妹の友達が来たらしい
異世界に行ったら…幼い女の子に囲まれて暮らしたい。
ブクマ感謝、投稿遅れてすみません。
いつもありがとう!
『ナゾナゾみたいに地球儀を解き明かしたら…』
「んんっ!?」
アラームにセットした、某SOS団の出てくるアニメの神曲が部屋の中に鳴り響く。
寝ぼけ眼で急いでアラームを止めた。
いつも通りの朝が来た。
隣で寝ている妹が可愛くて仕方がないので、取り敢えず抱き締めてほっぺにキスをしてから、優しく起こす。
夏休みはまだまだ沢山あるのだが、寝て過ごすのは前の世界でさんざんやったので、この世界ではなるべくしないでおきたい。
「…うーん。…お兄ちゃん…もう朝?」
「そうだぞ、芽亜。ささ、顔洗いに行くぞ。」
芽亜は体を起こし、目を擦りながら眠そうにしている。
パジャマが寝相のせいではだけており、完全にちっぱいが見えていた。
…まあ、いつもお風呂で見てるので、流石に慣れているから問題は無い。
「…ううっ~、まだ眠いよぉ。…お兄ちゃん、運んでって!」
「はいはい。もう、芽亜は甘えん坊だなぁ。」
芽亜はすっかりお兄ちゃんっ子になっているようだ。
「あっ、勿論、お姫様抱っこね!…お兄ちゃんが理沙さんにしてあげたみたいな感じでね!」
「はいはい、注文が多いですね~。…んっ?」
…………………………あれ?なんで理沙にお姫様抱っこしてあげたことを、芽亜が知ってるんだ?
取り敢えず、動揺を隠しつつ芽亜をお姫様抱っこしてあげる。
「えへへっ!ありがと、お兄ちゃん!」
いつもの可愛い無邪気な笑顔は変わらない。
だが何故だろう。
若干の恐怖を感じる。
取り敢えず、洗面所まで妹を運びつつ、ストレートに聞いてみた。
「芽亜は何で俺が理沙をお姫様抱っこしたことを知ってるのかな?」
「んーっとね、ファンクラブの掲示板に書き込みがあったからだよ!」
「な、何かな?それは。ちょっと詳しく教えてもらえるかなぁ?」
「うん!いいよ!」
俺はてっきり水無月さんが何処かから見てて、それを妹や母さんに伝えたのだと思っていたが、何やら違うようだ。
妹に詳しく話を聞くと、俺のファンクラブのサイトには俺の写真を貼ったり(許可はしていないが構わないだろう)俺にしてもらった事を書き込める掲示板があるらしい。
今までに「松本君にクッキー貰っちゃった!」とか「修史君、陸上部の見学に来てくれた!」とか、どこどこで見かけたなどの書き込みがあり、それを毎日妹はチェックしていたらしい。
そして昨日の書き込みの中に「修史様にお姫様抱っこしてもらいましたわ!幸せでしたわ!」という書き込みがあり、芽亜がそれを見て知ったとのことだ。
勿論、大抵のファン達はそういった書き込みを、戯れ言や妄想として受け止めているらしいのだが、芽亜にはなんとなく真実であると分かったらしい。
…俺、いままでに女の子捕まえてホテルに連れてったりしてなくて良かった。
もしそんなとこ見られて書き込まれたら…きっと飢えた獣に犯され…。
「そうなんだね…。ありがと、教えてくれて。また、何か気になった書き込みあったら教えてな。」
「うん!わかった!」
こうして若干の焦りを覚えた朝の時間は終わった。
ちなみに少しだけ天童院さんに注意のメッセージを送っておいた。
お姫様抱っこされたという書き込みを見て「私にもお姫様抱っこして!」と言ってくる知らない人が現れたら困るからね。
ー
時刻は午前10時を回り、予定はないので妹とゴロゴロしている。
暇なので恋人達とのメッセージのやり取りをしているが、妹がスマホをさりげなく覗いてくるので、回避するのが大変だった。
「ぶー!」と言って不満そうにする妹をなだめていると、部屋の中にインターホンの音が鳴り響いた。
「宅急便かな?お兄ちゃん、私が出るね!」
「それじゃあ、お願い。」
妹は玄関の方にパタパタと走っていった。
少ししてガチャッとドアを開ける音がした。
「こんにちはー!遊びに来たよ!」
「来たよぉー!!」
「ふっ、馳せ参じた!」
聞いたことの無い三人の声がリビングに聞こえて来た。
「ちょっ!な、何でみんないるの!?」
芽亜の反応からして、小学校の友達だろうか?
