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早香との初デートは進展しすぎたけどようやく終わったらしい

ー チュンチュン


窓の外からスズメの鳴き声が聞こえ、カーテンの隙間から入って来たであろう眩しい光が当たっている事に気付き、俺は目を覚ました。


「んっー、んー、眩しい…。…ん?…あれ、知らない天井だ」


寝ぼけ眼をこすり目を開けると、見慣れない天井があったので碇シ○ジ風に言ってみた。

そして体を動かそうとした時、体の左側に若干の重みを感じた。

何だ?と思って見ると美少女もとい早香がいた。


「えっ!?は、早香!?な、なんで!?…あっ!」


少し体を起こした俺は、幸せそうに俺に抱きつき寝ている早香の寝顔を見て、昨日の出来事を思い出した。


(そうだった。昨日、俺は早香と恋人になったんだ!……寝ている早香も可愛いな)


大好きな人だからか、早香の寝顔を見ているだけで自然と笑みがこぼれた。

チラッと時計を見ると、まだ起きる予定の8時時まで30分ほど余裕があった。

なので、俺はもう一度布団に潜り早香の温もりを堪能する事にした。


(まったく!なんて可愛いんだ!もうっ!)


寝顔を近くで見ていたら、ムラムラ…じゃなくて愛しくなったので、寝ている早香に唇を当てる。

寝起きなのでほっぺに軽く当てるだけのキスだ。


ビクッ!

「…え!?」

「…スー……スー……」


何故かキスした瞬間、早香は驚いた時のように体を震わせた。

しかし、寝息はそのままだった。


「……スー……スー……うーん……むにゃむにゃ」


いや、むにゃむにゃってそうハッキリ言うものじゃないからね!?


(…さては早香、寝たふりしてるな?妙に今になって汗をかきはじめたし。…さて、どんなイタズラをしてやろうかな。)


早香は表情で喜怒哀楽が分かりやすい。

だから、反応が良く一緒にいても心から楽しめる。

しかし、そのため嘘や隠し事をするとすぐにバレるタイプだ。


(早香め、そんなバレバレの演技じゃ、俺は誤魔化せないぞ!)


そう思いながら、俺は早香の寝顔(寝てない)を見つめながら、頭を撫でる。

ゆっくりと撫でているとしだいに気の抜けたほわわ~っとした表情になっていく。


「早香は可愛くて、元気で勉強も頑張ってて性格もいいし。本当に最高の彼女だな。…出会えてよかったよ!」


寝ているふりをした早香を今度は沢山誉めてみる。

おっ!やっぱり。

案の定、顔が赤くなって口元が若干ニヤつき始めた。


「お風呂で倒れた時は心配したけど、もしかして俺の体を見て興奮して気絶しちゃったのかな?」


ビクッビクッ!


早香の体が震えた。

どうやら図星だったようだ。


(早香って、やっぱりむっつりスケベだよな。まあ、嫌じゃないからいいけど。)


「また今度お家デート出来たら、ゆっくり一緒に入りたいな」


そう言って誘ってみる。

早香の顔が恥ずかしそうな、それでも嬉しい表情に変化する。

呼吸もスースーじゃなくて、興奮したみたいにむふーむふーになってるし。

…バレていないと本気で思っているのだろうか?


「まあ、早香がのぼせやすいから無理は出来ないな。残念だけど」


わざと上げておいて落としてみた。

案の定、早香は凄く落ち込んだ表情に変化した。

寝てても、というより寝たふりしていても感情のよく分かる早香の表情を見て少し笑ってしまった。


「…もし、また早香がお風呂に一緒に入ってくれたらあんなことやこんなことをしてあげようと思ったのにな。まあ、早香に誘われない限り、もう一緒にお風呂には入れないけどね」


(高校生の内は体の関係は作らないつもりだけどね。愛か欲か分からなくなってしまう可能性があるから。)


ピクッ!


今度は耳がピクッと動いた。

これで今度お家デートしたら、早香に「お風呂に一緒に入らない?」って誘われるはずだ。

早香はむっつりって事が分かったから、一緒にお風呂に入りたいはずだしね。


…え?そういう俺はどうなのかって?

俺はむっつりじゃないよ!……がっつりだから。


他にも今回の早香の失態(昨日のお風呂での)をこれで忘れてくれるだろう。

あんな恥ずかしいことしといて自分だけぶっ倒れたことを、恥ずかしく情けなく思って反省してそうだしね。



「さて、もうすぐ起きる時間だけど、起きたときに隣に俺がいないと早香驚くかもしれないから、もう少しだけ寝よっかな!」


そうわざわざセリフに出して優しさをアピールして、早香の体を少しだけ強く抱きしてめから、もう一度寝ることにした。

好きな人を抱き締めながらの二度寝は幸せでいっぱいだった。



(…すっごく素敵すぎるよ!修史くん。もう好きすぎて死んじゃうよぉー!)


