12/27
セポルend
ビスティエは、ラムリスナ邸に初めて訪れる。
コンビフス家の屋敷のほうが、面積は広い。
しかしラムリスナ邸は、黒を基調とする魔界で珍しく、グレーの煉瓦だ。
そのため、珍しい色の資材が使われている。
コントラストの違いを、出入口前でじっくり見つめていた。
「ビスティエ!どうしてここに!?」
セポルは信じられないといった顔をして、ビスティエの元へ駆け寄る。
「仲直りしにきたわ」
そう言って、ビスティエはセポルの目を見る。
「誰と?」
「あんたに決まってるでしょ!?」
「…僕等、喧嘩なんかした?」
「は?」
身に覚えのない様子のセポルに、ただただあいた口が塞がらないビスティエ。
「だってこの前、怒って帰ったじゃない」
「あれはもう怒ってないよ?」
「うそ!なら何で最近屋敷の庭に来ないのよ!」
「最近って…たった4日だよ?」
セポルは4日ほど、ビスティエの屋敷に訪れていなかった。
彼女がどうして怒っているのか、セポルは理解できず目を丸くした。
「たった4日でも、セポルがいないと調子が狂うの!」
セポルは自分と会えないことが、寂しいと言われているのだと気がついた。
「じゃあ、これから毎日髪の毛抜きにいくよ!」
「それはやめて」




