ブレイフット攻略編ーー別世界からの招待
異世界バトルをテーマに書きました!
キャラクターの設定って難しいぃ
ラブコメ展開にも期待してください!
みなさんに興味を持ってもらえたら嬉しいです、
━━━この日、一発の銃弾が俺の人生を壊した━━━
5月の下旬、空気はじめじめ、気温は高く蒸し暑い今日このごろ、家でクーラーをつけてゲームをしていた俺のもとに一本の電話がはいった。
「まさやぁ 何で俺がお前の金を下ろすのに付き合わなきゃいけねぇんだよ……しかもこんな暑い日に」
「いいだろ、どうせお前ひまだろうが」
俺は友人のまさやに連れられて近所の銀行に来ていた。
てか、何でこいつ銀行で金下ろすほど金もってんだよ、まだ高校生だぞ高校生。
長椅子に座って待っている俺のまえでまさやがATMのパネルをぽちぽちと操作している。その手つきは慣れたものであっという間に金がATMから引き出される。
「さぁっ、行こうぜ」
金を引き出し終えたまさやが座って待ってる俺を促したその時だった。
パァン━━と、銃声が銀行内を満たした。
「お、お客様いったい何を……」
戸惑う職員の人たち
白い床に腹部に手を当て血を流して倒れる男性
そして倒れた男性を狂気の視線で見つめるハンドガンを持った男
「「キャァァァァ」」
銀行内はパニックに陥った。
男は客と職員を見回してけたたましい笑い声を上げた。
「ひゃっひゃっひゃっひゃ いいねぇその顔! 人の絶望しきった顔ぉ!たまらなくいい!」
狂ってる 銀行中の誰もがそう思っただろう。
その中で俺とまさやだけは違った。
「うるせぇよ!」
まさやが低い体制で駆け出し男の腰にタックル、そのまま柔道技の諸手刈りで男をこかす。その隙に俺が銃を持った手を踏みつけるが、しっかりと銃を握りしめ離さない。
「ちっ!」
男はゴロゴロと回り、まさやを引きはがした。
こいつなんて力だ!まさやの拘束から自力で抜けるなんて……
男は立ち上がり銃口をまさやに向け、発砲━━する瞬間に俺の回し蹴りが男の手に命中し銃弾を逸らす。銃も一緒に飛んでいけば良かったのだが男はハンドガンを握りしめていた。
蹴りを入れ体制が崩れた俺の脇腹に男の横蹴りが入った。
俺は数メートル飛ばされるも、受け身を取り体制を立て直す。
その時には、まさやが男の背後を取り羽交い締めにしているが、男は抵抗し、辺りに数発発砲。誰にも当たっていないことを目線で確認し抵抗する男の腹に膝を蹴り込んだ。
怯みはしたが必死の抵抗を見せ、まさやを振りほどき、そのまま男は俺たちから距離を取った。
「いいねぇお前ら、若くて元気ですばらしい。見たところ武術を使うようだが、なぁ…何やってんのか教えてくれよ」
距離とってまで聞いてくることか?
