愛奈の家に来たらしい
暑さにやられた作者ですが、実家のある山奥に帰省したら回復しました。
投稿の頻度あげます。
天音と雫さんの別れた後、俺は愛奈の家である猫カフェ、『愛ニャ』に来た。
…うん?なんだかお店がちょっと暗い。
よく見るといつもと違い電気がついておらず、休業日の看板が立っていた。
「あれ?愛奈。今日は休みなの?猫カフェ。」
「んっ?ああ、そうだな。昨日から親が旅行にいってるからな。そ、そのせいで朝は寝坊しかけたんだぜ、まったく。」
「あ、だから朝いなかったのか。」
「そういうことだ。さっ、中入れよ!」
愛奈が鍵を開けて入ったのでそれに続いてお邪魔した。
ニャーニャー!
おっ!愛奈にどんどん猫たちが集まってきた。
餌でもねだっているのだろうか?
「修史、ちょっとくつろいでてくれ。着替えてこいつらにご飯あげたりするから。」
「おけ、わかった。」
足下に群がる猫たちを避けながら、愛奈はカウンターの奥に入っていった。
俺は暇なので窓際の席に座り、近くにいた耳の小さい白とオレンジの猫を抱き抱え愛でることにした。
猫の首周りを重点的に撫でていると、猫も気持ち良さそうに喉を鳴らしていた。
「よしよーし。気持ちいかい子猫ちゃん。ここがええんか?ん?それともここか?」
猫の反応を見ながら癒されていると、カウンターの奥から愛奈がやって来た。
制服からショートパンツとTシャツに着替えていた。
スカートよりも、愛奈はショートパンツ姿の方が似合っている気がする。
愛奈を見ていたら、猫のご飯入れにキャットフードを入れ始めた。
「おーい、ご飯だぞ、集まれ!」
愛奈がそう声をかけると、一斉に猫たちが愛奈の元に向かって行った。
俺の抱えていた猫もパッと目を開き、手から離れていった。
「ははっ!お前ら可愛いな。ゆっくり食べるんだぞ!」
猫が離れてしまったことが若干寂しかったのだが、愛奈の猫を愛でる姿を見て癒された。
愛奈は猫を撫でながらキャットフードを追加していた。
心の底から猫が好きなようで、とてもいい笑顔をしていた。
女の子の笑顔はいいね!俺まで幸せな気持ちになれるから。
「よし、こいつらにご飯もあげたし、待たせて悪かったな修史、勉強しようぜ!」
「おけ、やろうか。」
愛奈の準備が出来たので、俺は愛奈と勉強することにした。
カウンターの奥を進み、愛奈の部屋へと案内してもらった。
「結構可愛い感じの部屋だね。意外だな。」
「う、うるせー、あんまり見んな!親が勝手にこんな部屋にしたんだ。」
愛奈の部屋は片付いていて全体的にピンク色っぽかった。
ぬいぐるみも多く、これこそ女の子って雰囲気の可愛らしい部屋をしていた。
「俺は素敵な部屋だと思うぞ。」
「そ、そうか?まあ、あたいも嫌いじゃねーけど。」
愛奈はなんだかんだ部屋の内装が気に入っているみたいだ。
自分の愛奈のイメージとはちょっと違ったが、それはそれで萌えるからよしとしよう。
「あ、悪い修史。ゆったりしててくれ。飲み物と椅子持ってくるから。」
「おう、わかった。さんきゅ。」
愛奈の部屋はテーブルは無く、勉強机のみで椅子が足りなかったので持ってきてくれるみたいだ。
今から勉強机の前に二人で寄り添いながら、勉強することを想像するとドキドキするよ。
バタンとドアが閉まり愛奈が部屋を出ていったので、早速部屋の中を物色することにした。←テンション上がってやってしまった
勿論、開けるのはタンスだ。
緊張しながらそっと開けて見る。
こ、これはっ!!!?
