史様。も、もう…限界…です…わ…」
「…えっ?」
俺はつい間抜けな声を出してしまった。
ぐったりと倒れ、小刻みに震えながら動かなくなってしまった理沙を、俺は呆然と見つめていた。
(…えっ、嘘だ…ろ?もう終わり?…そ、そんなぁ。…早い…早すぎる!)
俺は動揺していた。
だって、早香より天音より、愛奈よりも圧倒的に短かかったから。
理沙は三人に比べ、体力がかなり少なかった。
我慢していたのでかなりペースは飛ばしたが、それを加味しても予想外過ぎる。
(本当はまだ大丈夫…なんじゃ?)
興奮が収まっておらず、まだまだ序盤で終わってしまった事を受け止められなかった俺は、再び理沙を攻める。
……。
……あっ、本当に無理な奴だ、これ。
理沙の反応から、これ以上の続行は厳しいとすぐ理解出来てしまった。
先ほどまでの、目に涙を浮かべながら喜ぶ理沙の姿はもうなかった。
(…ううっ、耐えろ俺!辛いのは分るけど、理沙に無理をさせるのはもっとダメだ!…くっ!)
自分の欲よりも相手の事は考えなければならない。
いくらこの男が貴重な世界でも、わがままを言っていい時と悪いときはあるのだ。
辛いけど…足りないけど…くっ!
「…理沙…お疲れ様。ありがとね。……おやすみ」
血の涙を流しながら俺は耐えた。
疲れで眠り始めている理沙の頭をそっと撫で、頬にキスをする。
そして体が冷えないように毛布をかけて、理沙を抱き枕にしながら目を閉じた。
理沙の女性らしい甘めの香りに包まれているのを感じた。
それが再び情欲を駆り立てようとしたので、俺は必死に頭の中で素数を数えていた。
コメントありがとうございました。
感想を見る度にディスられるんじゃないかと怖がっていましたが、そんな事は無く嬉しいコメントがあり、作者にしては早めの投稿となりました。
理沙編が予定よりダラダラっと長くなってしまいましたが、雫編を終えたらパパっとストーリーを進めて行きますので。