わざわざ言う必要も無いと思ったが……
「柔道」
まさやが即答した。
えぇ…言っちゃうのかよ
まさやが答えてしまったので、一応俺も……
「空手」
結局は二人とも答え、男の反応を待つ
「ほぅ……柔道に空手ねぇ 柔道君の方は必死で俺を止めようとしてるが……空手の少年、君楽しんでんだろ」
「…… 」
図星だった、自分では気づいていなっかったつもりだったが、他人に言われて初めて気づく……そして気づいてしまった以上自分が抑えられなくなってしまった。
「まさや、ちょっと俺に一人でやらせてくんねぇか」
「お前、何馬鹿なこといってんだ………?! って、言う所なんだろうがこうなっちまったお前は言ってもやめないからな 昔からそうだったぜお前は俺と組み手するときいっつも喜々とした表情だったしな」
おい、気づいてたなら言ってくれよ。俺今気づいたよ。
「尻なら俺が持ってやるから 思う存分やってみな」
っと、まさやからの許可も出たので1対1で男と向き合う
「ははっ、いい表情だな 俺と同じ匂いがするぜ その顔絶望で染め上げてやるよ」
「はっ! 一緒にすんじゃねぇよ こっちこそてめぇの狂った顔を驚愕で染めてやる!」
宣言と同時に駆け出す 男は俺に銃口を向け、射撃体制にはいった。
ハンドガンの銃弾の速度は比較的遅い、あくまで比較的だが。だけら引き金を引く指を見て反応しても十分避けられる。て言うのをどっかの物語で見たことある。
男は引き金を引く━━と、同時にその指に反応、銃口の向きから着弾位置をなんとなく予想、射線から体を外す。
弾丸は俺の肩を横切りはずれる 次弾を撃たれる前に男のふところに侵入、左足を軸にしてダッシュの勢いを遠心力に変換 その場で回転し、男の顔面に後ろ蹴りを見舞う。
蹴りはバッチリ命中クリティカルヒット 男を吹っ飛ばし床に叩きつける。
「どうよ俺の蹴りは、ほらっ、あんたの驚愕顔見せてくれよ」
これで決着はついたと思った、男はまだ倒れているし見た限りでは目の焦点も失っているように見えた。
だが……
「ひっひっひ、やっぱいいねぇお前」
男は立ち上がり狂気の笑い声を上げる
「おっさん、あれ食らって立てんのかよ……」
「ひっひっひ、絶望顔ぉ絶望顔ぉ…お前の絶望顔ぉ 見たいなぁ見たいなぁ どうやったら見せてくれんのかなぁ こうしようかなぁ、ああしようかなぁ」
話は通じていなかった、ただ俺の絶望した顔を見るために頭の中で試行錯誤を繰り返している。その狂気に満ちた笑顔は人間のものでは無いように見えた。
「あ、こうしよぅ」
男は再び銃口を向ける。
だか、その銃口は俺を捉えておらず 俺の右後方、少し離れた位置で待機しているまさやに向けられていた。
「おい、待て、やめろ!」
すぐに駆け出し止めにかかるが、もう遅かった。
弾丸は俺の右横を通り過ぎ━━まさやの頭を貫く
「あっ……あぁ………はっ」
俺のせいでまさやが死んだ、俺が調子に乗ったばかりに……たった一人の親友と呼べる大切な人が━━━たった一発の銃弾で息をしなくなった。
「はぁはぁはぁはぁ………ぁぁぁ!」
「ひゃっひゃっひゃっひゃっ……その顔が見たかったんだよ!ひっひっひっひ……あははははははっ」
気色の悪い笑い声が銀行中にこだまし、俺の意識を遠のかせていった。
━━━そろそろ起きたらどうかな━━━
「ん?」
気がつくと俺は見知らぬ場所に立っていた。なんだか奇妙でおぞましい悪夢を見ていたきがする。
だが思い出そうとしてもすでに記憶はかき消えていた。
(ここは……どこだ?)
前方には長そうな一本道、後方は切り立った崖になっている。両サイドは深い森になっているようで、昼間なのに真っ暗だ。
(何でこんなとこに居るんだっけ…………あれ?……あれ!?)
なにも覚えてないし、なにも思い出せない。
えぇっと!自分の名前は!
辻桐奨真。両親がいて妹がいて、友達もまずまず…
高校2年の17才。OK、ちゃんと覚えてる。
たが、今に至るまでの記憶がない。
(はぁぁ……まじか…)
俺は空を振り仰いだ。そこには美しい惑星たちが点々とし………惑星……?
(はぁぁぁぁぁぁ…………まじかぁぁぁぁぁぁ…………)
なんたらミューテーションってのをどっかで聞いたことがある。もう地球じゃなさそうな時点でどうにもならないんじゃないか?。あきらめてしまおうか、すでに心も折れている。お家帰りたい
「はぁ…それにしてもきれいな星がたくさんあるな、あの星はなんて名前なのかな」
「あなたなに一人でぶつぶつ言ってんの?」
顔を正面に戻すと、赤色の長いスカーフをなびかせ、茶髪ポニーテールの少女が俺の前に立っていた。特に目を引いたのがその格好で、肘から先と膝から先には鉛色の籠手と足鎧。控えめな胸部には同じ鉛色の胸当て。腰周りは黒いホットパンツ。という、まさに忍者もしくは、女戦士のような格好をしていた。
「ふ~ん、初対面の女の子をそんなにジロジロ見るんだぁ」
少女は、じと目で俺の顔をのぞき込んでくる。
「うぉ…!ごめん!じゃなくてごめんなさい!ちょっとぼ~っとしてて……えっと、あなたは?」
「私?私はメモリ、あなたは辻桐奨真君だね」
「メモリさん……ん?なんで俺の名前を?」
「あれ? こっちから招待おくったんだけどなぁ」
え、何?招待って何?