……愛奈、ごめん。
でも最高だよ、白もピンクもそしてフリフリも。
(あ、でも少し罪悪感があるな。…止めよう。)
まあ、いずれは見ることになるとは思うのだが、多少なりとも罪悪感というものが芽生えたので、これ以上見るのを止めて大人しくすることにした。
男の生理現象を落ち着かせつつ、愛奈のベッドの上に座り愛奈が来るのを待った。
数分後、愛奈が部屋に戻ってきた。
「待たせたな、修史。ほら、これ飲め。」
「おう、さんきゅ。」
「じゃあ、今日は頼むぜ!自慢じゃないが、あたいは物覚え悪いからな!」
「大丈夫!きっちり教えてあげるから!」
愛奈の持ってきたオレンジジュースを飲み干し、一息ついてから俺達は勉強を始めた。
ー
愛奈に寄り添ってしばらく勉強をしていたが、愛奈の集中力はいつの間にか切れていた。
頭を抱えながら、足をバタバタとさせはじめた。
「うっぎゃあ!分かるわけねーだろ、こんな勉強。」
「説明するからちょっとずつ考えながら聞いてみて。きっと分かるから。」
「くっ!分かり安く頼むぜ!」
「はいはい。」
ゆっくりと丁寧に分からないことを一つずつ、分かることに変えていけるように説明をした。
「うーん、分かる気がするけど、難しい。」
「…少し休憩でもするか?」
「おっ!マジで!休憩にしようぜ!」
頭を使った愛奈の少し疲れたような様子が見てとれたので、休憩にした。
俺は伸びをしつつ立ち上がってから、ベッドに座って体を倒して手を着いた。
愛奈も思いっきり伸びをした後、俺の隣にうつ伏せで倒れ込んで来た。
「う~。疲れたぜ修史。なんで勉強なんてしなきゃならねぇんだ?」
「うーん、それは社会に出たら必要になるからだよ。他にも理由はあるけどね。…まあ、頑張ろ!」
俺も愛奈と同じようにベッドに横になり、愛奈の頭を撫でつつ質問に答えた。
添い寝もしたことがあるので愛奈は俺が横に寝ても嫌がらなかった。
頭を撫でると小動物のようにリラックスした顔になっていて可愛かった。
サラサラとした細い髪の触り心地がとても気持ちのよいため、つい撫でたくなってしまう。
まあ、愛奈も嫌がってないからこれからも愛奈の様子を見て撫でたいと思ったよ。
…うん?今気付いたが、ベッドに高校生の男女が一緒に横になっていて、しかも愛奈の親はいないというこの状況。
…チャンスなのではないか?
だいたい俺は前世では立派な大人だ。
早香の時のお預けは仕方がないが、もうそろそろ手を出したくてたまらないのだ。
妹といつも一緒にいるから、性欲を一人で処理することも出来ないしね。
…適当に理由をつけつつ、頑張って耐えてきたけどもう、いいのではないか?
(やばい、意識した瞬間、下半身に血が登って…。落ち着け!俺は何を想像してるんだ!だめに決まってるだろ!早香の時みたいに勉強を教えに来たんだろ!夏休み、愛奈と遊びたければ今日は我慢しろや!)
色々な妄想が浮かんでくるが、純粋に勉強を教えに来ただけだと自分に言い聞かせる。
しかし、心の悪魔達が「勉強って、保健体育の実技も含むだろ?」などと囁きやがる。
…上手いこと言うな悪魔よ、まったくもう。採用!
「採用じゃねーよ!」
「わわっ!?何だ修史いきなり?」
「ご、ごめん!何でもない。」
驚いて愛奈が体を起こして俺を見た。
俺は気を取り直して深呼吸をした。
「まったく、驚かせやがって。…ん?修史、それって…。」
「何?どうしたっ…て!?」
愛奈が何かを見て固まっていたので、目線を追ってみた。
…俺のズボンを見ていた。
ピンポイントにテントを張っている部分を。
「こ、これは生理現象だから気にしないで!なんでもないから。」
あたふたしてしまったが、プールの時みたいに誤魔化した。
でも、愛奈は前と違い、恥ずかしいのか顔を真っ赤にさせていた。
…うん?恥ずかしいってことは…勃○の意味、知ってる?
そんなまさかと思いながら愛奈を見た。
すると愛奈は恥ずかしがりながら話はじめた。
「…修史、実はあたい…お、男の人のそこが…お、大きくなる理由を知ってるんだ。…ま、前に修史が家に来たときに、そ、その…母さんが…セ、セッ○スって単語言っただろ?…それをつい最近思い出して、意味を調べたんだ。そ、それで分からない単語とか、男の体の仕組みとかも勉強したんだ。…だから…その…むぐっ!?」
「ちょっと待って愛奈。一旦ストップ。」
俺は愛奈の唇を手を当ててふさいだ。
俺はテンパっていた。
深呼吸をして頭を整理する。
落ち着け俺、たかだか勃○を見られたくらいで…。
いや、不味くね?
しかも、仕組みとか意味知ってるんだもんね。
だとしたら、この後愛奈になんて言われるのだろうか?
下心持つなんて見損なったとか、キモいとか言われるのかな?
俺はそんな不安を抱きながら、愛奈に続きを促した。
…ごめん、つい下ネタを。