アラームのなるまで、早香は修史の事で頭がいっぱいに悶えていた。

お互いに短期間でここまで仲良くなるとは、思ってもいなかった。


ーー


その後、起きてからご飯を作ってもらったり少しイチャイチャしてから家に帰ることにした。


「それじゃ、家に帰るよ。昨日から色々とありがとね!」

「うん!凄く楽しかったし…そ、その…夢のような時間だったよ!ありがとね!」


お互いに昨日から色々と楽しめた。

俺の息子も最初は必殺技を出しそうなくらい力強かったが、今ではある程度まで落ち着けるように成長出来た。

ある意味大きな収穫も出来た訳だ。

風俗である程度耐えられた時のような無意味な喜びを感じた。

……なんてね。


早香も楽しんでくれたようでよかった!


「それはよかったよ、早香!それじゃ!」


そう言って俺は帰ろうとして、早香に背を向けた。

しかし……。


「あ、待って!最後に…」

「ん?」


チュッ!


「…!?」

「ま、また明日ね!」


早香に呼ばれたので振り向いたら、その瞬間に早香の顔が目の前にあった。

あのしっとり柔らかい感触を唇に感じた。

振り向きざまにキスされたと気付いたときは、凄く嬉しかった。


「ありがと!…お返しだよ!」

「っ!?んっ…んっ!…ぁ…っ!」


お返しに俺は早香に対して少し強引にキスをした。

少し早香がエロい声をあげたので、調子に乗って長めにキスをした。

朝っぱらからバカップルぷりを見せていた。

…昨日から俺達キスしすぎじゃね?流石にもう少し自重した方が……と思ったが今は良い気がする。

明日から自重しよう。


「ハァハァ。こ、今度こそじゃあね!」

「う、うん!またね!」


トロンとした表情の早香に挨拶をして今度こそちゃんと帰ることにした。

早香に手を降って駅までゆっくりと向かい始めた。


(俺は本当にこんなに幸せになっていいのだろうか?)


前の世界で感じたことのない幸せの大きさに、正直俺は内心戸惑いつつも、ついスキップをしていた。



ー ガタンゴトンッ!


電車に乗りながらも俺は幸せな気分でずっとニコニコしていた。

そして、今日のこれからの過ごし方について考えていた。


(さて、家に帰ってゆったりしようかな。…うん?何か忘れているような…あっ!!)


俺はとあることを思い出して、顔から血の気が引いていくのを感じながら恐る恐るスマホの画面を開く。

そこには、妹の芽亜から大量のメッセージの嵐が…。


(あ…。やらかしたわ。…詰んでる。)


深呼吸をして、内容を確認した。

すると、俺の先に寝ててというメッセージに対して、妹のメッセージの反応が段々変化していくのがわかった。

簡単に説明しよう。


「そんなに遅くなるの?」→「メッセージに気付いて!」→「そんなに楽しいの?」→「お家デートじゃないよね?」→「こんな時間まで帰って来ないなんて、初めてだよね」


まだ、ここまでは大丈夫な内容だ。

まあ、超能力かよ!って思うくらいピンポイントに当たってる部分もあるけどね。

でも問題はここからだった。


「もしかして泊まる…の?」→「…変なことしないよね?」→「泊まるんだね。しかも女の子と寝るんだね」→「帰ったら詳しく話を聞かせてね!お兄ちゃんっ!」


俺はメッセージを読み切り、背筋がゾッとするのを感じた。

最後のメッセージの「お兄ちゃんっ!」の部分を読んだ時に、妹の嫌な笑顔が想像出来たよ…。

言い訳になるけど、デートすることは言ってあったがお泊まりデートになるなんて、俺も思ってなかった訳なのだよ。

そうだ、不可抗力だから仕方ない。

……うん、ごめん、芽亜。


(今日は1日、妹の機嫌を治すために行動するしかないかな?でも妹にどこまで説明すればいいのやら…。)


俺は止まらない冷や汗をぬぐいながら、妹に納得のいく説明と機嫌を治す方法を必死で考えていた。


報告、連絡、相談、やっぱり大切。

早香のデートは長くなりましたがこれで終わりです。


ブックマークありがとうございます。


下ネタはありますが、過度な期待はしないでください。

エロい修史ですが直ぐに体の関係を作るような人間ではありません。

根の優しい優しい性格なのです。





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