「あ!分かった。こっちに来るときってたまに記憶がとぶことあるんだよね。まあ、気にしなくていいよ☆」
「よくねぇぇぇ!今こっちが1番気にしてることですがな!」
「そんなことより」
スルーされた。
「あなたがここに居るってことは、招待を確認してサインしたってことだから。今はその事実があるだけで十分」
押しきられてしまった。だがこれだけは聞いておかねば!
「あのぉ……ここはいったい?」
「お!よくぞ聞いてくれました。ここは破壊と再生がおりなすデンジャラスな世界。その名も破生界!」
「破生界………これって破壊と再生だから?」
だとしたら相当安易な世界だな。
「そのとぉぉぉぉり! よく分かったね☆」
予想通り安易な世界だったぁぁあ!
「ふふふっ……名前は安易だけど相当ハードな世界だよ。へたしたら死ぬかも………」
そう言ったメモリの目が怪しく光って見えた
ゾクッ……
やべ、ちょっとびびっちゃった。
「せいぜい気をつけることだね☆ あと使い慣れてない敬語とか使わない方がいいよ?」
メモリの話が本当なら、俺はなんてとこに来ちまったんだ。死を間近で感じる生活をしなくちゃいけないなんて冗談じゃないぞ………ここに来た経緯も分からないままなのに、いったいどうなっちゃうんだぁ……俺。
「あっ…ちなみに空の星は全部投影してる画像なんだよ☆」
「・・・」
(まじかぁぁ)
俺はメモリに案内━━ただひたすら一本道を歩いただけ━━されて破生界に来た者が最初に訪れると言う街、『ブレイフット』の目の前までやって来ていた。
「わぁお……」
今、俺の目の前には門があるのだが……
「大っきいでしょ」
そう、でかい…とにかくでかい。こんなの見たことない。
それにでかいだけでなく、門の両サイドから鉄壁がのびている。メモリいわく、街全体をぐるっと囲っているらしく壊すのも不可能なのだそうだ。
「ずいぶん頑丈にしてるんだな」
「ここには重要な建物が多いからね、おのずとこんなふうになるんだよ」
「ふ~ん」
何で急に馴れ馴れしいのかって?そんなのここまでの道中で敬語が鬱陶しいって言われたからだよ。俺の渾身の敬語が、、、じゃなくて今は門だ
でもこんな大きな門、どうやって開けんのかな?機械仕掛けなのかな……それとも呪文唱えたら勝手にひらくとか?
だとしたら…なんだ、開けごま……とか?
「よしっ、それじゃあさっさと門ひらいて入ろうか」
メモリの呼び声とともにその方向をみる。
するとメモリは門の片側に手をおき………
「よっ!」
ゴゴゴゴゴゴ…………
おいおい……まじかよ…この門手で開けんのかよ。しかも片手じゃねえか、見た目と力が異常なほどアンバランスだぞ。
「ちょっとなんか失礼なこと考えてない?」
「いっ、いや。そんなことないぞ……ひき続き頑張って」
こんなことを言いながらもメモリは着々と門を開いていき、ゴゴゴゴっと地面と擦れながら門は開ききる。
するとメモリはこちらに中に入るよう促し、俺もメモリに付いて入る。まず前方かなり遠くに大きな城が見えた、城の隣には闘技場のような建物が建っていてる。それぞれの建物が一体となって建てられているのだろう。
城までの道が一直線で幅広になっており、街全体が城を強調するように造られているようだ。
ゴゴゴゴゴゴ………
何か重いものが擦れるような音がしてそちらに振り返ると……
「よぉぉぉぉぉぉ………いしょっと!」 ゴゥン━━━━━
相当重いであろう大門が重低音をひびかせて閉じる。
閉めたのはもちろんメモリだ。
うぁ…これ閉めるときも自分ですんのかよ。
「それじぁ 行こっか」
「お、おう」
と、返事をしながらも内心超びっくりしてる。てか、びっくりし過ぎてちょっとひよっちゃってる。
だってこれだけの重労働をしたくせに一つも息切らしてないんだぜ、ここに居る人達みんなこんなんかよ。
さっきの『へたしたら死ぬかも………』という言葉に現実味が出まくってきてる気がする。