「だってさー、芽亜ったら最近全然遊んでくれないんだもん!だから来ちゃった!」
「そーだそーだ!遊べー!」
「いや、その…最近は…ほらっ、忙しくて!」
「ふん、どうせ「お兄ちゃんとラブラブしたいから友達と遊ぶのはまた今度でいいよね!」とか考えていたのだろう?」
「そ、そんな事…無いよ。」
何やら芽亜の友達が遊びに来たみたいだ。
芽亜がよく家にいると思ったら、友達との遊びを断っていたのか。
ふむ、それは良くないな。
お兄ちゃんとラブラブしたいのは分かるが、友達も大切にして欲しい。
「それじゃあ、上がらせて貰うねー!」
「いえーい!」
「失礼するぞ!」
「ま、待って入っちゃだめ!だめだって!」
ん?
妹は何故か友達を止めようとしているみたいだ。
友達が遊びに来てくれたのだから、上がって貰えばいいのに。
お兄ちゃんなら全然かまわないぞ!
妹の抵抗をものともせずに、廊下をトタトタと歩いてくるのが分かった。
俺は急いで鏡で顔をチェックしてから、妹の友達を待った。
ちなみに鏡に写る顔は相変わらずイケメンだった。
足音が近付いてきてリビングの入り口に三人の小学生と妹が現れた。
「こんにちは!初めまして!芽亜の友達…で合ってるかな?芽亜の兄の修史です。よろしくね!」
爽やかな笑みを浮かべて挨拶をした。
「う、嘘!眩しくて見えない!」
「ほえー。かっこいい。」
「くっ、胸の鼓動が…。」
女の子三人はなにやら顔を赤らめていた。
それぞれ反応が面白かった。
「ほ、ほらみんなも、お兄ちゃんに自己紹介して!」
妹の一声で皆の自己紹介が始まった。
「は、はじめまして!芽亜ちゃんの友達の秋妃です!」
始めに挨拶をしたのは、短いツインテールの肌の白い女の子だ。しっかりしていそうな子だ。短いスカートがよく似合っている。あー、パンツ見たい。
「同じく友達の夏樹でーす!」
次に元気よく挨拶をしたのは、ボーイッシュな短い髪型の、日に焼けた男勝りな女の子だ。笑った時に八重歯が見えて可愛い。ショートパンツがよく似合う。あー、服脱がして日焼けのライン見たい。
「ふふっ、盟友の冬姫だ。」
最後に中二病っぽく挨拶をしたのは、背の高く長い髪の綺麗な子だ。何故か赤と青のカラコンを入れている。小学生なのに胸が発達しかけていて膨らんでいるのが分かる。あー、育てたい。
三人とも見た感じはいい子そうだ。
芽亜には敵わないが、三人とも食べちゃいたいくらい可愛い。
「ふふっ、みんなよろしくね!どうぞ、遠慮しないでゆっくりしていってね。」
「は…はい。分かりましたり」
「ありがとう!」
「…感謝する。」
夏樹ちゃん以外は照れているのか緊張しているのか、少しモジモジとしていた。
「お兄ちゃん、急にごめんね。友達来ちゃった。」
芽亜が申し訳なさそうに言ってきた。
「全然大丈夫だよ!むしろ大歓迎さ。」
妹の友達に会えて素直に嬉しかった。
少し気を落とす妹の頭を撫でて慰めてあげた。
その様子を羨ましそうに三人が見ていて可愛かった。
ー
「と、取り敢えず、みんな芽亜の部屋に来て!あ、お兄ちゃん、お茶とか芽亜が入れるから気にしないでね!リビングでゆったりしててね!」
「そう?芽亜がそういうなら、お兄ちゃんリビングで休んでるからね。」
「うん、そーして!ささっ、みんな早く来て!」
「「で、でも…。」」
「いいから早く!」
挨拶が終わった後、妹は友達を無理やり押して自分の部屋へと向かっていった。
三人とも妹と仲良く遊んで欲しいと思う。
…小学生の女の子って何して遊ぶんだろ?
