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「こちらが書庫です。どうなさいますか。お一人で入られますか?」
「一人で入ってもいいの?」
「お部屋ではないので構いませんよ。夜に書庫に入っても咎める方はいらっしゃいませんし」
美しく微笑みながら答える。
「じゃあ一人で入るね。ルイアは休んでて」
「帰り道はわかりますか?」
「多分・・・。真っ直ぐで階段登ってまた真っ直ぐだよねぇ?」
「はい。多分殿下がお送りにはなってくれるとは思いますが、覚えてた方がいいですしね」
「うん。ありがとう ルイア。おやすみなさい」
ペコッと頭を下げる。
「はい。シェイナ様もお早めにおやすみなさってください。それではまた明日」
スッと流れるような動きで頭を下げると来た道を戻って行った。
扉の前に立ちスッと息を吸いそっとドアを開けた。
目の前には何万という膨大な量が収められてるであろう本棚が列をなして並んでいた。
そっとドアを閉め、ティアスのことを探すように顔を動かし辺りを見回した。
入り口付近には姿はなく、入り組んだ奥の方へとゆっくりと歩をすすめた。
死角になっている角を曲がると背中を向け難しい本と向き合ってるティアスを見つけた。
ティアスは初めてあった時のような威厳たっぷりな姿ではなく、普通の男の人のような姿で髪をかきあげたりしながら本を見ていた。
自分の為にこんな夜遅くまで無理してくれてるという事実がいたたまれなく、同時にとても胸がときめいてしまった。