こんな俺の内心を知ってか知らずか━━まぁ知らねえだろう━━メモリが
「奨真君も、これくらいすぐ出来るようになるからね」
「いやいや、君とは次元が違うから」
「そんなことないよぉ、できるできる!」
いや、そんな笑顔で言われても……
「てゆーか、その君って言うのなし。メモリでいいよメモリで」
「んじゃぁ、メモリ……で」
「OK それじぁ次に君とかおまえとか言ったらぁ…………」
「言ったら?」
考える時間長えな、もしかしてあれか?ほっぺにちゅぅとかそういうのか?それで言いにくくてためがながいのか?おぅ…ちょっと期待。
「デコピンね」
おっとまずいぞ。何がまずいかと言えば期待が外れたのもあるが、デコピンなんてされたら俺の頭がふっとんでしまう。
まずい……本当にまずいぞ。これからはメモリだ、メモリと呼ぶんだぞ俺、でないと死ぬホントに死ぬ。
「お、おーけー……」
俺が乾いた笑顔で肯定したとき、
「メモリさん、メモリさぁん!」
メモリの名を呼びながら駆けよってくる男性がいた。
身長は俺より少し高く、年も若そうで青年と言った感じ、中世ヨーロッパのような甲冑に身を包んでいるが、その重さを感じさせない良い走りだ。
手には長めの槍を持っていて、胸鎧には炎をモデルにしたような紋章が刻まれていた。
街の衛兵のようだ。
「メ、メモリさん…何度言ったら聞いてくださるんですか……門をあけるのは僕達の仕事ですと、あれほど…」
「えぇぇ、だっていちいち報告するの面倒なんだもん」
青年は、はぁはぁと肩で息をし必死に抗議しているが、メモリは聞く耳を持っていないようだ。
てかっ、やっぱりこの門、手で開けるもんじゃねぇじゃねぇか
「きちんと報告していただかないと僕が上から怒られるんですからね」
「もぉ……分かった分かった、分かったよ、ちゃんと次から報告するから」
「たのみますよ、本当に」
「いいじゃんべつにぃ………」
最後メモリがわがままを言っていたが、青年には聞こえていなかったようで忙しそうに走って行ってしまった。
あ、自己紹介くらいしとけば良かったかな?
いやいや、そんなことより!
「なぁ、メモリ…あの門手で開けるんじゃなかったのかよ」
少し憎たらしそうに言ってみる。
まぁ、気づかなっかった俺もおかしいと思うけど……
よく見てみれば門の上部にぶっとい鎖がついていて、両サイドにある歯車のような機械につながっている。
あの機械を回転させ、鎖を巻き取ることで門が開く仕組みになっているようだ。
すると、メモリは
「だって……そうした方が早いし……将真君もいい感じに緊張感もってもらえるかなぁって……」
と、少しうつむきながら言ってくる。
「・・・」
思わず黙ってしまった、これはしかたがない。
だって、女の子がこんな顔したときの対処法なんて教わってねぇし
経験が浅いときは臨機応変に対処しなければいけないのだが、こういう人間関係的なことは苦手な俺であった。
「ちょっと、なんか言いなさいよ 女の子がこういう顔したときは『大丈夫、そんなことないよ』って言えっておそわらなかったの?」
「大丈夫、そんなことないよ」
「もう遅そぉぉぉぉい!ていうか私が言った事そのまんまだし」
いや、俺だってそれくらいは思いついたよ。でも、だって、なんか言って欲しい感出てたし。
そういうの感じちゃうと……ねぇ……。まぁ、一歩間違えると嫌われるやつだけど。
「もう!調子くるっちゃったよ」
「悪かった、悪かったよ、次は善処するぜ」
でも、こんな会話をしたのは久しぶりな気がするな。メモリとも話しやすくなったし結果オーライってことで。
「じゃあ、ちょっと長くなるけど、ここの案内役の私が奨真君に分かりやぁすく、ブレイフットを案内していくね」
「ああ、よろしくたのむ」
どうでしょう
興味、持ってくれましたか?
投稿は、不定期です
できるだけ速くを目標に頑張ります