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少年の朝

戦闘描写って難しい………。

キン、キン‼

まだ夜が明けて間も無い頃。薄暗い林の中で金属がぶつかり合う音が響く。

林の中央部の、半径15m程の少し広い空間で二つの影がぶつかり合い、時に離れたりしているのが見られる。

影の一つは40代前後の短く、こざっぱりした黒髪の男である。大きく屈強な体つきは、影だけを見た者に熊を連想させる程だが、その目付きはとても柔らかく、優しい雰囲気を出している。

もう一つの影は15、6歳ぐらいの少年だった。こちらは相手の大男とは正反対で、1少し高めの身長で、どちらかと言うと細い体つきである。瞳は綺麗なエメラルドグリーン。耳たぶにかかる程に伸ばされた銀色の髪は、朝方の僅かな光でも反射し、宝石の様に輝く。

二人はかれこれ30分ぐらい剣による攻防を繰り返している。男の武器は体に似合った3mを越す大きな大剣であった。男はそれを豪快に振り、正真正銘『力』で少年を攻撃していく。また男は、少年が『力』の振りに気を取られていく所に、大剣の(つか)の部分で少年の体を勢いよく突いたり、時にはその巨体では想像出来ない速さで蹴りなどの格闘技で少年を翻弄する。

一方少年の方も負けてはいなかった。少年の武器は片手に1本ずつ持った2本の剣である。両方とも訓練用の1m近くの剣で、少年はそれらを巧みに操る。1本ずつ別々の所を狙ったり、同じ所を男に攻撃をする暇を与えず連続で打ち込んでいく。少年の優れているのは攻撃だけではない。男が、その強力な一振りを喰らわそうとすれば、少年は無駄の無い俊敏な動きで右へ左へとかわしていく。男が急に(つか)で攻撃しようとすれば、少年は片方の剣で受け止め、男のガラ空きになった脇をもう片方の剣で斬りつけようとする。

2人は互いに一歩も引かない状態で剣をぶつけ合う。

男が下から剣を振り上げる。剣で受けてしまえば、その強い力による振動で一時的に手が痺れてしまうそれを、少年はあえて受ける。と同時に、少年は軽く後ろへ飛び男の力を利用して、その場から3m近く離れた場所に飛ぶ。


口で何かをブツブツと呟きながら。


少年が地面に着地すると同時に、彼の2本の剣がパリパリっと、電気を帯びはじめる。

「ハアーーーッ!」

少年は叫びながら2本の剣を振り下ろす。

すると、剣先からまるで雷の様な電流が男に目掛けて飛ぶ。

それはまるで、獲物を捕らえる獣の爪の様だった。

ズドーンッ⁉

静かな林におおきな爆発音が響き渡る。音に驚いた多くの鳥達が鳴き声を上げながら飛び去っていく。

男がいた所から大量の粉塵が舞い、視界が奪われた少年は警戒を解く事なく神経を集中させる。

(どこだ、どこにいる……!)

目を忙しく動かしながら辺りを見渡す。そして………

「あそこで放出系の魔法は不適切だな」

男の声が耳に届くと同時に、少年は首筋にヒンヤリとした冷たい物を感じる。

「ま、それ以外の所は申し分なかったけどな。カイト、今日は此処までにしよう」

男の言葉に警戒を解いた少年は、「はあー……。」と、残念そうな溜息をつく。




この日、少年はまたしても男に勝つ事は出来なかった。

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