覗き…たい気持ちを抑えた。
ー
皆が芽亜の部屋に行った後、俺は再び恋人達とのメッセージを楽しむ為にスマホを開いた。
因みに、早香は部活、天音はバイト、愛奈は家の手伝いで返信はあまりこないので、今は理沙と雫とやり取りをしている。
好きなお茶の種類の話だったり、夏休みの予定の話だったを雑談しているのだが、なかなかに楽しい。
思わず頬が緩んでしまう。
これも恋人がいる人ならではの幸せな時間の一つというものだろうか?
俺は一人ニヤけながら、スマホをいじり続けた。
ー
一方その頃、芽亜の部屋では…。
「修史さんって、い、イケメンなんてもんじゃないよ!神だよ!」
「すっごいなっ!かっこよかったな!」
「ふふっ、妾との前世からの繋がりを感じたわ。」
三人は修史を見た興奮がまだ収まってはいなかった。
「もう、三人とも!お兄ちゃんが優しいから今回はいいけど、次からはいきなり来ちゃダメだからね!それと今日の事は学校でも話さないでよね!」
芽亜は三人を注意した。
今回は仕方ないとしても、また今日のように家に来る人が現れるのを防ぐためだ。
「うん!勿論、大丈夫だよ!…それにしても修史さんって、本当に素敵だねー!」
「なー!見ただけでこう、なんか胸がきゅーってなったな!」
「ふふっ、さすがの妾も少し鼓動が速まってしまったわ。」
三人の会話を聞いて、警戒心を持ちつつも、芽亜はちょっぴり嬉しくなっていた。
「と、当然なんだからね!芽亜の宇宙一素敵なお兄ちゃんなんだから!」
「いいなー、芽亜ちゃん。あんな素敵なお兄さんがいて!」
「いーなー。」
「ふふっ、う、羨ましいかもしれないわ。」
「えへへー!いいでしょー!」
芽亜は得意気に無い胸を張った。
「芽亜ちゃん、修史さんとお話してきても…いい?その…お願い!少しだけ二人きりにさせてもらえないかな?」
「ええっ!?」
秋妃の言葉に芽亜は驚いた。
「あっ、うちもー!」
「妾からも頼むとしよう!」
夏樹と冬姫も芽亜にお願いをした。
(お兄ちゃんと二人きりになんてさせたくないけど…三人の頼みだし…今日くらいは…いい…かな?)
しばらく芽亜は考えた。
そして許可を出した。
「うー、分かった!良いよ!良いけど、絶対に変な事はしないでね!お兄ちゃんは純粋なんだからね!」
「やったー!」(修史さんと仲良くなるチャンス!そして…。)
「わーい!」(おにーさんと遊べるー!)
「ふふっ、感謝する。」(何としてでも妾の色気で魅力させる!)
秋妃、夏樹、冬姫の三人はそれぞれの想いを胸に、絶好のチャンスを得ることが出来たのであった。
(お兄ちゃんは小学生なんて相手にしないよね!?大丈夫だよね?…あれ?でも、芽亜は小学生だし…。いやいや、芽亜は妹で特別だからだよね!…何も無いといいけど。)
芽亜は若干の不安を胸に抱いていた。
芽亜の友達
東條秋妃
短いツインテール。白い肌。乙女。しっかりもの。
東雲夏樹
ボーイッシュ。八重歯。日焼け。元気いっぱい。
西城冬姫
黒髪ロング。白い肌。カラコン。中二病。下ネタ好き。




